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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2024.08.23 Fri

体験してほしい超絶美味な『プレミアムバーボン』マイノリティに光を当て、バーボンウイスキーの新たなスタンダードを創造する『ラビットホール』マスターディスティラー カヴェ・ザマニアン氏

The Premium Bourbon Experience

[PR]ペルノ・リカール・ジャパン株式会社

『ラビットホール』が象徴するのは、透明性と信頼性

 『ラビットホール』の創業者カヴェ・ザマニアン氏は、イラン生まれの南カリフォルニア育ち。シカゴで成人した後、心理学者と精神分析医としてキャリアを築きます。そして、後に妻となる、ケンタッキー州ルイビル出身のヘザー氏と出会い、バーボンウイスキーに魅了されていきました。

 初めは、バーボンウイスキーの愛好家であったカヴェ氏。しかし、製造者が誰なのか正確には分からない商品があることに、困惑したといいます。どこの蒸留所でどういう製法で造られたバーボンウイスキーか分からないまま、ブランド名で商品を購入するしかない状況に対して、不満を感じるようになりました。そこで、自分で、透明性と信頼性のあるバーボンウイスキーを造ることで、この業界に貢献できるのでは、と考えたのです。

 まず、歴史から製法、ビジネス面まで、業界についてできる限りのことを調べて学び始めました。調べていくうちに、禁酒法後に、多くの蒸留所が統合され、レシピが均一化されたことに気づきました。禁酒法以前は、蒸留所独自のレシピで造られるバーボンウイスキーが沢山あったのです。


 『ラビットホール』の創業者カヴェ・ザマニアン氏。

 カヴェ氏は、独自のレシピでバーボンウイスキーを造りたいと考えました。クラフトビールの製法からインスピレーションを得たり、セミナーや本で学んだり、素晴らしい職人を見つけたりすることに没頭しました。

 その後、完成したレシピでバーボンウイスキーを造ってくれる蒸留所を探すという課題に直面しました。蒸留所を立ち上げるには多額の費用がかかり、製品ができるまで3年から5年待たなければならないからです。すでに造られたバーボンウイスキーを購入し、ボトリングして販売するのではなく、カヴェ氏のレシピでバーボンウイスキーを造ることが大切だと考えました。そして、幸運にも、2014年に協力してくれる蒸留所を見つけることができたのです。

 2018年には念願のラビットホール蒸留所を開設。製造工程をクリアにするために、蒸留所はガラスを多用し、全ての製造工程を少し離れたところから見ることができるようにしました。


2018年にオープンしたラビットホール蒸留所は、ウイスキー造りの科学と、芸術の融合を体現する、最先端のクラフト蒸留所。


蒸留所はガラスを多用し、全ての製造工程を少し離れたところから見ることができる。

マイノリティに光を当て、ウイスキーの多様性を追及する

 イラン生まれでケンタッキー州でウイスキーを造っている人はあまりいませんが、カヴェ氏はこの土地がとても好きだといいます。ケンタッキー州の風土は、四季があり、美しい春と秋があり、冬は寒くても適度で、夏はとても暑く、テヘランを思い出させるのです。気候だけでなく、ルイビルには親しみやくオープンなコミュニティがあるところにも、カヴェ氏は魅力を感じています。

 ケンタッキー州は、バーボンウイスキーのメッカでもあります。カヴェ氏はウイスキーを仕事にするなら、ケンタッキー州が最適な場所だと考えました。けれど、ケンタッキー州出身ではなく、ウイスキー業界の経験もないカヴェ氏がバーボンウイスキー造りに乗り出した当初、地元の人々は眉をひそめたそうです。独自のマッシュビルのバーボンウイスキーを発表した際には、「これは何だ?」という観点から、さらに眉をひそめられました。単に流行に乗って商売をしようとしているのか、誠実にケンタッキー州の名産であるバーボンウイスキーを大切にしているものなのか?という眼差しが向けられたのです。

 時が経つにつれて、『ラビットホール』はルイビルだけでなく、ケンタッキー州のすべての人に受け入れられるようになったのを感じたと、カヴェ氏はいいます。そして、自分の蒸留所の建設を実現するために、カヴェ氏はケンタッキー州を隅々までまわり、人々にビジョンを理解してもらい、資金を集め、 ルイビルにラビットホール蒸留所を開設することができたのです。


ラビットホール蒸留所が開設できたのも、カヴェ氏のウイスキー造りに対する想いと地元の人々の理解があってこそ。

 アメリカのウイスキー造りは、スコットランド人とアイルランド人の移民によって始まりました。アメリカのウイスキーの歴史には、ヨーロッパからの移民だけではなく、アフリカ系アメリカ人の奴隷や女性というマイノリティも関わってきましたが、そのことは忘れられがちです。カヴェ氏自身も、ケンタッキー州のウイスキー業界ではマイノリティです。そうしたマイノリティの人々にも光を当て、多様性をもたらしたいとカヴェ氏は考えました。

