2024.01.19 Fri
ピスコポルトン アンバサダー就任記念インタビュー芳醇なアロマとリッチな酒質。ブドウ果汁を贅沢に使ったスピリッツ「ピスコポルトン」の可能性。
宮地信吾さん(ヒルトン成田)PR:MOSTO-VERDE TOKYO株式会社
新鮮なブドウの果汁を発酵させたペルーの伝統的な蒸留酒、ピスコ。ピスコ1ℓあたりに、6~10kgものブドウを使う稀有な酒である。なかでも「ピスコポルトン」は、これまで世界のスピリッツ競技会で150以上のメダルを獲得しているトップブランドだ。
「ピスコポルトン」のブランドの詳細、ご購入はこちらから
この度「ピスコポルトン」ブランドアンバサダーに就任したバーテンダー、「ヒルトン成田」の宮地信吾さんにその魅力を語ってもらい、基軸となるカクテルを打ち出してもらう。
圧倒的に芳醇なアロマを持つブドウのスピリッツ「ピスコポルトン」。多様な素材とマッチし、ペアリングの可能性も広げる。
ペルーのピスコ地方から輸出されていたことからその名前が付いた、ブドウ果汁の蒸留酒「ピスコ」。製造に大量のブドウ果汁を使う贅なる蒸留酒は、日本ではまだ「身近な存在」といえるまでに至っていない。その味わいの特徴と魅力はどんな点にあるのか?
宮地さんはこう語る。
「味わいの特徴は、なんといっても搾りたてのブドウ果汁を惜しみなく使うことから生まれる芳醇なアロマにあります。初めてテイスティングをした時の印象は、しっかりとしたテクスチャーを感じながらも、マスカットやバニラ、華聯なお花のアロマが最後に抜けていくことでした。ブドウ果汁に糖分が残っているうちに蒸留を開始するモストベルデという製法由来のリッチな酒質で、樽で寝かせていないのに、まるで樽熟成を経たような複雑な余韻を持っています。とくに『ピスコポルトン』は、ボトル1本に使用するブドウは8.6kgにもおよび、ピスコの“グランヴァン”的な存在といえるでしょう。華やか、クリーミー、リッチといった3つのキャラクターを兼ね備える素晴らしいピスコです」
ソムリエの資格を保有し、ワインにも精通している宮地さん。「ピスコポルトン」は蒸留酒でありながら、料理とのペアリングでも愉しめるお酒だと太鼓判を押す。
「フードフレンドリーな酒質で、食前・食中・食後とオールデイの多様性をもっていることは間違いありません。原料ブドウから由来の華やかさはもちろん、何よりしっかりとしてた多層性があり、合わせる副材料の幅は広いと感じました。副素材を加えることで、料理とのペアリングを含め、ワインのようにさまざまなシーンで愉しめるカクテルも提案できます」
アンバサダーとして「懐の深いスピリッツの魅力を伝えていきたい」。
大きなカクテルコンペティションでの優勝や好成績を収めてきた宮地さんは、ブランドアンバサダーとして「ピスコポルトン」にどんな可能性を見出すのか?フックになるのは、素材の組み合わせによる味わいの広がりと、そこから生まれる余韻だと語る。
「私がカクテルを創る際にひと際心を砕くのは、余韻の長さと複層的に広がる香りです。『ピスコポルトン』においては、今までにない素材の組み合わせによって、内なる多様性を発信できると思います。アンバサダーとして国内の北から南まで出向き、その土地ならではの素材を取り入れたカクテルや新しい飲み方を提案してみたいですね。たとえば、北海道ならジビエのベーコンや脂を使って、コースのメイン料理に合うカクテルにしたり、沖縄なら現地に自生するショウガ科の植物、月桃を合わせてみたり。ゲストバーテンディングなどのイベントを通じて、地元の方に地場の素材やトレンドを融合した味覚体験をしていただくことで、『ピスコ』が印象付けられ、『ピスコポルトン』をより身近な存在へと導けるのではないかと思っています」
華やかでリッチな「ピスコポルトン」を、幾層にも広がるアロマティックなカクテルに。
