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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2024.08.2 Fri

Fever Tree色彩と香りで季節を表現した
3種類のジントニックのツイスト

竹田英和さん(Bar 霞町 嵐)

世界中から厳選した植物由来の成分から造られるイギリス・ロンドン発のプレミアムミキサー「フィーバーツリー」は、その品質の高さから世界80か国以上で販売され、多くのバーテンダーに愛されてきた。

フィーバーツリーのフラッグシップといえば、「プレミアム トニックウォーター」。日本に初上陸してから瞬く間に話題となり、現在はプレミアム ソーダウォーター、プレミアム ジンジャーエール、プレミアム ジンジャービアを含めた6種類のフレーバーを展開している。

今回は、3種類のトニックウォーター「プレミアム トニックウォーター」「メディタレーニアン トニックウォーター」「エルダーフラワー トニックウォーター」を用いたカクテルのご紹介。業界で活躍するトップバーテンダーに春、夏、秋冬と3つの季節を意識したジントニックのツイストを創作していただいた。


ドリンクの3/4がミキサーであるならば、
そこにも最上のこだわりを −− Fever Tree


フィーバーツリーは2005年の発売以来、プレミアムトニックウォーターだけに留まらず、様々なスピリッツの風味を引き立てるミキサーシリーズを世界に先駆けて展開してきました。今もなお、こだわりのためには世界の果てまで赴き、より良いミキサーを追求し続けています。

メディタレーニアン トニックウォーター×春
桃のフレーバーがメディタレーニアンのハーブ感を引き立たせる

まずは春、桃の節句をテーマにした一杯。ジン+ライム+トニックウォーターという基本の組み合わせに桃のフレーバーティーとタンサンを加え、ほんのりとした桃色に仕上げている。

「Bar 霞町 嵐」オーナーバーテンダーの竹田英和さん。カクテルコンペティションでの受賞歴が多数あり、セミナー講師やゲストバーテンダーなどで多忙な日々を送っている。

「春の暖かさ、桜の花が咲いて若葉が萌える様子、新緑を表現しました。地中海沿岸で採れるレモンタイムやローズマリーの爽やかなハーブ感と穏やかな苦味を楽しめる『フィーバーツリー メディタレーニアン トニックウォーター』なら、軽やかでふくらみのあるジントニックになります」

「もも茶」と「ももの葉茶」をブレンドしたものに桜リキュールとローズヒップを少量加えた桃のフレーバーティーは、その色味だけでなくジンの香りと「メディタレーニアン トニックウォーター」のハーバルさを引き立たせている。桃といえば真っ先に果汁を思い浮かべるが、ジントニックのフレーバーを損なわず、その季節感を表すにはジュースよりもお茶が適していると考えたそうだ。

「青っぽいハーブのニュアンスがあるメディタレーニアン トニックウォーターは、オレンジやライムといった柑橘系、熟成されていないライトなスピリッツが合いますね。実は以前からジントニックにはメディタレーニアンを使っていて、メディタレーニアン トニックウォーターに合わせたジンを作っています。8種類のジンをブレンドしたものに4種類のハーブを真空調理で浸けた自家製で、ライムとオレンジビターズ、メディタレーニアン トニックウォーターを加えれば丸みのある柔らかいジントニックに。当店の定番カクテルです」


桃とハーブが香る、軽快なジントニック。桃の葉にはポリフェノールやタンニンが豊富に含まれており、美肌効果も。

「桃の節句」
〈レシピ〉
・ウヰルキンソン・ジン 47.5° 40ml
・桃フレーバーティー 60ml
・ライム 1/8個
・フィーバーツリー メディタレーニアン トニックウォーター 80ml
・ウィルキンソン タンサン 40ml
〈つくり方〉
①グラスにライムを搾り入れ、氷を加えてステアする。
②ジン、桃フレーバーティー、フィーバーツリー メディタレーニアン トニックウォーター、タンサンを注いで軽く混ぜる。


「桃の節句」のカクテルメイキング動画はこちら
 

エルダーフラワー トニックウォーター×夏
七夕の笹を連想させる淡い緑色の清々しい一杯

次に夏、七夕の節句をイメージしたのが淡い緑色のジントニック。七夕といえば笹の葉、という発想から笹のフレーバーティーを用いている。水出しのクマ笹茶に抹茶リキュールを少量加えたもので、森林を思わせる香りとほのかな甘味が「フィーバーツリー エルダーフラワー トニックウォーター」のフルーティさと相まって清々しい風味に。

「エルダーフラワー トニックウォーターは、フラワリー&フルーティな苦味とハーブ感、マスカットの香りが魅力です。夏の眩しい太陽、爽やかに吹く風を笹のフレーバーティーとエルダーフラワー トニックウォーターのマスカット香で表現しました。ライトな口当たりで、暑い日にゴクゴクと召し上がって頂けると思います」

通常よりもややアルコール度数の低い37度のジンがベースで、すっきりと爽快に飲めるよう考えられている。エルダーフラワーはその風味だけでなく、クリーム色の小さな花を初夏に咲かせることからも「七夕の節句」にはぴったりだ。竹田さんのお店では、ほかにエルダーフラワー トニックウォーターとどのような素材を合わせているのだろうか。

