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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2024.10.22 Tue

NIKKA FRONTIER Collaboration cocktailsウイスキーのスモーキーさにトロピカルフルーツや焼酎・泡盛を合わせて、ファンキーなカクテルに。

村田和香菜(Tokyo Confidential)
[PR]ニッカウヰスキー株式会社

2024年で創業90周年を迎えるニッカウヰスキー。この節目となる年の10月1日に、「余市」モルトをキーモルトにしたブレンデッドウイスキー「ニッカ フロンティア」が新発売する。創業者・竹鶴政孝のフロンティアスピリットと同社の革新的な挑戦を表現したウイスキーだ。

ニッカ フロンティアの発売を記念して、新しい分野を切り開いてきたフロンティア精神溢れる5人のバーテンダーにこれまでの挑戦を訊き、「ニッカ フロンティア」にふさわしいハイボールとカクテルを提案してもらう。世界をまたにかけて活躍するバーテンダーへのスペシャルなインタビューの4人目は、「Tokyo Confidential」の村田和香菜さんだ。

村田和香菜さんのフロンティアストーリー

海外で得た知識や技術を活かし、和の要素を取り入れて繊細なカクテルに昇華

麻布十番の鳥居坂下の近く、2023年10月にビル最上階に誕生したバー「Tokyo Confidential」。ファウンダーのホリー・グラハムさんは、アジアのバー業界の情報を発信する『DRiNK Magazine』のマネージング・エディターにして、書籍『Cocktails of Asia』の著者であり、バー業界で影響力のある 100 人を選出する「Bar World 100」で2023年に9位にランクインする人物でもある。

「Tokyo Confidential」のコンセプトは、「日本でありながら、日本じゃない空間」。人種、国籍、性別を問わずコミュニケーションができ、誰もが羽を伸ばしてくつろげる場を目指している。
ここで開店時からヘッドバーテンダーを務めているのが、村田和香菜さんである。
シンガポールでバーテンダーとしての経験を積み、帰国後は「The Tokyo EDITION Toranomon」にあるシグネチャーバー「Gold Bar」のオープニングメンバーとして活躍する。その様子が、ホリーさんの目に留まり、『Tokyo Confidential』で働くきっかけとなった。現在もメニューの考案をはじめ、バーには村田さんのアイデアが随所に活かされている。
村田さんは、バーテンダーとして切り拓いてきた領域を自身でどのように感じているのだろうか。

「意図してやってきたわけではありませんが、海外でバーテンダーの経験を積んで、日本で活動している女性バーテンダーは少ないかもしれません。私が創るカクテルを海外っぽさと日本らしさを割合で表すとしたら50:50だと思っています。知識や技術を得たのは海外ですが、味わいは日本のカクテルらしく繊細に。飲んだ時に、滑らかな味のレイヤーが広がることを意識しています。素材に焼酎や泡盛といった日本のスピリッツを取り入れるのも特徴的かもしれません。1つのカクテルの中に7、8種類もの材料が入るけれど、何が入っているかわからないほどきれいなレイヤーにまとめたカクテルに仕上げたいのです。その考えは、『The Tokyo EDITION Toranomon』にいた時の上司に当たるディレクターの影響が大きいですね。あとは、単純にこれだけしっかりタトゥーが入っているバーテンダーが、ホテルのバーに立つこと自体があまりなかったのかも(笑)。その意味でも『The Tokyo EDITION』は寛容で、国籍や見た目に捉われず活躍できる場を掲げていました。このバーもホリーの『日本のバーに新しい風を吹き込みたい』という考えから始動しています。バーにいらした方に、その考えを感じ取っていただけたらうれしいです」

帰国から4年。活躍の場を広げる村田さんだが、いま挑戦したいのはバーの「入りづらい」イメージを払拭することだ。

「カクテルバー=ハードルが高いというイメージを壊したいのです。当バーのテーマはハウスパーティー。若い方もラフに足を運べる場になるよう努めています。そのためのメニューづくりやもてなし、Instagramでの発信にもこのバーの世界観が伝わるように心がけています」

村田和香菜さんが感じた「ニッカ フロンティア」

「イノベーティブ」「ダイバーシティ」にフォーカスした世界観に共感

伝統的なウイスキーの価値観からの変化に挑戦するウイスキー「ニッカ フロンティア」。あらためてボトルを手に取り、このウイスキーの印象を村田さんはこう話す。

「イノベーティブやダイバーシティ、フロンティアスピリットといった点にフォーカスしているところに、『Tokyo Confidential』というバーのコンセプトや私自身の経歴と共通する要素が多いと感じます。ブラウンスピリッツは若い年代の層に響きづらい印象がありますが、こういったコンセプトがあると刺さりやすいように感じます」

「ニッカ フロンティア」の参考小売価格は1本(500ml)2,000円(税抜)。モルトベースでいて、これまで「余市」「竹鶴」「宮城狭」の限定品でしか採用してこなかったノンチルフィルタード製法を採用。アルコール度数は48%になる。

「テイスティングしてみて、第一印象は香り高いスモーキーな味わい。アイラウイスキーのようなアグレッシブなスモーキーさとは違う、日本のウイスキーの繊細も持ち合わせた心地よいスモーキーさです。値段を聞いて驚きました。世界的にウイスキーが高騰しているなか、これだけクオリティがしっかりしている特徴あるウイスキーにしてみたら安すぎるかもしれません。当バーではハイボールをとてもよくご注文いただきます。その際のハウスのウイスキーとしても提供しやすいですね」 

