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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

NEW2024.06.24 Mon

セッションするたび、自由がみつかる。〜あなたとニッカの“セッション”〜アップデートを重ねて自信を築けたから、「かくあるべし」を脱却する勇気も持てる

高橋 直美さん(BAR GASLIGHT EVE/東京・銀座)
[PR]アサヒビール株式会社

2024年で創業90周年を迎えるニッカウヰスキー。数あるウイスキーの中でも、『ニッカ セッション』は2020年発売の比較的新しい銘柄で、日本の余市モルト、宮城峡モルト、ベン・ネヴィスを含むスコットランドのモルトが多様にブレンドされている。それにより味わいの表情が実に豊かで、どこを切り取るかによって感じ方が変わる。だからカクテルにすると面白いのだ。

当企画では、3人のバーテンダーに『ニッカ セッション』を使ったカクテルを考案してもらう。さらに、「あなたとニッカの“セッション”」をテーマに自身のバーテンダー人生とニッカウヰスキーが共鳴し、「奏楽」する点を語ってもらった。

3人目は、銀座「BAR GASLIGHT EVE(バー ガスライト イヴ)」の高橋 直美さんだ。

『ニッカセッション』は「かくあるべし」を脱却したウイスキー。
次々に異なる味わいが巡り、広がっていく

数多の名門バーが点在する銀座でも、女性バーテンダーのみで成る数少ないオーセンティックバーである。「BAR GASLIGHT EVE」の店長を務める高橋直美さんは、2012年に開催された第39回全国バーテンダー技能競技大会(一般社団法人 日本バーテンダー協会 主催)で総合優勝を果たし、翌年の I.B.A.ワールド・カクテル・チャンピオンシップ 2013 チェコ・プラハ大会では、プレ・ディナーカクテル部門で優勝。日本人の女性バーテンダーとして初めての快挙を遂げた。

インバウンド客も増える中、日本のウイスキーの代表格であるニッカウヰスキーはバーには欠かせない存在。なかでも『ニッカ セッション』は登場した時から目をみはる存在だったという。

「ニッカウヰスキーのマインドの変化がうかがい知れます。革新的な青いボトルやラベル、ネーミングにも、これまでとは違う絶大なインパクトを感じます」

『ニッカ セッション』の味わいについて、高橋さんはこう表現する。

「余市と宮城峡、ベン・ネヴィスを含むスコットランドのモルトをバッテドしているからなのか、華やかでフルーティーな柑橘のニュアンスや穀物の甘さ、スパイシーでビター、軽やかさもありますね。モルトウイスキーならではの骨格がしっかりした後味も印象的で、多彩な香りや味わいが次から次へと巡って広がります。ウイスキーになじみの薄い方から通な方まで、どんな飲み手もマルチにおいしく感じることができる味わいだと思います」 


銀座「BAR GASLIGHT EVE」店長の高橋直美さん。2020年に登場した『ニッカ セッション』に込められた“ウイスキーは自由に愉しむもの”というメッセージは高橋さんに衝撃を与えた。「ニッカウヰスキーのマインドの変遷を感じます」。 

故郷・高知の柑橘との共演で、自店のスタンダードになる手ごたえを感じる一杯が誕生

「柑橘のような華やかさとフルーティーさ、モルトの力強さが感じられるニッカ セッション。カクテルをつくるにあたっては、故郷、四国・高知産の柑橘、小夏と共演させることで新しいスタイルのオールドファッションとしました。現代風でエレガントな味わいにするべく、カルダモンビターズとコリアンダービターズで複雑味を演出。さらに、ベルガモットの風味をまとったアールグレイと、上品な甘さの和三盆糖をグラスの縁にリムドしてアクセントとし、全体の味わいを引き上げることを意識しました。バーでは、これぞ、と思ったもののみを新作オリジナルカクテルとして提供しています。これまでに、スタンダードカクテルと変わらないほどにお客様に浸透したものは数種類に限られますが、『Old Session Elegance』はそれに並ぶ当店の定番になる手応えを感じています」

オリジナルカクテルの「Old Session Elegance」。「オールドファッション」と『ニッカ セッション』を掛け合わせたネーミング。「爽やかな甘さの小夏は白い皮の部分もおいしく、身ごとグラスに入れると、アルコールの浸透圧でどんどん小夏の風味が出てきて、ジューシーさを堪能できます」


