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NEW2024.09.27 Fri

プレミアムバーボン『ラビットホール』でつくる新カクテルシェリー樽フィニッシュの『ラビットホール デアリンガー』に深炒りきな粉と牛乳を合わせ、極上のデザートカクテルに

ラビットホール × 髙橋隆弘(BAR漆/東京・恵比寿)

[PR]ペルノ・リカール・ジャパン株式会社

バーボンウイスキーの伝統的な技術に、革新的な発想を取り入れた製法が特徴のプレミアムバーボン『ラビットホール』。2024年2月に日本初上陸を果たした。麦芽を30%使用する独自のマッシュビルに徹底した温度管理による糖化、トーストとチャーを施した熟成樽の採用、冷却濾過をせずスモールバッチで造るといった取り組みで、ウイスキーに複雑さと豊かな風味を生み出している。

ラインナップは、シグネチャー製品の『ラビットホール ケイブヒル』、ハンドメイドのペドロヒメネス・シェリー樽でフィニッシュした『ラビットホール デアリンガー』の2種類。「BAR漆」オーナーバーテンダーの髙橋隆弘さんに、それぞれの味わいの特徴とお薦めの飲み方を訊き、新しいカクテルを提案してもらう。

『ラビットホール』は今の時代にマッチした五感を刺激するバーボン


「BAR漆」のオーナーバーテンダー髙橋隆弘さん。

恵比寿神社のほど近く。大きな暖簾をくぐって、2階へと上がる。「BAR漆」は隠れ家めいたロケーションにある。
バーの扉をあけると、バックバーにはジャパニーズをはじめ、スコッチやバーボンなど多彩なウイスキーのボトルがびっしりと並んでいる。
オーナーバーテンダーの髙橋隆弘さんは、実はバーボンには強い思い入れを持っているという。

「ウイスキーに憧れて、バーでアルバイトを始めました。お酒が飲めるようになって、初めて口にしたのがバーボンでした。なんておいしいんだろう、と思いましたね。それからもバーボンは大好きで、今も店では現行品から年代物のボトルまでを扱っています」

バーの世界に入って27年。バーボンファンであり続けた髙橋さんの目に、新進気鋭のプレミアムバーボン『ラビットホール』はどのように映るのだろうか。 

「飲み手にダイレクトに伝わる素材の味、複雑で華やかな香りが特徴的です。クラフト蒸留、”ハチミツ大麦”と呼ばれるほど甘味を引き出す手法、天然の薪を使う手作業でのトーストとチャー。さらには、ノンチルフィルターにペドロヒメネス樽仕上げ。味、香り、製造工程のすべてにおいて伝統と革新が融合することで、唯一無二のバーボンに仕上がっています。これらの香り高さは、天然の薪を使って蒸留することに由来しているのかもしれません。数値で表すのは難しいと思いますが、こういった手間暇かけた作業は味に”宿る”気がします。ひと昔前は、辛口でコクのあるガツンとした飲みごたえのものが多かったように感じますが、『ラビットホール』は今の時代にマッチした五感を刺激するバーボンだと思います」

『ラビットホール』のブランド誕生の背景には、ちょっとユニークなストーリーがある。
創業者のカヴェ・ザマニアン氏はバーボンに惚れ込んでしまったことから、精神分析医としての20年のキャリアを捨てて2012年にケンタッキー州ルイビルで創業。すべての情熱を注ぎ、唯一無二のウイスキーを造ることで、バーボンウイスキーのスタンダードを再定義することを目指してきた。印象的な銘柄名は、妻に「あなたは、家族をラビットホールに連れて行くのね!」と驚きを示したことに由来する。蒸留所を開くことは、ウサギの穴に落ちて抜け出せなくなるのと同じほど大変なことを表している。

髙橋さんは言う。
「自分の夢を実現し、さらにその先の夢を追求していくザマニアン氏を尊敬しますし、憧れます。敬意を込めて、夢の一滴一滴をお客様に提供させていただけることを誇りに思います」


『ラビットホール』創業者のカヴェ・ザマニアン氏(左)。大きく掲げられたウサギの看板が印象的な『ラビットホール』蒸留所(右)。

豊かな穀物感の『ケイブヒル』、重厚かつ奥深い甘い香りの『デアリンガー』。
味わいが異なる2つの『ラビットホール』


『ラビットホール ケイブヒル』(左)と『ラビットホール デアリンガー』(右)

『ラビットホール』には、2つのラインナップがある。それぞれの味わいの特徴を髙橋さんに訊ねた。
『ラビットホール ケイブヒル』について、こう語る。

「ハチミツを思わせる甘い香りの中にバニラやシナモンといったスパイスの香りが広がります。リンゴのようなフルーティーさも感じられる複雑な香りです。味わいはバーボンらしく、トウモロコシを主体としながら大麦のまろやかさが感じられる豊かな穀物感がいいですね、余韻にはオレンジ、バニラの風味がしっかり残ります」