NIKKA FRONTIER オリジナルカクテル

「ニッカ フロンティア」の味わいを生かした2つのカクテルを考案してもらった。1つは、クラシックカクテルを新たな解釈でアレンジしたハイボール。もう1つは、泡盛や焼酎など、オリエンタルな要素を取り入れた、村田さんらしい感性が光るカクテルだ。

村田和香菜さんの「ニッカ フロンティア」アレンジハイボール

「『ニッカ フロンティア』のスモーキーさを活かしつつ、ウイスキーに慣れていない方にも味わっていただきたいと思って考案しました。スモーキーなウイスキーと合うフルーティーな要素としてピーチを選びました。それだけでは面白くないので、居酒屋さんにもありそうな泡盛の古酒を少し加えてみました(笑)。『ニッカ フロンティア』と古酒を合わせることで、ボリューム感や腰の強さが出ますし、味わいの補強にもつながります」

Teaches of Peaches
〈レシピ〉
・ニッカ フロンティア:45ml
・泡盛 古酒:10ml
・ピーチリキュール:10ml
・炭酸: 110ml
〈つくり方〉
氷を入れたハイボールグラスに、ニッカ フロンティア、泡盛 古酒、ピーチリキュールを入れた後、炭酸を注ぎ、バースプーンで軽く氷を持ち上げてステアする。

村田和香菜さんの「ニッカ フロンティア」オリジナルカクテル

「アジアで経験を積んだ経歴や味わいにユニークな要素を取り入れたく、トロピカルなパッションフルーツを使いました。『Tokyo Confidential』のコンセプトでもあり、私のつくるカクテルの特徴でもあるのが、海外にありそうだけれど日本の要素を入れること。そこで果実のような香りがしてパッションフルーツともよく合う芋焼酎を加えています。ファンキーさが出ますね。バニラウォッカにパッションフルーツを合わせて、シャンパンを添えるクラシックカクテル『ポルノスターマティーニ』をイメージしています。このスタイル自体がおもしろいですよね。シャンパンは最初に飲んでもいいし、交互に味わっても。シュワシュワしたドライなシャンパンを飲みながら、ファンキーでトロピカルなウイスキーサワーを味わうような感覚で愉しんでください」

Funkadelic
〈レシピ〉
・ニッカ フロンティア:40ml
・芋焼酎(pentatonic MONOCEROS):5ml
・パッションフルーツコーディアル:20ml
・ハニーシロップ:10ml
・レモンジュース:12.5ml
・エアー(※):4drop
・シャンパン:45ml(※)卵白のようにシェイクをした際に泡立つ植物性の素材。
〈つくり方〉
①シェイカーに、シャンパン以外の材料と氷を入れてシェイクする。
②①をバーズネスト(コーン型ストレーナー、茶こし)で濾しながら、カクテルグラスに注ぎ、山椒の実を飾る。シャンパンを小さなグラスに注いで添える。


村田和香菜さんのオリジナルカクテル動画

村田和香菜さんがつくる2つの「ニッカ フロンティア」オリジナルカクテルのメイキング動画をご紹介。

気負って歩いてきたわけではなく、気づいたら道ができていたという感覚

バーテンダーになることを目的に、単身シンガポールに渡り、独自に経験を重ねてきた村田さん。強い意志を持った行動のように見えるが、気負いはまるで感じられない。

「自分では道を切り拓いたとかユニークな道を歩んでいると思ったことは全然なくて(笑)。『気づいたら、今ここにいる』という感じです」

2024年で創業90周年を迎えるニッカウヰスキー。単身スコットランドへ渡った創業者・竹鶴政孝さんに共感する点があるか訊ねてみた。

「共感というよりは、純粋に、竹鶴さんのようなフロンティア精神を持った人が日本にいてよかったなと思います。このタイミングでいいウイスキーが誕生したこともうれしいですし、日本らしいウイスキーの新商品登場はバーとしてはありがたいですね。これからもいいウイスキーをつくり続けてほしいです」


村田和香菜(むらた・わかな)
1992年生まれ、兵庫県出身。明治大学在学中にイギリスやアメリカ、スペインへの留学を経て、一般企業に一度就職するも、バーテンダーになる夢を諦めきれず、シンガポールへ移住。マーケティングの会社で働いた後、クラフトビールやカクテルを提供する「Alchemist Beer Lab」へ転職しバーマネジャーを3年務める。その間、「Four Pillars Gin」「Diageo World Class Singapore」「Roku Gin Competition」などの大会でファイナルまで出場。2020年に帰国し、東京・虎ノ門「The Tokyo EDITION Toranomon」の立ち上げメンバーとして入社。シグネチャーバー「Gold Bar」のオープニングメンバーとしてメニューの作成や海外でのゲストバーテンダーの経験を積む。2023年よりバー「Tokyo Confidential」へ入社。ヘッドバーテンダーを務める。

Tokyo Confidential/トーキョー コンフィデンシャル
東京都港区麻布十番1-6-1 The V-City 麻布十番 Place9F
Tel:無

インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

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