「『ピスコポルトン』は幅広い素材に合うスピリッツです。 柑橘を主体に、辛味や塩味でアクセントを加えたり、あるいはスパイス感を主体として余韻に華やかさをもたせたり。このスピリッツがもつ多層的な魅力を引き出すバリエーションはとても広いと思います」
そう語る宮地さんが今回提案するのは、華やかさに重点を置いたカクテル。ピスコといえば、の代表的カクテル「ピスコサワー」を原点に、「ピスコポルトン」のアロマをより広げるべく、蘭の花やエルダーフラワー、ラベンダー、カモミールなどを合わせた「自家製アロマティックシュラブ」を用いる。さらに、リッチな酒質の魅力をより引き出すため、リンゴのブランデーにシナモンやレーズンをインフュージョンした自家製ビターズを使用。
グラスを近づけたそばから幾層にも広がるアロマティックな香り。そして、複層的な余韻。「ピスコポルトン」のシグネチャーともなるカクテルがここに誕生した。
Kaen(花園)カクテルレシピ
材料
- ピスコポルトン:30ml
- 自家製アロマティックシュラブ:30ml
- コッキアメリカーノビアンコ:10ml
- フレッシュレモンジュース:15ml
- 卵白パウダー:適量
- 自家製アップルビターズ:4drop
- マンゴーパウダー
- エディブルフラワー
*自家製アロマティックシュラブ つくり方
オーキッドシロップ、ラベンダーシロップ、エルダーフラワーリキュール、ドライカモミール、トライシェリー、シャンパンヴィネガー、リンゴ酸(粉)を合わせる
*自家製アップルビターズ つくり方
アップルブランデーにシナモン、大粒ドライレーズン、焼いたシナモンスティックをインフュージョンする。
つくり方
- グラスに氷を入れて冷やしておく。
- ミキシンググラスにピスコボルトン、自家製アロマティックシュラブ、コッキアメリカーノビアンコ、レモンジュース、卵白パウダーを入れ、ブレンダーをかける。
- ①のグラスの氷を捨てる。②をシェイカーに入れ、氷を加えてシェイクする。
- グラスに注ぎ、自家製アップルビターズを落とす。マンゴーパウダーを振りかけ、エディブルフラワーを飾る。
宮地信吾 プロフィール
1978年生まれ。東京・六本木「グランドハイアット東京」内「オークドアバー」でバーテンダーとしてのキャリアをスタートし、同ホテルのメインバー「マデュロ」や都内のホテルで経験を積んだ後、東京・汐留「コンラッド東京」バーラウンジ「トゥエンティエイト」のマネージャーに就任。次世代の育成だけではなく、自身もチャレンジを続け、「バカルディレガシー カクテルコンペティション2020」においてTOP5ファイナリスト、「ディアジオ ワールドクラス2021」TOP10ファイナリスト、同コンペティションにおいて部門優勝。さらに「CTスピリッツ ジャパン カクテルチャレンジ2021」にて優勝を果たす。2023年より「ザ・リッツ・カールトン東京」の都内有数の眺望を誇る「ザ・バー」勤務。同年12月より「ヒルトン成田」の「テラス レストラン&バー」サービス支配人・ヘッドバーテンダーに就任。
ヒルトン成田/テラス バー
千葉県成田市小菅456 Tel: 0476-33-1121
- 営業時間:17:00~23:30ラストオーダー23:00
- 定休日:月・火曜日(祝日は営業)
- 料金:ドリンク 1,500円~ フード2,000円~
- 席数:フロア52席、個室最大10席
- ウェブサイト:https://www.hiltonnarita.jp/plans/restaurants/858
MOSTO-VERDE TOKYO株式会社
東京都世田谷区世田谷2-25-16 401
ゲストバーテンダーやイベント等の各種ご要望、ご質問はこちらにて承っております。
Tel: 070-4487-4236(代表:金井)
Mail: mostoverde.tokyo@gmail.com
https://mostoverde.theshop.jp/
インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。