NEW2024.10.8 Tue
NIKKA FRONTIER Collaboration cocktails薫り高くスモーキーなウイスキーと生薬を合わせ、柔らかな甘味と奥行きのあるカクテルに昇華。
鎌田真理(ザ・ペニンシュラ東京「Peterバー」)[PR]ニッカウヰスキー株式会社
2024年で創業90周年を迎えるニッカウヰスキー。この節目となる年の10月1日に、「余市」モルトをキーモルトにしたブレンデッドウイスキー「ニッカ フロンティア」が新発売する。創業者・竹鶴政孝のフロンティアスピリットと同社の革新的な挑戦を表現したウイスキーだ。
ニッカ フロンティアの発売を記念して、新しい分野を切り開いてきたフロンティア精神溢れる5人のバーテンダーにこれまでの挑戦を訊き、「ニッカ フロンティア」にふさわしいハイボールとカクテルを提案してもらう。世界的に活躍するバーテンダーへのスペシャルなインタビューの2人目は、ザ・ペニンシュラ東京「Peterバー」の鎌田真理さんだ。
今や、ジェンダーを問わず、国内外で活躍するバーテンダーは多い。だが、鎌田真理さんがバーテンダーを目指してこの道に入った約25年前は、女性バーテンダーにとっては厳しい環境がしかれていた。
「ホテル専門学校に通っていた頃のアルバイト先が毎日生演奏を行うホテルのバーで、その特別感やバーテンダーの立ち居振る舞いに大きな影響を受けました。このままそのホテルでバーテンダーとして就職することをめざして、掛け持ちで町場のバーにも勤務しながら指導を受けました。しかし、女性は雇ってもらえませんでした。女性が活躍できるホテルのバーを探して就職したものの、当時はお客様に受け入れてもらえない風潮がありました。『女性がつくったカクテルはよくないのでは』と思われる節があったのです。もちろん、活躍されている女性バーテンダーもいらっしゃいましたが、まだお客様が付いてこられていない状況だったのです」
そこで、鎌田さんが目指したのはカクテルコンペティションでの受賞や資格の取得だった。さまざまなカクテルコンペティションで受賞し、2009年にはディアジオ社主催「ワールドクラス カクテルコンペティション」日本大会で見事、優勝を果たす。
「少しずつ活躍の機会をいただけるようになってから、『女性だからできること』を考えるようになりました。国内外からのゲストバーテンダーを迎える際も、女性に特化したいと思い『月下美人』を始めました。数々の受賞歴を持つ女性バーテンダーをお招きし、彼女たちのインスピレーションや得意分野を生かしたカクテルを提供するイベントです」
月下美人という花の名を冠した通り、普段の『Peterバー』とはまた違う華やかさで、一夜限りの交流の場として賑わいを増す。
「この活動の名前が業界では浸透していることを実感しますし、いろんなところで女性バーテンダーが活躍を発信して、活動の幅が広がるきっかけになったらと思っています」
月下美人 2023 https://www.bar-times.com/contents/113310/
月下美人 2024 https://www.bar-times.com/contents/127038/
伝統的なウイスキーの価値観からの変化に挑戦するウイスキー「ニッカ フロンティア」を飲んでみて、鎌田さんはその印象をこう話す。
「柔らかいモルトの香りの中にピートがきいていて、アルコール度数48%というボリューム感と立体感がありますね。余韻も長く続いて、飲みごたえのあるブレンデッドウイスキーという印象です。アプリコットやカリンといった黄色いフルーツを連想させる甘やかさもあります。普段ウイスキーを飲みなれていない方にも、提案しやすいウイスキーだと思います」
「ニッカ フロンティア」の参考小売価格は1本(500ml)2,000円(税抜)。モルトベースでいて、これまで「余市」「竹鶴」「宮城狭」の限定品でしか採用してこなかったノンチルフィルタード製法を採用している。
「味わいと求めやすい価格のギャップに驚きました。日常的に海外のお客様から、ジャパニーズウイスキーを使ったカクテルをよくリクエストされます。当バーでは、スタンダード以上のウイスキーをラインナップしていて、あまりに1杯が高くなりすぎてもいけません。そういったシーンでも使いやすい価格帯で重宝しそうです。日常に取り入れられるクオリティのいいものとして、ご自宅でも晩酌にもいいですね」
「ニッカ フロンティア」の味わいを生かした2つのカクテルを考案してもらった。1つは、従来のシンプルなハイボールの一歩先を行くアレンジハイボール。もう1つは、鎌田さんのオリジナリティとクリエイティビティを最大限に発揮し、今までになかった革新的なカクテルの創造に挑戦してもらった。
