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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.03.14 Tue

Woodford Reserve Signature Cocktails寒中の梅を想うカクテルが
口中で甘酸っぱく花開く

新井 加菜さん / BAR AVANTI

PR:ブラウンフォーマンジャパン

15人の女性バーテンダーに訊く、バーテンダーストーリーとシグネチャーカクテル

2022年 バータイムズは、20人のトップバーテンダーがつくるウッドフォードリザーブのオールドファッションドをご紹介する「Old Fashioned Original Cocktail」を実施。大きな反響をいただきました。第二弾となる2023年は、オールドファッションドに限定せず、それぞれの個性を活かしたシグネチャーカクテルをテーマとした企画「Woodford Reserve Signature Cocktails」を展開いたします。さらに、本企画では、ウッドフォードリザーブがブランドテーマに掲げる〈女性の活躍〉に関連して、15人の女性バーテンダーのストーリーに注目します。カクテルについてだけでなく、バーテンダーという仕事を選んだきっかけ、その魅力や難しさ、これからの目標など、バーテンダーとしてのストーリーもじっくりとお訊きします。


いろいろな人と交流できる開けた環境を求めてバーテンダーに


東京・銀座、並木通りに、働く女性が1人でも気軽に訪ねられるバーがある。名前は「BAR AVANTI」。店名は、イタリア語の「前進する」「気軽にお入り下さい」の意が込められている。
雰囲気は気軽でも、カウンターに立つ二人のバーテンダーは、ともに優れた実力を持つ。新井加菜さんは「ワールドクラス 2018 ジャパンファイナル」で総合優勝、そしてオーナーバーテンダーの岡崎ユウさんは国内大会多数優勝、2017年に台湾で行われた国際大会で見事優勝に輝いている。

新井さんは、2012年に「BAR AVANTI」に入った。社会に出て、調理師として働き始めた外苑前のイタリアンレストランのキッチンは、ホールと隔絶していて、音楽が掛かっているわけでもなく、同じメンバーで黙々と1日12時間以上働いた。そのうちに腱鞘炎になり、レストランを辞めることになる。

「次に働くなら、逆のことをやりたいと思いました。開けた空間で、いろんな人との交流がある環境で働いてみたいと思ったのです」


選んだ職業はバーテンダーだった。ショットバーやオーセンティックバーで経験を積むようになる。著名なバーテンダー、毛利隆雄氏の立ち上げたオーセンティックバー「BAR Blossom」で働いているとき、師匠の毛利さんから「岡崎を助けてやってくれないか」と声をかけられた。

「岡崎さんは、『BAR Blossom』の先輩で、すでにご自身のバーを開かれていました。スタッフの方がケガをされて働けなくなってしまったというのです。尊敬する岡崎さんに『いつでも行きます!』と申し上げて、気づいたら今に至るというわけです」

同じ時間の中にいるお客さまと、苦楽をわかち合う喜びがある


「BAR AVANTI」で働いて11年が経つ今も、岡崎さんへの尊敬の念が褪せることはない。

「面倒見がよく、誠実で真面目。すべてにおいてきっちりとされています。私が『ワールドクラス』に挑戦する際も、細やかに指導してくださいました。ボトルやシェイカーの置く位置から、味やデコレーションのアドバイス。営業中にも、本番さながらの練習を取り入れさせてくれました。『ワールドクラス』は4種類の部門のチャレンジがあります。たとえば、5分以内にプレゼンテーションをしながら、ジンを使ってカクテルを2種類つくるといったものです。お客さまを相手に練習するとちょうどいい。その練習ができる雰囲気をつくってくれるのです。近隣のバーテンダーの先輩方も、夜中に私の大会のために来店して、いろんなチャレンジを見てくださいました。これも、岡崎さんがずっと誠実に取り組んできたから。私がどこの子かわからない子でも(笑)、応援してくれたのです。岡崎さんはあの優勝になくてはならない存在です」

多彩な人と接するバーテンダーに転身して約15年。「おいしかった!」と喜ばれることが何よりうれしい。そう感じるのは、やはり、お客との日々の交流にある。

「こんなにいろんな方のお話を訊く職業はないように思います。年齢や職業、境遇が違っても、みんな同じ時間の中にいて、お互いの成長過程を見ることができます。人生のうちで絶好調な時期はそう長くないもの。辛い時期の方が長いくらいです。お客さまの時間の中に私も一緒にいて、よい事ばかりではない時も、それを乗り越えていく姿を近くで拝見できるのもこの仕事の醍醐味です」

目下の目標は、茶道の経験を活かしたオリジナルカクテルを毎月1種類つくること。その第1弾が、今回提案するウッドフォードリザーブのカクテルである。

「お客さまに毎月季節を感じていただけたらなと考えています。“和”に着想を得て、副材料しかり、精神的なテーマとして織り込みます。古来の読み物のように紐で綴じて1冊のメニューブックにしたいですね。最終的に英語で説明できたらなおよし、です」

