2022.11.4 Fri
ブッシュミルズ ブランドアンバサダー就任記念インタビュー小さな赤い果実を思わせるミョウガで
ブッシュミルズの伝統に和の革新を融合
宮地 信吾さん(TWO ROOMS GRILL | BAR/表参道)複層的なアロマが広がるミョウガのハニーシュラブ
宮地 信吾さんインタビュー③
ブッシュミルズのシングルモルトをカクテルベースにする場合、どのようなタイプのカクテルが良いですか。
フルーティーなテイスト、優しい甘味のどちらかに寄せて比重を置き、副材料を合わせていくと良いと思います。シングルモルト10年であれば、やはり柑橘香をより広げて苦味や塩味をプラスしたハイボールスタイルが良いのではないでしょうか。しかしながら、その可能性は無限であるので、蜜のような余韻にフォーカスしたオールドファッションドスタイルやマンハッタンのようなスタイルも間違いなくおすすめです。
考案されたカクテル「Miles Away (マイルズ・アウェイ)」はどのようなコンセプトを基につくられましたか。
伝統的な歴史を持つブッシュミルズに和のテイストを加え、伝統と革新を融合させたカクテルです。約6,000マイルも遠く離れた日本とアイルランドですが、それでもカクテルという世界観を通して手を取り、新しい発見へとつなげることができる。その思いを込めて、「Miles Away」と名付けました。
ブッシュミズルの魅力を引き出すために工夫された点を教えてください。
ブッシュミルズ12年が持つ心地よい甘味とフルーティーな余韻をさらに引き出すことです。ポイントは、どこかラズベリーやザクロのような赤い小さな果実を感じさせる風味のミョウガを使う点です。ソーテルヌワインやシェリー、ヴェルジュなどを加えて、優しいスパイス感とフルーティーなテイストの材料を考案し、ブッシュミルズ12年の本質である甘味をさらに広げることにつなげました。
どのような味わいですか。
自家製の「ラズベリー&ミョウガ・ハニーシュラブ」は、フランスの甘口ワインであるソーテルヌワインをベースに、赤い小さな果実を感じさせるミョウガ、華やかなテイストのラズベリー、カルダモンやレモングラスのエキゾチックなスパイスを加えたシュラブです。ブッシュミルズ12年のやさしい甘味にこのハニーシュラブが複層的なアロマを表現しています。仕上げにのせたコムハニーが、ゆっくりとカクテルに溶け出し、カクテル全体の味わいにより広がりをもたらしてくれます。この「Miles Away」は、当レストランのコース料理とのペアリングとしてオンメニューする予定です。ブッシュミルズの新しい体験を多くのお客様にご提供できるのが今から楽しみです。
- Miles Away (マイルズ・アウェイ)
- レシピ
- ・ブッシュミルズ シングルモルト12年 45ml
・自家製ラズベリー&ミョウガ・ハニーシュラブ 30ml
・バニラビターズ 6drop
・自家製シトラスナッツ・ハニーウォーター 1bsp
・エルダーフラワートニックウォーター 20ml
・コムハニー(ガーニッシュ) - つくり方
- すべての材料をシェークし、氷を入れたグラスに注ぎトニックウォーターを加える。仕上げに氷の上にコムハニーをのせる。
宮地 信吾(みやち しんご)
グランドハイアット東京「オークドア バー」でバーテンダーとしてのキャリアをスタートさせ、ヒルトン成田「テラス&テラスバー」、コンラッド東京 バーラウンジ「トゥエンティエイト」で研鑽を積む。2022年「TWO ROOMS GRILL | BAR」(表参道)にバーマネージャーとして勤務。レストランを併設した同店で料理とカクテルのペアリングを積極的に提案する。ソムリエの資格を持ち、ワインへの造形も深い。様々なカクテルコンペティションに出場し、高い成績をおさめている。