Old Session Elegance

(オールドセッションエレガンス)

〈レシピ〉
・ニッカ セッション 60ml
・小夏(皮を螺旋剥きにして角切り) 1個
・カルダモンビターズ 3dashes
・コリアンダービターズ 3dashes
・洋梨シロップ 10ml
・レモンジュース 10ml

(グラスリムド用)
アールグレイ茶葉、和三盆糖
*アールグレイ茶葉と和三盆糖を合わせて乳鉢と乳棒などで微粉になるまで挽く。

〈つくり方〉
①オールドファッションドグラスのリムに小夏をこすりつけ、アールグレイ茶葉と和三盆糖を合わせて粉砕したものをまとわせてスノースタイルにする。
② ①に小夏を入れ、ペストルで潰す。すべての材料を入れステアし、氷を加えてさらにステアする。仕上げにフレッシュミントを飾り、小夏のピールを絞りかける。


「Old Session Elegance」のカクテルメイキングはこちらからご覧いただけます。

自分らしい確固たる自信があるから、柔軟な変化もできる

世界一の冠を獲得した高橋さんが、「BAR GASLIGHT EVE」の開店と同時に店長に就任したのは、2015年のこと。順風満帆な道のりのように思えるが、それまで勤めていたホテルのバーとの違いや銀座という場所ならではの特異性を日々感じていたという。

「長く経験を積んだホテルのバーでは、必要以上にバーテンダーは前に出てはいけないのがルールでした。ところが、バーの聖地、銀座では、カクテルコンペでの優勝はそれはそれとして、日々多様なお客様に対して自分の人間力を試されることの連続でした。自分自身を見つめなおすターニングポイントになったと思いますし、カクテルで勝負していきたいという思いを強めていきました」

「私もカクテル、特にクラシックのスタンダードカクテルには強いこだわりをもっています。だからこそ、ニッカ セッションの“固定観念の打破”というメッセージと同じく、もっと柔軟に自分らしさを形にしたカクテルづくりに取り組んでいきたいと思います」

日々カクテルを突き詰めていこう。自分の命が続く限りバーテンダーとして生きていこう。そんな風に考えている高橋さんにとって、慣れ親しんだニッカウヰスキーから登場した『ニッカ セッション』と自身をつながりをこう捉えている。

「創業から今年で90年。脈々と伝統を紡いで製法もスピリットも今日まで守り抜き、一途にウイスキーと向き合う。そんな姿勢と熱意をニッカウヰスキーに感じています。だからこそ、『ウイスキーかくあるべし』の固定観念を打ち破るニッカセッションという新たな存在を生むことができたのだと思います。バーテンダーとしてお客様が求めるクオリティを常に提供しながらも、今回のオリジナルカクテルのように視野を広げ、柔軟にアレンジを効かせたカクテルをつくっていきたい。まさに、ニッカ セッションのように、私自身もっと進化を遂げていけるよう、自由に愉しみたいと感じました」

華々しい優勝だけがゴールではなく、小さなアップデートを積み重ね、自分なりの確固たる自信を築いてきた。だからこそ、柔軟に変化できる。そんな思いが共鳴する。


高橋 直美(たかはし なおみ)
高知県出身。東京・銀座「BAR GASLIGHT EVE」店長。2002年より高知県・高知の旧「高知新阪急ホテル」の「バー リード」でバーテンダーとして10年間勤務し、東京・大手町「パレスホテル」でさらにバーテンダーの経験を積む。第39回「全国バーテンダー技能競技大会」総合優勝。チェコ・プラハで開催された「I.B.A.ワールド・カクテル・チャンピオンシップ 2013」プレ・ディナーカクテル部門優勝で世界一に輝き、日本人女性初の快挙を成し遂げる。第28回高知県民賞 龍馬賞受賞など輝かしい経歴を持つ。2014年、東京・霞が関「BAR GASLIGHT」入店。2015年の「BAR GASLIGHT EVE」開店より店長を務める。

BAR GASLIGHT EVE(バーガスライト イヴ)
東京都中央区銀座8-4-24 銀座藤井ビル 3F
アクセス:JR・東京メトロ「新橋駅」徒歩5分
営業時間:18時~27時、土・祝日17時~23時/定休日は日曜
TEL:03-6274-6393


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』『EST! カクテルブック』(ともにプレジデント社)などがある。


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