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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2023.10.10 Tue

『フィーバーツリー』で広がるノンアルカクテル“モクテル”の可能性キナの苦味がきいたトニックウォーターで、風味の立体化と余韻の長さを実現。

宮地 信吾さん(ザ・リッツ・カールトン東京 ❘ ザ・バー / 東京・六本木)
PR:アサヒビール株式会社

2005年にイギリスで誕生したプレミアムミキサー「フィーバーツリー」。厳選した植物由来の成分を使った上質なトニックウォーターは、カクテル素材としてだけでなく、そのままソフトドリンクとしても愉しめる。
近年、需要が高くなってきたノンアルコールカクテル“モクテル”において、「フィーバーツリー」はどんな可能性を見せるのか? 
「プレミアム」「メディタレーニアン」「エルダーフラワー」という3種のトニックウォーターを使い、2人のトップバーテンダーがそれぞれの味わいが映えるモクテルを提案する。 
2人目は、東京・六本木「ザ・リッツ・カールトン東京」45階に位置する「ザ・バー」の宮地信吾さんである。



東京・六本木「ザ・リッツ・カールトン東京」内、高層階からの眺望が抜群な「ザ・バー」のバーテンダー、宮地信吾さん。「バーのお客様だけでなく、同ホテル内のレストランからモクテルのご注文を頂くこともあります。現代のモクテルは、料理との相性を考えることも大切です」。
 

プレミアムトニックウォーター × 「トフィー レイヤード ラテ」

 

クオリティの高いトニックウォーターがモクテルの味を引き締め、飲み飽きないテクスチャーを生み出す 

年齢や性別を問わずに高まっているモクテルの需要にこたえるため、「ザ・リッツ・カールトン東京」の「ザ・バー」では、常時4種類のモクテルをオンメニューしている。
材料にはフレーバーシロップを混ぜてつくるシロップをはじめ、ハーブやスパイスなどを使う手の込んだ自家製材料も組み込む。その複層的な構造は圧巻。むしろノンアルコールだからこそ、多彩な手法で立体的な香りを演出し、唯一無二の体験をしてもらおうという気概が感じられる。
モクテルを提供するうえで、宮地さんが大事にしているのは「風味の立体化と余韻の長さ」だ。

「現代のモクテルは、ミクソロジーの技術を使って、複層的な香りの広がりや長い余韻を実現できます。見た目の美しさやインパクトも大切ですし、さまざまなジャンルの料理とのペアリングはもちろん、モクテルそのものに添えるガーニッシュも充実したいですね。その大前提として、カクテル同様にすべては酸味と甘味のバランスが取れてこそです」

酸味と甘味のバランスを取る上で大きな役割を果たすのが、トニックウォーターである。

「フィーバーツリーは、キナ樹皮由来の心地よい苦味がしっかり感じれるクオリティの高さが魅力です。苦味は香りやテイストに奥行きを生み、モクテル全体の味を引き締め、飲み飽きないテクスチャーを生み出してくれます」 

「プレミアムトニックウォーター」を使うモクテルには、コーヒーテイストのショートカクテルスタイルを提案。フワフワの泡が生み出すテクスチャーや多彩な材料が生む複雑味、見た目も華やかなガーニッシュとの食べ合わせが次々に驚きをもたらす。


エスプレッソをベースに、ティーシロップやパッションフルーツ、焦がしバターなどでリッチな飲みごたえを生む「トフィー レイヤード ラテ」。「プレミアムトニックウォーターは香り高く、自然なキナの苦味が冴えているのに、炭酸が柔らかくてほかの素材を邪魔せずにうまくまとまってくれます」

トフィー レイヤード ラテ
〈レシピ〉
・エスプレッソ 30ml
・ザ・リッツ・カールトン東京 スペシャルブレンドティー シロップ 30ml
・パッションフルーツピュレ 10ml 
・フィーバーツリー プレミアムトニックウォーター 40ml
・卵白パウダー 1/2tsp
・トンカ豆 適量
・フローズン焦がしバター *1 適量
〈ガーニッシュ〉
・ブラックココアのチュイル *2
・ザ・リッツ・カールトン東京 オリジナルチョコレート