続いて『ラビットホール デアリンガー』についてだ。

「バーボンではめずらしいペドロヒメネスの樽で仕上げています。そのため、黒蜜とキャラメルとダークチェリーが混じり合うような重厚かつ奥深い甘い香りですね。味わいはファーストタッチでペドロヒメネス樽の甘味をしっかり感じることができ、バーボンらしい穀物感を感じた後に、レーズンのようなフルーティーかつ重厚な余韻が口の中に広がります。ノンチルフィルターにより、繊細な風味がより冴えています」

それぞれの飲み方について「いずれもストレートで味わっていただきたいクオリティですが」と前置きしたうえで、こんな飲み方を薦めてくれた。

『ラビットホール ケイブヒル』は、ロックあるいは炭酸水との1:1で割るハーフソーダスタイルを。カクテルにするなら、梨やバナナ、マスカットと好相性だという。

『ラビットホール デアリンガー』はストレートを強く薦めながらも、もしカクテルにするなら、巨峰やナガノパープルといった黒ブドウ系の品種のブドウと好相性だという。


「『ラビットホール』は、華やかな香りと心地よい風味を持ったバーボンです。ストレートはもちろん、ロックやハイボールなど色々な飲み方にも対応できます」

甘く、香ばしく、奥深い『ラビットホール デアリンガー』の味わいを引き上げる
フローズンデザートカクテル

カクテルにおいては、髙橋さんはベースに『ラビットホール デアリンガー』を採用。素材にはきな粉、牛乳、レーズン、バニラの香りが豊かな自家製シロップを用い、テクスチャも愉しいデザートカクテルを提案する。

「ペドロヒメネスの樽由来の甘味と相乗するよう、レーズンはハチミツとともにシェリー酒に漬け込みます。きな粉を使うのは、和の素材を使うのが好きなこともありますが『ラビットホール』がもつ樽の香ばしさと味わいにすごくマッチするからです。あえて焙煎の深いきな粉を選んでいます。牛乳以外に、オールミルクや豆乳という選択肢もありますが、このレシピに関しては、コクのある牛乳が圧倒的にいいバランスだと感じました。フローズンに近い状態にすることで、レーズンのテクスチャも活かしています」

ふわふわと泡立つ表面からは削りたてのシナモンが香り、口をつけるとなめらかな舌触り。懐かしさを覚える和の風味とエレガントな甘味の中に、『デアリンガー』の存在がしっかり感じられる香ばしさとボディ感がある。

口にした誰もが「おいしい……」と呟いてしまいそうな極上のデザートカクテルである。


『ラビットホール デアリンガー』をベースとしたフローズンデザートカクテル。


ミルキー ラビット
〈レシピ〉
・ラビットホール デアリンガー:20ml
・牛乳:60ml
・シェリー漬け自家製レーズン(※1):10g
・きな粉:8g
・自家製バニラシロップ(※2):15ml
〈つくり方〉
①ロックグラスは冷蔵庫で冷やしておく。シェイカーにすべての材料とクラッシュドアイス(分量外)を入れ、ハンドミキサーをかける。
②ロックグラスに氷を入れ、①を注ぐ。シナモンスティックを包丁で削り、振りかける。

(※1)[シェリー漬け自家製レーズンのつくり方]
鍋にレーズンを入れ、ドライシェリーとハチミツを合わせてひたひたになる位の量を注ぎ、15分ほど煮込む。火を止め、そのまま自然に冷ます。

(※2)[自家製バニラシロップのつくり方]
砂糖、水、バニラビーンズ、バニラエッセンスを鍋に入れて火にかけて煮詰め、濾す。


「ミルキー ラビット」のカクテルメイキングはこちらからご覧いただけます。


髙橋隆弘(たかはし たかひろ)
1977年生まれ、神奈川県出身。19歳からバーでアルバイトを始める。24歳から8年間、地元・茅ヶ崎「Bar Fake」で修業した後、上京。独立を視野に、レストランバーやオーセンティックバーで経験を積む。2011年、東京・恵比寿「BAR漆」を開業。2014年、第8回ヨコハマカクテルコンペティション優勝、2016年には同大会でレジェンドカップ最優秀賞を受賞。2021年、フルーツの生産者とのつながりとフードロス軽減の取り組みから、コロナ禍で上質なフルーツを冷凍加工して卸す「POP LAB」を開業。アンダルシア政府公認公式資格ベネンシアドール保持。

BAR漆
ウイスキーの品揃えが厚く、旬のフルーツカクテルは8~14種ほどを用意。きなこやあずき、栗といった和素材もカクテルに取り入れる。

東京都渋谷区恵比寿西1-12-9 内田ビル 2F
Tel: 03-6416-4518


インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』『EST! カクテルブック』(ともにプレジデント社)などがある。

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