新井 加菜さんにとって、ウッドフォードリザーブとは

「アメリカンウイスキーは、映画や音楽などでよく登場するかっこいいウイスキーのイメ ージがあります。ケンタッキーダービーを筆頭に、ひと口飲むと壮大な草原が目の前に広がり、爽やかな風が吹いてきます。華やかな香りと味わい、そして飲みごたえもあります。ウッドフォードリザーブは、そんなアメリカンウイスキーにおいても、上品でスムーズに飲めるウイスキーです。軽やかな味だからというわけではなく、しっかりコクも感じられます。オレンジを筆頭に、フルーツとの相性がとてもよく、カクテルをつくりやすいですね。アメリカンウイスキーならではの、バニラやバナナのような樽香由来の華やかな甘さが魅力。味わいにボリュームが出て、満足感を得られます」

日常では、アメリカンウイスキーを使うカクテルは、マンハッタン、オールドファッションドが多く、とりわけ、ウッドフォードリザーブを使う理由は純粋に「おいしいから」だと言う。

「ウッドフォードリザーブをベースにすると、使う副材料が非常に活かされるんです。“調和される”というイメージです。まろやかなだけでなくコクがあるので、他の副材料に負けず、ウッドフォードリザーブの存在感が出ます。私自身、オールドファッションドは自分が飲むには強いカクテル、というイメージだったのですが、ウッドフォードリザーブでつくってみて、これはいける、と感じました」

新井 加菜さんのウッドフォードリザーブ シグネチャーカクテル

新井さんが着想を得たのは、2015年から習っている茶道の掛け軸の言葉だった。

「今年初めてのお稽古のお軸に『梅香の蘂』とあり、すごくいいなと感じ入りました。正式には、『一点梅花の蘂 三千世界香』という禅の言葉です。現代の日本人にとって花の代表格といえば桜ですが、万葉集が詠まれた時代は梅だといわれます。寒苦に耐えて花をひらき清香を放つ。梅の蘂が放つ香りはほのかだけど、姿勢を正して心を澄ませれば、その香りが天地いっぱいの三千世界に広がっていることに気づくことができるというわけです。梅は実を結ぶことでも喜ばれます。成功するという意味だけでなく、結果はどうであれ、懸命に取り組んだことは自分の身になります。このカクテルを飲んで、ポジティブな気持ちになっていただけたらうれしく思います」

甘味をつける材料にザクロシロップを選んだのは、梅をイメージした完成の色味とその味わいが理由である。

「赤い色がついているもので考えました。グレナデンシロップだとただ甘いだけになってしまいますが、ザクロシロップは甘さと酸味を備えています。ハイビスカス、バラなども考えましたが、一番しっくりきました」

グレープフルーツジュースはウッドフォードリザーブと相性がよく、ほのかな苦味はどこかに春の雰囲気を感じさせ、カクテルに複雑味を持たせる。男っぽいアメリカンウイスキーのイメージを裏切る、甘酸っぱい可憐な花の風味が広がる。

梅花の蘂(ずい)
〈レシピ〉
・ウッドフォードリザーブ(常温) 30ml
・自家製梅酒-TUMUGI-  30ml
・フレッシュグレープフルーツジュース 20ml
・ザクロシロップ  1tsp
・粉糖  1tsp
・グレープフルーツピール 1 片
〈つくり方〉
①グラスに氷を入れて冷やしておく。
②シェイカーに、粉糖、グレープフルーツジュースを入れてブレンダーで混ぜ、ザクロシロップ、自家製梅酒、ウッドフォードリザーブ、氷(分量外)を入れ、①の氷を捨て、シェイクする。
③グラスに注ぎ、グレープフルーツピールを振りかける。

*自家製梅酒-TUMUGI- カクテルベーススピリッツの WAPIRITS TUMUGI(750ml)1本に南高梅と氷砂糖を入れ、 3カ月以上寝かせる。


新井 加菜さんのカクテルメイキング動画


新井 加菜(あらい・かな)
東京都出身。調理師専門学校卒業し、イタリアンレストランで調理師を経験。腱鞘炎のため調理師を辞め、今度は開けた環境で働くことを求めてバーの世界へ。ショットバーやオーセンティックバーで経験を積み、2012年から「BAR AVANTI」に勤務。世界最大級のバーテンダーコンペティション 「ワールドクラス 2018 ジャパンファイナル」で4つの競技のうち3部門を制して総合優勝し、ドイツ・ベルリンで開催された世界大会に出場。


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


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ウッドフォードリザーブはこちらのオンラインストアでもお取り扱いしております。



   

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