*1 フローズン焦がしバター
熱したフライパンにバターと砂糖を入れ、ヘラでかき混ぜながら煮詰めた後、冷凍庫で冷やし固める。
*2 ブラックココアのチュイル 
ブラックココアパウダー、小麦粉、オリーブオイル、塩、水を混ぜ、熱したフライパンで焼き固める。 

〈つくり方〉
①グラスに氷を入れて冷やしておく。プラスチック製容器にエスプレッソ、ザ・リッツ・カールトン東京 スペシャルブレンドティー シロップ、パッションフルーツピュレ、卵白パウダーを入れ、クラッシュアイスを加えてブレンダーをかける。
②グラスの余分な水分を捨て、1をグラスに注ぎ、プレミアムトニックウォーターでアップする。トンカ豆、フローズン焦がしバターをすり下ろしながら振りかける。
③ザ・リッツ・カールトン東京 オリジナルチョコレートを添えた皿に2を置き、ガーニッシュをグラスに飾る。

「トフィー レイヤード ラテ」のカクテルメイキング動画はこちら 

メディタレーニアントニックウォーター × 「ノーブル サンテ(高貴な乾杯)」

 

ハーバルな「メディタレーニアン」と合わせてミョウガやラベンダーの風味をエレガントに演出
 
コンゴ民主共和国のキナ由来の苦味成分の他、地中海地方のシトラスとハーブのエッセンシャルオイルを使用した「メディタレーニアントニックウォーター」を使うモクテルは、特別なディナーでの乾杯をイメージしたもの。バラ色とスミレ色のコントラストも美しい。

「メディタレーニアンを最初に飲んだとき、ミョウガと合いそうと即座にイメージしました。実際に合わせてみるとすごくマッチして、酸味と甘味のある自家製のシュラブをつくって合わせました。ライムは味として加えるのではなく香りのみまとわせます」

地中海地方のローズマリーやタイム、シトラスのアロマが広がる「メディタレーニアン」にミョウガ、ラベンダーを合わせる。ミョウガの心地よい刺激が次のひと口を誘う。宮地さんがカクテルおよびモクテルをつくる大前提とする酸味と甘味のバランスが秀逸。

ノーブル サンテ(高貴な乾杯)
〈レシピ〉
・自家製ミョウガとラベンダーのシュラブ *1 75ml
・フィーバーツリー メディタレーニアントニックウォーター 65ml
・バイオレットシロップ 1tsp
・自家製ライムミスト *2
・地中海ピクルスのフローズン仕立て

*1 自家製ラベンダーとミョウガのシュラブ
ノンアルコールジンにミョウガ、ラベンダー、山椒、ゆず、蜂蜜を入れて加熱し、香りを抽出しながらシロップ化していく。ベルジュ(熟す前の若摘みのブドウの酸味のあるジュース)を加える。

*2 自家製ライムミスト
ノンアルコールジンにライムの皮を浸けて、低温(約70度)で2時間温めた後、濾したもの。

〈つくり方〉
①シャンパングラスに氷を入れて冷やしておく。ミキシングティンに氷と水を入れてステアして冷やした後、水のみを捨て、自家製ミョウガとラベンダーのシュラブを注いでステアする。ワイングラスに注ぎ直してスワリングし、香りを開かせる。
②シャンパングラスの氷を捨て、1を注ぎ、メディタレーニアントニックウォーターでアップしてステアする。バイオレットシロップを加える。
③ライムミストをスプレーで振りかけ、地中海ピクルスのフローズン仕立てを飾る。

「ノーブル サンテ(高貴な乾杯)」のカクテルメイキング動画はこちら 

エルダーフラワートニックウォーター × 「エスパス ドゥ カルム(癒しの空間)」

 

「エルダーフラワー」の癒しのフレーバーにベルガモットやハーブを合わせ、リフレッシュ感を増幅

 
コンゴ民主共和国のキナ由来の苦味成分の他、手摘みした英国産のエルダーフラワーから抽出したエッセンシャルオイルをブレンドした「エルダーフラワートニックウォーター」は、リフレッシングにぴったりのモクテルに昇華させた。柔らかい飲み口の「エルダーフラワー」と爽やかなコーディアルのフレーバーが一体になる。

