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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2022.06.13 Mon

Woodford Reserve Old FashionedQuaint Fashioned

有吉 徹さん(BEE’S KNEES)


有吉 徹さん(BEE’S KNEES)によるウッドフォードリザーブ オリジナル オールドファッションド「Quaint Fashioned / クイントファッションド」をご紹介します。

Quaint Fashioned
レシピ
・ウッドフォードリザーブ 50ml
・自家製ティービターズ(※1) 5ml
・桜のハニー 4g
・自家製ペイショービーツ(※2) 5ml
・ゆずピール
※1 アンゴスチュラビターズ、番茶、ほうじ茶、クローブ、シナモンをリダクションしたもの
※2 ペイショーズビターズとビーツの搾り汁を1:2の割合で混ぜ合わせたもの
つくり方
ウッドフォードリザーブ、ティービターズ、ハニーをミキシンググラスに入れ、混ぜながらハニーを溶かす。氷を入れてステアし、ストレインしながらオールドファッションドグラスに注ぎ、氷を入れる。そこに自家製ペイショービーツ5mlを後から加え、再度ステアしたのち、ゆずピールを添える。

日米の歴史ある素材で“趣”のあるカクテルに
有吉 徹さんインタビュー


京都のお茶を使い、日本のエッセンスをプラス
ウッドフォードリザーブもオールドファッションドも、1800年代に生まれた歴史あるものなので、その歴史背景を踏まえて今回のレシピを考案しました。
オールドファッションドにおいてキーとなるのは、同じく1800年代に生まれたアンゴスチュラビターズ。今回は、そこに京都のエッセンスを取り入れるべく、同じ1800年代に屋号が決まった一保堂(京都)の番茶とほうじ茶などを加えてリダクションすることで、より一層深い味わいを引き出したティービターズを用いています。
なぜお茶を合わせたかというと、ウッドフォードリザーブを飲んだ瞬間に、番茶やほうじ茶のニュアンスが感じられたんですよね。さらに、アフターテイストにハニーっぽさも感じられたので、広島産の桜の樹から採れたハニーを使用し、日本と季節感を加えてみました。

鮮やかな色合いはビーツ由来
そのほか、今回のレシピで特徴的なのが、ペイショーズビターズと京都・大原産のビーツを合わせた自家製”ペイショービーツ”を使っていること。ペイショーズビターズは、ベリー系やアプリコットの華やかなフレーバーが感じられるビターズなのですが、そこに土のようなルーツのニュアンスを足すために、ビーツのフレッシュジュースをブレンドしています。
これを、他の材料と一緒にステアせずに後から加えているのは、より一層香りのポテンシャルを引き出す効果があるからです。

同じ時代に生まれたものをつなぎ合わせる
ウッドフォードリザーブは、香り深く、リッチかつスムーズなバーボンですが、その番茶のようなニュアンスがティービターズによって引き伸ばされています。また、ナチュラルな甘さを持つ国産ハニーが合わさることで、過度な苦味を包み込み、とてもリッチでマイルドな味わいに仕上がっています。
使用する素材が1800年代に生まれたという時代背景が重なり合い、それらを日本と京都の素材を使いながらつなぎ合わせ完成させたのが、今回のオールドファッションド。“古い=Old”というより、それぞれの歴史や伝統に“趣=Quaint”を感じてほしかったので「Quaint Fashioned」と名付けました。

有吉 徹(ありよし とおる)
20年以上のキャリアの中で、世界を旅するバーテンダーとして、世界大会に130以上出場し、輝かしい成績を納めてきた経歴を持つ。2018年にオープンした「BEE’S KNEES」では、ヘッドバーテンダーとして開業から携わり、たった数年でアジアのトップバーへと成長させる。現在は店を指揮する傍ら、全国のバーでゲストバーテンティングもこなす。


BEE’S KNEES
京都府京都市中京区紙屋町364 マツヤビル 1F
アメリカ禁酒法時代のNYのスピークイージーをテーマとしたバー。店名は、その時代に流行っていたクラシックカクテル「BEE’S KNEES」に由来。日本や京都のカルチャーを取り入れながらモダンツイストしたクラシックカクテルを楽しめる。2020年以降「Asia’s 50 Best Bars」のTOP50に3年連続でランクイン。



有吉 徹さん(BEE’S KNEES)の「Quaint Fashioned / クイントファッションド」メイキング動画をご覧になれます。撮影場所:BEE’S KNEES 

インタビュー・文 小針真悟
酒専門メディア「LiquorPage」運営責任者。記事の執筆のみならず、写真撮影、WEBデザインまで一人でこなす。自身のメディアでの活動だけでなく、ジン関連の書籍やテキーラの専門誌などへの執筆協力、カクテルやイベントの撮影協力のほか、大小様々な酒類イベントの運営に参画した実績も持つ。近年は酒類メーカーのWEBマーケティングにも携わるなど活動の幅を広げている。



   

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