2023.03.7 Tue
Woodford Reserve Signature Cocktails草原を駆け抜けるサラブレッドのような
爽やかなハイボール
小川 杏香さん / Bar AmberPR:ブラウンフォーマンジャパン
2022年 バータイムズは、20人のトップバーテンダーがつくるウッドフォードリザーブのオールドファッションドをご紹介する「Old Fashioned Original Cocktail」を実施。大きな反響をいただきました。第二弾となる2023年は、オールドファッションドに限定せず、それぞれの個性を活かしたシグネチャーカクテルをテーマとした企画「Woodford Reserve Signature Cocktails」を展開いたします。さらに、本企画では、ウッドフォードリザーブがブランドテーマに掲げる〈女性の活躍〉に関連して、15人の女性バーテンダーのストーリーに注目します。カクテルについてだけでなく、バーテンダーという仕事を選んだきっかけ、その魅力や難しさ、これからの目標など、バーテンダーとしてのストーリーもじっくりとお訊きします。
舞台に立ちたい一心でカウンターの中へ
「幼少期からクラシックバレエを15年ほど習っていました。大学で語学留学をする予定だったのでバレエを一旦お休みしたのですが、ダンスがやっぱり好きで。インカレでボールルームダンスを始めて、競技会に出たりしましたね」
その立ち姿を見れば誰もが頷くほど、綺麗に背筋が伸びている。バレエが指先まで使う踊りだからか、カクテルをつくる所作もひとつひとつが丁寧で美しい。競技会に出て舞台慣れしているのも、有利に働いているのだろう。もともと「Bar Amber」のお客として来ていた小川さんがカウンターの中へ入ることになったのは、偶然誘われたカクテルコンペティションを観戦したからだった。
「ステージ上で、バーテンダーさんたちがとてもキラキラと輝いていました。堂々とした動きでカクテルを作っているけれど、きっと凄まじい努力をしないとここには立てない。この数分のために、どれだけの時間を割いたのだろうと考えたら青春ドラマを見ているような気分になりました」
バレエでも大会に出場していた小川さんは、カクテルコンペティションに出てみたいと強く感じた。社会人になると、舞台に立つような機会はほとんどない。それができる職業を目の当たりにして、心が動いた。
短い時間の中で自分をいかに表現するか
Bar Amberで週末のアルバイトを始めた小川さんは、ますますバーテンダーという仕事の魅力に引き付けられた。作り上げたカクテルだけでなく、その工程における所作やストーリー、服装に至るまでプロデュースしながら自分の個性を表現し、目の前でお客の反応を見ることができる。バーカウンターは舞台と意識して、日々立っているという。
「競技会の審査は1分、1分半といった短い時間の中で自分をいかに表現できるかにかかっています。バーでもお客さまにオリジナルカクテルのご注文を頂いたら、お好みに合ったものを自分のカラーを出しながら素早く提供しなくてはなりません。その緊張感を味わいつつ、パフォーマンスをするのが最高に楽しいですね」
お店で服装の決まりは特になく、ロングスカートで身体のラインが美しく見えるようなものがお気に入り。女性でもパンツルックが一般的なのでめずらしいが、これが小川さんのキャラクターを表すひとつのスタイルだ。また、絵を描くことが好きで、今後はメニューやラベルデザインなどのアートに携わったり、数年前から興味を持っている昆虫食を使ったお酒を造りたいと話す。ウッドフォードリザーブをベースにした小川さんのオリジナルカクテルがどのようなものか、楽しみになってきた。
「ケンタッキーダービーのオフィシャルバーボンに認定されているウッドフォードリザーブは、野原を駆け抜ける馬のような野生味がありながら、どこか気品ある印象を受けます。チョコレートを思わせるどっしりとしたコクがあり、加水するとバナナやバニラの甘やかな香りがふわっと漂ってくる瞬間がたまりません。ボディがしっかりとしているので、ビターズを数種類ブレンドして遊べるのも魅力ですね。どのビターズで化粧をするかで異なる顔を見せてくれる、バーテンダー好みな1本だと思います。サゼラックやブルヴァルディエなどアメリカンウイスキーをベースにしたカクテルはどれも度数が高く、日本では玄人向けというイメージがまだ強いのではないでしょうか。私は美しいルビー色と甘酸っぱい味わいのニューヨークが大好きで、駆け出しだった頃にたくさん練習して先輩方にお出しした思い出のカクテルです」
草原を駆け抜けるサラブレッドをイメージし、鬣がなびく馬のグラスを使用。柑橘系の爽やかな香りを持つティムールペッパーと、マスカットのようなエルダーフラワーの華やかさ、カルダモンのほろ苦さと甘さが炭酸と共に口の中で弾けていく。
「ケンタッキーダービーといえば、ミントジュレップが有名ですよね。同じように爽やかなハイボールスタイルのカクテルを創作しました。ウッドフォードリザーブのどっしりとした味わいがあるからこそ、個性の強い材料にも負けずに奥行きを出してくれます」
ウッドフォードリザーブはスパイスとの相性が良いため、クミンとキャロットジュース、マーマレード、レモン、シロップを加えたショートスタイルのカクテルや、シナモンと柑橘、ハイビスカス、ローズヒップで「ニューヨーク」のツイストを作ったりもしているという。いずれもスパイスやハーブの浸け込みを得意とするお店のカラーが伝わる一杯だ。馬のオーナメントを逆さまにするとグラスになるという驚きのスタートから、ヘイ(牧草)が敷き詰められたプレートでカクテルが完成するまでの流れも、自身を表現しながら人を楽しませる小川さんらしい演出である。
- hay-ball ヘイボール
- 〈レシピ〉
- ・ ウッドフォードリザーブ 30ml
・ ティムールペッパー ひとつまみ
・ エルダーフラワーコーディアル 10ml
・ グレープフルーツジュース 10ml
・ レモンジュース 1tsp
・ カルダモンビターズ 4drops
・ ソーダ 適量
・ バジル(ガーニッシュ)
・ 牧草(ガーニッシュ) - 〈つくり方〉
- シェーカーにウッドフォードリザーブとティムールペッパーを入れ、ペストルで潰して香りを付ける。
エルダーフラワーコーディアル、グレープフルーツジュース、レモンジュース、カルダモンビターズを加えてシェイクする。
グラスにダブルストレインし、ソーダを注いで軽く混ぜる。バジルをグラスに、牧草をその周りに飾る。
小川 杏香 (おがわ・きょうか)
クラシックバレエに15年ほど熱中しながら、雑誌やファッションショーなどのキッズモデルを経験。ボールルームに転向後、カクテルコンペティションを観戦したことがきっかけでバーテンダーを目指し、西麻布の「Bar Amber」に入店する。2019年、「シーバス マスターズ」日本大会で優勝。レストランでのペアリングやカクテル開発、ジンのブランドアンバサダーなど幅広く活動し、現在は店長としてカウンターに立つ。目下の目標はゲストシフトやセミナーで海外を廻ること。「Asia’s 50 Best Bars」ランクイン。
インタビュー・文 いしかわあさこ
東京都出身。ウイスキー専門誌の編集を経て、現在はバーライターとして活動している。世界のバーとカクテルトレンドを発信するWEBマガジン『DRINK PLANET』などに寄稿。編・著書に『The Art of Advanced Cocktail 最先端カクテルの技術』『Standard Cocktails With a Twist スタンダードカクテルの再構築』(旭屋出版)『重鎮バーテンダーが紡ぐスタンダードカクテル』『バーへいこう』『ジン カクテル』(スタジオタッククリエイティブ)がある。愛犬の名前は「カリラ」。
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