「自家製ベルガモットジンジャーコーディアルをつくる際に、ココナッツオイルを入れるのは、香りを付けながらとろみをもたらすためです。モクテルではこういったテクスチャーもより大事になってきます」

仕上げにスプレーで振りかけるフレッシュのローズマリーとキャラウェイのハーブウォーターで、まさに癒しの香りに包まれる。

今回、3種類のトニックウォーターを使ってみて、宮地さんはこんなユニークなアイデアも語る。

「それぞれにフレーバーの特徴があるので、ひとつのモクテルに2種類を混ぜ合わせて“ダブル使い”したらおもしろそうです。さらに複雑味が増しますね。3種類ともやさしい飲み口で、素材のなじみがすばらしい。モクテルにさらなる可能性を与えてくれます」

エルダーフラワーの白い花の香り漂う「エルダーフラワートニック」と、ミカン科の柑橘のベルガモットやジンジャーを合わせたリフレッシングモクテル。柔らかな色味やグラスを口に近づけたときの爽やかな香りが、味わいと連動する。

エスパス ドゥ カルム(癒しの空間)
〈レシピ〉
・自家製ベルガモットジンジャーコーディアル *1 80ml
・フィーバーツリー エルダーフラワートニックウォーター 60ml
・卵白パウダー 2tsp
・エディブルフラワー 
・自家製ハーブウォーター(ローズマリー、キャラウェイ) *2

*1 自家製ベルガモットジンジャーコーディアル
ペルガモットピューレに、生姜・カボス・グリーンアップルシロップを合わせてハンドブレンダーをかけて混ぜて濾し、ココナッツオイルを加えて軽く混ぜた後、1晩冷蔵庫で寝かせる。翌日、固まっている油分を取り除く。 
*2 自家製ハーブウォーター(ローズマリー、キャラウェイ)
フレッシュのローズマリーと、乾燥したホールスパイスのキャラウェイを水に浸ける。低温(約70度)で2時間温めた後、濾したもの。

〈つくり方〉
①タンブラーグラスに氷を入れて冷やしておく。プラスチック製容器に自家製ベルガモットジンジャーコーディアル、卵白パウダー、クラッシュアイスを入れ、ブレンダーをかける。シェーカーに移し、氷を加えてシェークする。
②タンブラーグラスの余分な水分を捨てて1を注ぎ、エルダーフラワートニックウォーターを注ぎ、エディブルフラワーを飾る。仕上げに、自家製ハーブウォーターをスプレーで振りかける。

「エスパス ドゥ カルム(癒しの空間)」のカクテルメイキング動画はこちら

[宮地 信吾プロフィール]

1978年生まれ。東京・六本木「グランドハイアット東京」内「オークドアバー」でバーテンダーとしてのキャリアをスタートし、同ホテルのメインバー「マデュロ」や都内のホテルで経験を積んだ後、東京・汐留「コンラッド東京」バーラウンジ「トゥエンティエイト」のマネージャーに就任。次世代の育成だけだはなく、自身もチャレンジを続け、「バカルディレガシー カクテルコンペティション2020」においてTOP5ファイナリスト、「ディアジオ ワールドクラス2021」TOP10ファイナリスト、同コンペティションにおいて部門優勝。さらに「CTスピリッツ ジャパン カクテルチャレンジ2021」にて優勝を果たす。さまざまなコンペティションでの経験を活かし、2022年ブッシュミルズミルズ日本公式ブランドアンバサダーに就任。(2022年6月~2023年5月)。2023年より「ザ・リッツ・カールトン東京」の都内有数の眺望を誇る「ザ・バー」勤務。

[ ザ・リッツ・カールトン東京 / ザ・バー]

東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン 45F
Tel: 03-6434-8711
HP:https://bar.ritzcarltontokyo.com/ 


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。


輸入者:アサヒビール株式会社


   

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