「欧米のお客様は食前にアペロールスプリッツァーや、エルダーリキュールとシャンパンを合わせたサンジェルマンスプリッツァーを召し上がる方がとても多いのです。その流れが日本でも普及し始めていることを感じ、普段、ウイスキーを召し上がらない方にも、味わうきっかけになるよう新しいドリンクとして考えました。ウイスキー=ロックスタイル、ハイボールといった先入観を打破して、別の雰囲気を出してみたかったのです。提供はワイングラスで。レモンやミントの爽やかさも加わって、カフェでも違和感なく頼めそうですし、明るい時間からでも飲めるよう意識しました」
- ウイスキースプリッツァー
- 〈レシピ〉
- ・ニッカ フロンティア:30ml
・ジンジャーエール:90ml
・レモンスライス:1枚
・ミント:1枚 - 〈つくり方〉
- ワイングラスに氷(分量外)、ニッカ フロンティア、ジンジャーエールを入れ、軽くステアし、レモンスライスとミントを飾る。
「世界的に親しまれているカクテル、オールドファッションドに、甜茶とどくだみといった生薬を合わせています。ニッカ フロンティアの甘味と甜茶の甘味を重ねるイメージです。バーでは、『お酒を飲みながら体にいいことを』という考えで、私自身、薬膳アドバイザーの資格を取り、漢方を取り入れた『整うカクテル』を提供しています。見た目はシンプルながら、味わいは多層的にいろんな味わいのグラデーションが広がります。氷が溶けていくと味やフレーバーもどんどん変化していきます。ゆったり深い時間を愉しんでください」
- ジャパニーズダーティオールドファッションド
- 〈レシピ〉
- ・ニッカ フロンティア:40ml
・甜茶どくだみビターズ(※):10ml
・チェリージュース
(瓶詰めのチェリーシロップ):10ml
・シンプルシロップ:5ml
・甜茶の茶葉
(※)甜茶どくだみビターズ(自家製)
乾燥したどくだみの葉、甜茶を常温で4時間ほどウォッカに漬ける。 - 〈つくり方〉
- ①デキャンタ(ミキシングティン)にすべての材料を入れ、スワリングする。
②氷を入れたロックグラスに①を注ぎ、軽くステア。甜茶の茶葉を飾る。
鎌田真理さんがつくる2つの「ニッカ フロンティア」オリジナルカクテル動画をご紹介。
「伝統的なウイスキーの価値観からの変化に挑戦するウイスキー」を謡う「ニッカ フロンティア」。そのコンセプトに、鎌田さんは「共感しかありません」と話す。
「私自身、固定観念に縛られずに新しいものをクリエイトすることを常に意識しています。すごく好奇心旺盛で、まずは何でもやってみるという姿勢でプライベートでも日々様々なことにチャレンジしています。今は、プライベートではドラムとキックボクシングに一番時間を費やしています。朝起きたらまず英語を勉強して、キックボクシングのジムに行き、出勤します。休みの日はその後にドラムのレッスンを入れます。音楽は、ほかにDJや琴、三味線もやってきました。目にするもの、口にするもの、体験するもののすべてが着想につながっていくからです。これからも、年齢を理由にせずにいろんなものに興味をもってチャレンジしていきたいですね」
創業者・竹鶴政孝のフロンティアスピリットと、 ニッカウヰスキーの革新的な挑戦を表現した「ニッカ フロンティア」。その愉しまれ方をこんな風に考える。
「好きなように好きなもので割って、体験して、自分なりの味を発掘してほしいと思います。ウイスキーの分量を変えるだけでも味わいは大きく変わるもの。毎日飲み方を少し変えてみたり。割り材、氷の有無、あるいはフルーツを入れてみるといった具合に。飲み手がそういった発掘を重ねることで、『プチ フロンティアエクスペリエンス』をする愉しさが生まれるのではないでしょうか」
鎌田真理(かまた・まり)
ザ・ペニンシュラ東京 料飲部 ミクソロジー&バー マネージャー。都内のホテルラウンジやバーで約10年間バーテンダーとして経験を積んだ後、2007年9月のザ・ペニンシュラ東京オープン時よりシニアバーテンダーとしてバー全体を統括する。これまで国内外の様々なカクテルコンペティションで受賞し、2009年にはディアジオ社主催「ワールドクラス カクテルコンペティション」日本大会にて優勝。日本代表としてロンドンで開催された世界大会に出場し、サービスシアターチャレンジで1位、総合2位となる。2015年4月、館内すべての直営レストランと宴会のドリンク類を統括するアシスタント ビバレッジマネージャーに就任。2017年6月、ビバレッジマネージャーへ昇格。ソムリエおよび利き酒師、薬膳アドバイザーの資格保有。
ザ・ペニンシュラ東京「Peterバー」
東京都千代田区有楽町1-8-1 24F
Tel. 03-6270-2888
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。