 ラビットホール蒸留所では、ゲイリー・シモンズ氏というアフリカ系アメリカ人アーティストに、ウイスキー業界に携わってきた女性やマイノリティへのオマージュとなる作品を作ってもらっています。ゲイリー氏の作品は、ウイスキー業界の歴史を蘇らせ、多様性を表現しています。それは、古いレシピを復活させたり、新しいレシピを考案してアメリカンウイスキーの表現の幅を広げようとする『ラビットホール』の象徴でもあるのです。

独自のマッシュビルを公開する、独創性と信頼性

 『ラビットホール』のシグネチャーであるストレートバーボンウイスキー『ラビットホール ケイブヒル』は、カヴェ氏が、マッシュビルで製品をどう差別化できるか知りたいと思ったのが発端でした。料理と同じように、ウイスキーも原料が大切だと考えたのです。元々、スコッチウイスキーが好きだったカヴェ氏は、麦芽の多いバーボンウイスキーを造ってみることにしました。トウモロコシ70%、はちみつ大麦麦芽10%、小麦麦芽10%、大麦麦芽10%と、麦芽が30%も入っていることにより、風味に明らかな違いを感じたとカヴェ氏はいいます。

 既に、市場には優れたバーボンウイスキーがたくさんあるなかで、新しいブランドを確立するには、オリジナリティが重要だとカヴェ氏は考えます。ウイスキー愛好家は、独自のレシピによって表現される複雑性と深みのある風味を求めているのです。また、どこの蒸留所でどういった製法で造られているかにも、ウイスキー愛好家は注目しているといいます。『ラビットホール』は情報をオープンに発信し、ウイスキー愛好家の間で存在感を高めているのです。


シグネチャーである『ラビットホール ケイブヒル』。麦芽とトウモロコシを組み合わせたユニークなマッシュビルからなるスーパープレミアムバーボン。

マイノリティであるトーストした樽での熟成

 『ラビットホール』では、創業当時から、トーストを施した後に、チャーで焦がした樽で製品を熟成させることにこだわってきました。最近では、トーストした樽を使用していることを強調するブランドも出てきましたが、バーボンウイスキーではチャーで焦がした樽を用いることが一般的です。

 パートナーである、ケンタッキー州にあるケルビン・クーパレッジ社は、国内最高の樽製造会社だとカヴェ氏は語ります。ケルビン・クーパレッジ社の樽は全て手作りで、薪で焚かれ、トーストされた後に、チャーで焦がしています。トーストとチャーを施した樽で熟成することによって、独自のマッシュビルで生み出された風味が、さらに豊かになるのです。繊細で、非常に飲みやすいバーボンウイスキーに仕上がるとカヴェ氏はいいます。


創業当時から、トーストを施した後に、チャーで焦がした樽で製品を熟成させることにこだわっている。


カヴェ氏が絶大な信頼をおくケルビン・クーパレッジ社の樽。

 カヴェ氏が、今、注目しているのはアメリカのシングルモルトウイスキーです。「今後、数年間で成長するカテゴリーだと思います。ウイスキーの原料にこだわる私にとって、モルトウイスキーにも、もちろん興味があります。どういったモルトを用いて、『ラビットホール』のシングルモルトを造るか、考えるだけで、お菓子屋さんにいる子供のように興奮します。現在、いくつかのシングルモルトのプロジェクトが進行中であることを誇りに思います。皆さんとそれを共有できるのが待ちきれません。」と語ります。

 カヴェ氏が、心理学者と精神分析医としてのキャリアを捨て、ウサギの穴に入る覚悟で造った『ラビットホール』。ひとくち飲むと、独自の製法による複雑で豊かな味わいに魅了され、まるでウサギの穴に潜り込んで出られなくなるように、『ラビットホール』の虜になっていることに気づくでしょう。

『ラビットホール』ブランドサイト(英語)


文 馬越 ありさ
慶應義塾大学を卒業後、ラグジュアリーブランドに総合職として入社。『東京カレンダーweb』にてライター・デビュー。エッセイスト&オーナーバーマンの島地勝彦氏に師事し、ウイスキーに魅了される。蒸留所の立ち上げに参画した経験と、ウイスキープロフェッショナルの資格を活かし、業界専門誌などに執筆する他、『Advanced Time Online』(小学館)に連載を持つ。日本で唯一の蒸留酒の品評会・東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の審査員も務める。

独自のマッシュビルと熟成樽がもたらす、複雑で豊かな味わい『ラビットホール』

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