「個人的にエルダーフラワーのフレーバーが好きで、旬のフレッシュフルーツなどと合わせています。エルダーフラワー トニックウォーターにはお花のニュアンスがあるので花系のリキュールとも相性が良いですし、キウイ、メロン、桃など濃厚な甘味のあるフルーツもいいですね」


爽やかなマスカットと笹茶の風味が、暑い日に喉の渇きを潤す。クマ笹茶には基礎代謝や免疫力を高める効果があるといわれている。

「七夕の節句」
〈レシピ〉
・ウヰルキンソン・ジン 37° 40ml
・笹フレーバーティー 60ml
・ライム 1/8個
・フィーバーツリー エルダーフラワー トニックウォーター 80ml
・ウィルキンソン タンサン 40ml
〈つくり方〉
①グラスにライムを搾り入れ、氷を加えてステアする。
②ジン、笹フレーバーティー、フィーバーツリー エルダーフラワー トニックウォーター、タンサンを注いで軽く混ぜる。

「七夕の節句」のカクテルメイキング動画はこちら
 

プレミアム トニックウォーター×秋冬
プレミアム トニックウォーターが重厚なジントニックを作り出す

「秋から冬にかけてのジントニックは、今回考案した3種類の中で最もどっしりとした風味ではないでしょうか。『フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター』のコクのあるキナ由来の苦味、カフェジンの力強さ、そして上品な菊のフレーバーティーで落ち着いた晩秋を表現しました」

柚子や甘夏、かぼすといった和柑橘と、スパイシーな山椒が香るカフェジンのボディに負けない「プレミアム トニックウォーター」が重厚なジントニックを実現する。菊のフレーバーティーは花が咲く直前のつぼみを収穫した貴重な胎菊のお茶に、冬らしいみかんのリキュールを少量加えたものだ。菊の節句はあまり知られていないが、重陽の節句とも呼ばれ、9月9日がその日にあたる。

「プレミアム トニックウォーターは、優しい樹木の香りに完熟のオレンジやリンゴのふくよかさを感じます。その生き生きとしたキナの風味を複雑にするために、ビターオレンジなどのフルーツを加えているのだろうなという印象を受けました。キナの苦味とビターオレンジだけでも複雑ですが、さらに苦味のあるお酒を混ぜたら面白いかもしれません。方向性の異なる苦味が織り成す複層的なカクテルを楽しんでみたいですね」

桃、七夕、菊の節句と創作して頂いた3種類のジントニックのレシピは、すべて同じ割合。ジン40ml、フレーバーティー60ml、ライム1/8個、フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター80ml、タンサン40mlで混ぜるビルドスタイルだ。わかりやすく、覚えやすいレシピで色合いも楽しめる。季節に合わせて、バーやご自宅で試してみてはいかがだろうか。


「ほかの節句でもジントニックが作れそうですね」と話す竹田さんに、あったらいいなと思うフィーバーツリー トニックウォーターのフレーバーを伺うと「山葵」「茗荷」「紫蘇」と返ってきた。


程よい苦味と柑橘、スパイスの香りが秋の夜長に相応しい。昔、菊の節句には菊酒を飲む習慣があったのだとか。菊は漢方薬に用いられるように、さまざまな効能がある。

「菊の節句」
〈レシピ〉
・ニッカ カフェジン 40ml
・菊フレーバーティー 60ml
・ライム 1/8個
・フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター 80ml
・ウィルキンソン タンサン 40ml
〈つくり方〉
①グラスにライムを搾り入れ、氷を加えてステアする。
②ジン、菊フレーバーティー、フィーバーツリー プレミアム トニックウォーター、タンサンを注いで軽く混ぜる。

「菊の節句」のカクテルメイキング動画はこちら


竹田英和 プロフィール
埼玉県出身。テニスやスノーボードの選手を経て、バーテンダーへ転身する。「Bar 霞町 嵐」の店長として勤務後、2011年に3代目オーナーバーテンダーに就任。2022年には「Giffard West Cup 2022 Japan Final」で優勝し、世界大会で5位に入賞するなど数々の大会で活躍している。趣味は登山とサウナ。有志のバーテンダー仲間と共に各地でカクテルを振る舞うなどのチャリティ活動を続けている。


Bar 霞町 嵐
東京都港区西麻布3-23-14 内田邸 B1F
03-5772-8811


インタビュー・文 いしかわあさこ
バーとカクテルの専門ライター。ウイスキー専門誌『Whisky World』の編集を経て、フリーランスに。
編・著書に『The Art of Advanced Cocktail 最先端カクテルの技術』『Standard Cocktails With a Twist スタンダードカクテルの再構築』(旭屋出版)『重鎮バーテンダーが紡ぐスタンダード・カクテル』『バーへ行こう』『ウイスキー ハイボール大全』『モクテル & ローアルコールカクテル』『ジン カクテル』『ウイスキー カクテル』(スタジオタッククリエイティブ)がある。
2019年、ドキュメンタリー映画『YUKIGUNI』にアドバイザーとして参加。
落語と飲食店巡りが好き。愛犬の名前は“カリラ”。


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