2023.02.14 Tue

バータイムズボトルドカクテル新シリーズBAR TIMES開発プロジェクト
『カレーのためのスパイスハイボール』
モニター調査レポート報告!!［Vol.3］

バータイムズではこれまで、「トップバーテンダーのカクテルを自宅で楽しむ」をコンセプトに3種類のボトルドカクテルを開発してきました。（ボトルドカクテルの詳細はこちら）

そのボトルドカクテルの新リーズとして、バータイムズでは「家庭料理と一緒に楽しむ食中酒」をコンセプトに新たなプロジェクトをスタートしました。それが『カレーのためのスパイスハイボール』（仮）です。果たしてどんな味わいのハイボールを目指し、どんなカレーに合わせるのか、プロジェクトの詳細を開発段階からレポートいたします（Vol.1はこちらから）。

スパイスのプロにテイスティングを依頼！3種類のスパイスリキュールの評価とは

［前回の続き］
スパイスのプロに意見を聞くため、東京都中野区にある「マロロガバワン」さんにお邪魔し、テイスティングを依頼。こちらのお店は本格インド料理とスパイスを使ったおつまみが楽しめる超人気店です。バータイムズスタッフもプライベートで何度か訪れすっかり虜に（笑）。オーナーの磯邊和敬さんとソムリエである奥様の麻由さんに3種類のスパイスリキュールをテイスティングいただき、どれがもっともカレーに合うか、商品化するならどれか、を聞いてみました。

結果は、3種類とも味わいは高評価！しかし、何のカレーかによって合うリキュールが変わるのでどれとは決めきれない、でした。でも、どのリキュールも美味しいと言っていただけたのは自信につながりました。（第2回のレポートはこちら）

お店のカレーと合わせ、お二人とも真剣にテイスティングしていただきました。

3種類のリキュールをモニター調査。カレー好きの舌にはどう感じたのか

今回は、“カレーにはこだわりを持つ”という6名のモニターに依頼し、実際にカレーと合わせてテイスティングいただきました。リキュールは以下の3種類で、初回のプロトタイプよりも全て甘さを抑えるよう改良しました。

①柚子×生姜×クミン（以下、柚子）
②カカオ×ブラウンカルダモン×ほうじ茶（以下、カカオ）
③ドクダミ×実山椒×カレーリーフ×グリーンカルダモン（以下、ドクダミ）

飲み方の割合はリキュール1に対し炭酸2もしくは1対2.5を推奨。

テイスティングの際には、簡単なアンケートのご協力もお願いしました。以下に皆さんからの回答をまとめましたのでご紹介します。

Nさん（ライター・編集者）

「カカオ」が一番美味しかった。香りから甘さを感じ、余韻にほうじ茶の渋みとチョコレートドリンクのような味わいも。炭酸で割ってもカカオの風味が生きている。「ドクダミ」も気に入った。抜け感のある清涼感でカルダモンのフレーバーが冴えている。炭酸割りにすると軽いえぐみを感じたが、食中酒にするならこれもむしろフックになると感じられた。カレーと合わせるなら「カカオ」か。ドリンクにコクがあり、料理の味に深みを与える。ドリンクがもう一つのスパイスのような立ち位置に。豚肉のカレー、欧風ビーフカレーなど動物性の脂としっかりした旨味のある深い茶色系のカレーと合う印象。

Nさんが3種類のリキュールと合わせた浅草のカレー店「Caril」のテイクアウト。チキンチェティナード（グリーンカルダモン、カレーリーフなどが入るチキンカレー）、ポークビンダルー（酸味のある豚肉のカレー）、ダルカレー（クミン、生姜、にんにく、カレーパウダーなどでつくるシンプルなカレー）が盛られた本格的なカレー。

