fbpx

バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.01.20 Fri

トップバーテンダーたちが再定義する
SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao の水割り
濃いめの水割りは、
シェイク5振りで柔らかく開かせる

静谷和典さん(新宿ウイスキーサロン)東京・新宿
静谷和典さんに訊く〝ウイスキーの水割り〟の魅力と極意

水とウイスキーのみでつくる水割りは、極めてシンプルでいて、真っ向から向き合えばとても多面的にとらえられる飲み方である。ここでは、3人のトップバーテンダーが水割りを再定義し、個性豊かな世界5大ウイスキーの原酒をブレンドした「SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao」の新しい飲み方を提案。食中酒としても愉しめる水割りの再発見。
お一人目は、静谷和典さん(新宿ウイスキーサロン)に話を伺った。


ー ウイスキーの水割りとは、どんな飲み方ですか ー
水割りは、水でウイスキーを丁寧にこねてなじませ、ひとつの液体にしたもの


僕にとって水割りとは、すでにウイスキーの材料として使われている水をあらたに合わせることで、より純粋に舌でウイスキーの味わいを愉しめる飲み方です。一般的なウイスキーのアルコール度数は約40%。その度数の高さゆえ、ストレートは味覚より嗅覚が先にたってしまい、時間をかけて香りや味わい、変化を愉しむ飲み方となります。相性のよいつまみは、チョコレートやチーズといった柔らかい食感の食べ物が浮かびます。水割りにして度数の調整をすることで、舌と喉でウイスキーを味わうことができ、その飲み心地のよさから多彩な食べ物と合う万能さを備えることができるのです。
水割りで大事なのは、水とウイスキーの“なじみ感”です。熟成という眠りから覚めたウイスキーに極力刺激を与えず、丁寧に接着させることが大事なんです。試しに、同じウイスキーでも円滑にステアしたものと、ガチャガチャ乱暴にかき混ぜてみたものを飲み比べると、後者はイガイガとしたえぐみが感じられます。そうならないよう、そして味をばらけさせないよう、水でウイスキーをこねるような感覚で、ひとつの液体にしていくことがポイントです。


ー SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao の魅力とは ー
世界5大ウイスキーの5つの個性が感じられる「碧 Ao」は、飲み方に無限の可能性


世界5大ウイスキーの原酒をブレンドした「SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao」を飲んでみて、5つの個性を感じることができるウイスキーだと感じます。キャンプファイヤーのようなたぎる印象はジムビーム、シルキーな飲み心地はアイリッシュのクーリー、余韻に感じる爽やかなスモーキーさはハイランドのアードモアかな、なんていうように。アロマも、ミカンやレモネードのような柑橘香から、アップルミントのような清涼感、ユーカリやラムネ菓子、キシリトールのような香り、そしてバーベキューのようなスモーク香……と、とても多種のアロマを感じとることができます。これはつまり、多彩なカクテルに対応できるということなんですね。ジムビームの部分を引き出してオールドファッションドにしたり、カナディアンのアルバータのスムースさを生かしてマンハッタンにしたり。あるいは、スコッチの要素を生かしてホットトゥデイにしたり。それぞれの持ち味を生かしたカクテルに昇華することができます。無限の飲み方の可能性がありますね(笑)。
その一方で、これからウイスキーを飲み込んでいきたいという方にとってもいいウイスキーだと思います。「SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao」は、これまでブレンドすることのなかった世界5大ウイスキーを合わせたもの。この味わいを愉しめれば、5大ウイスキーのどれも好んで愉しめるということにもつながるのではないでしょうか。

ー 静谷和典さんがつくる究極の水割り ー
シェイク5振りでダメージを与えずに混ぜ、スワリングでさらに空気を含ませる


僕が提案する水割りは、ウイスキー30mlに対し水は45mlとやや濃いめ。ウイスキー専門のバーを営み、ウイスキーを愛するバーテンダーとしては、水割りの次にはロックを試し、ゆくゆくはストレートで愉しんでほしいという思いがあります。
そこで、一見ストレートをトワイスアップしたようにも、氷が溶けたロックのようにも感じられる水割りにたどり着きました。
それでいて、まあるい飲み心地に仕上げたい――そこで、泡をクッションとしてするためにシェイクを取り入れるのですが、あくまでダメージを与えず混ぜたいので必要最低限の5振りのみ。さらに、仕上げにスワリングすることで、空気を含ませ柔らかな印象に仕上げます。特に今回使っている“咲グラス”は、ウイスキーのために開発したもの。グラスの中で液体が優雅に動きます。
ウイスキーの香味を愉しめる水割りなら、食事と合わせる可能性も広がりますね。ノドグロの炙りの握り鮨、皮目を炙ったサワラやイサキ、ハチミツを使った洋菓子とかね。さまざまなシーンで愉しんでいただきたいです。

静谷和典さんがつくる究極の水割り
〈材料〉
・SUNTORY WORLD WHISKY
碧 Ao(常温)••• 30ml
・水(常温)••• 45ml
・氷••• 1個
〈つくり方〉
シェイカーに「SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao」、水を入れ、軽くステアし、氷を入れる。シェイクを5振りし、グラスにシェイカーの中の液体を注いだ後に氷を入れ、軽くスワリングをして空気を含ませて完成。



静谷和典さんのカクテルメイキング動画


静谷和典(しずやかずのり)
1985年、栃木県生まれ。新宿三丁目「BAR LIVET」「BAR 新宿ウイスキーサロン」オーナーバーテンダー。ウイスキーベースのカクテルの開発・普及も目指す。「CT Spirits Japan カクテルコンペティション2021」にてシングルモルトを使用した“ウイスクテイル”(ウイスキーをベースとしたカクテル)にてカクテル日本チャンピオンに輝く。ウイスキー文化研究所が主宰する知識、鑑定能力を問う資格認定制度の最難関「マスター・オブ・ウイスキー」を取得しており、雑誌『Whisky Galore』のテイスターとしても活動中。2022年秋には、ウイスキーをストレートで愉しむためのグラス「ウイスキーグラス 咲」を開発。「バーテンダーしずたにえん」として、TikTokやYouTube、 SNS でも幅広く活躍する。


新宿ウイスキーサロン
東京都新宿区新宿3-12-1佐藤ビル3階 Tel: 03-3353-5888
ジャパニーズクラフトディスティラリーをテーマに、現在稼働中で熟成3年以上のボトルをリリースする国内全蒸留所のウイスキーを揃える。希少なジャパニーズウイスキーの飲み比べが可能。ウイスキーのカクテルを「Whisktail(ウイスクテイル)」と称し、特に力を入れている。モクテルや旬のフレッシュフルーツカクテルも評判。ゲストバーテンダーを迎えるなどイベントも積極的に開催。


インタビュー・文 沼由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


SUNTORY WORLD WHISKY 碧 Ao〝水割り〟トップへ



   

BAR TIMES INFORMATION

関連記事はこちら

PAGE TOP