Sさん（ショップマネージャー）

Sさんはご兄妹でテイスティングいただきました。
市販のルーを使ったチキン＆ポークカレーを作った。3時間煮込み、ほうれん草や数種類のスパイスを加えた激辛の味わいに仕上げた。
香りは「ドクダミ」がダントツに良く、ハーブ感があって爽やかな印象だった。飲み物単体としては、「柚子」が美味しく、クミンの香りもカレーっぽくて良かった。ただ、少し甘いと思ったのと、生姜があまり感じられなかった。
と、ここまではご兄妹ともに同意見。しかし、商品化について意見は分かれ、【S兄】は「柚子との相性がもっとも良かった。香りも良く、すっきり飲めて、辛さをリセットしてくれるような印象」とのこと。【S妹】は「ドクダミのハーバルな後味が激辛カレーによく合った」とのことでした。

Sさんが作った市販のルーを使ったチキン＆ポークカレー。独自にスパイスを加え、3時間煮込んだという自慢のカレーだ。

Tさん（Webディレクター）

ルーカレーを使い、ジャガイモやニンジン、チキンを入れた一般的な家庭のカレーと合わせた。飲み物としてもっとも美味しかったのは「柚子」。ただ、香りや味わいがカレーに負けてしまい、カレーに合うスパイスハイボールとしては弱いと感じた。その点「ドクダミ」はカレーと合わせてもしっかりと香りが感じられ、味わいもケンカすることなく一番美味しいと思った。どんなカレーとでも一緒に楽しめる印象。商品化するのであれば「ドクダミ」を推したい。

Tさんが作った野菜もりだくさんのカレー。もっとも一般的な家庭のカレーと言える。

Mさん（エディター）

クミンが使われているので“カレー感”を想起させるのは「柚子」。飲み物単体としても美味しく、飲みやすかったが、余韻が少し甘く感じられた。スパイスを効かせたチキンと野菜を具材に、『ゴールデンカレー』のルーを使ったカレーと合わせたところ、「柚子」はカレーのスパイスにクミンの香味が消されてしまった。「ドクダミ」はハーバルで口の中をリセットしてくれるが、鼻に抜ける薬草感が個人的に苦手。今回作ったカレーともっとも相性が良かったのは「カカオ」。飲んだ後のビター感が心地よく、カレーが進む。カカオの香りの中にほうじ茶の香ばしい“お茶感”が感じられ、家庭のカレーにぴったりだった。

Mさんが作ったチキンカレー。チキンはスパイスをまぶして焼いたスパイシーな味わい。カレールーは定番の『ゴールデンカレー』を使った家庭らしい一皿。

Yさん（バーテンダー）

一番飲みやすいと思ったのは「柚子」。ただ、あまりパンチがないように思えた。「カカオ」も良いと思ったが、ややカカオ感が強いと感じた。ただ、奥からほうじ茶の香りがして、まとまり方は素晴らしいと思った。一番カレー好きにウケそうなのは「ドクダミ」で、かなりカルダモンの香りも強く、昨今人気のスパイスカレーにはバッチリ合うと思う。レモンとソーダでスパイスリッキーなどカクテルも考案するとカレー屋さんにも喜ばれそう。

Yさんがつくった本格カレー。カレーには一家言あるというYさんはカレーづくりもプロ級の腕前。

他にもこんな意見がありました

・「ドクダミ」は、カルダモンやパクチーを使ったスパイスカレーと相性◎。
・「ドクダミ」はカレーよりもタンドリーチキンなどのスパイス料理に合うと思う。
・「柚子」は、ココナッツミルクを使うタイカレーが合いそうな予感。
・「柚子」は、カレーの余韻を残しつつ、口の中をすっきりリセットできる感じ。
・「カカオ」は、ストレートでもおいしく、お湯割りやミルク割りにしても需要がありそう。
・「カカオ」は、もう少し香りの強いお茶やスリランカなどの紅茶を使ってみても良さそう。

モニター調査の結果まとめ！

モニター調査の結果は以下の通りとなりました。