
2025.02.21 Fri
LEGENT特集 トップバーテンダーインタビュー日本のウイスキー造りの精神が宿る「LEGENT」は感度の高い世界のファンに響く
ニコ・デ・ソトさん(Mace/アメリカ・ニューヨーク、Wacky Wombat/イギリス・ロンドン)Punch Room Tokyo[東京エディション銀座]
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2024年11月26日(火)より日本で通年販売となったプレミアムなアメリカンウイスキー「LEGENT(リージェント)」。アメリカと日本のふたりのレジェンドが新たな領域に挑戦して誕生したアメリカンウイスキーだ。
2019年より先行発売されているアメリカで「リージェント」は、どのように認知されているのか。世界109カ国を旅し、新しい素材や組み合わせで最先端のカクテルシーンに強烈な印象を残しているバーテンダー、ニコ・デ・ソトさんに「リージェント」にオリジナルカクテルをつくってもらい、話を訊いた。
アメリカンウイスキー「LEGENT(リージェント)」
ふたりのレジェンドの挑戦
「山崎」「響」の開発を手掛ける福與伸二による精緻なブレンディング技術と感性、そして、バーボンの歴史を背負うフレッド・ノウが守り続けてきた、アメリカの大地が育んだ力強いバーボンの原酒が融合。
常識を超えた新しい製法
ビーム家が200年以上の守り続けてきたストレートバーボンに、ワイン樽とシェリー樽でそれぞれ後熟させた原酒をブレンド。バーボンらしい力強さにワイン樽由来の芳醇な香りと甘み、シェリー樽由来のスパイスのような香味が加わり、これまでにない複雑味を実現しています。
「LEGENT」ホームページ
https://www.suntory.co.jp/whisky/legent/

●容量 750ml ●アルコール度数 47%
●希望小売価格(税別) 7,200円
世界109カ国を旅し、そのうちの54カ国でポップアップを開催したバーテンダー、ニコ・デ・ソトさん。ニューヨークとロンドンに自身のバーを構える。
世界各国を訪ねては、現地の風土や料理からインスピレーションを得て、常に新しいカクテルの開発やテクニックを得ているニコ・デ・ソトさん。国内外で活躍する数々の著名なトップバーテンダーが「LEGENT」を使ったオリジナルカクテルを提案するイベントにおいて、ニコさんが登場。ラグジュアリーホテル「東京エディション銀座」のシグネチャーバー「Punch Room Tokyo」でゲストシフトが実現した。彼が取材場所である「Punch Room Tokyo」に現れたその2日ほど前はオーストラリア、さらにその前は別の国、とまさに常に新しいカルチャーを吸収し続けている。素材のみならず、最高の味を実現するための手法も追求。真空調理、ジュースを澄ますための遠心分離機、独自の蒸留液を作るためのロータリー式蒸発機などを駆使する。テクニックの引き出しの多さは、世界最高レベルといっても過言ではない。
メジャーなものからニッチなものまで、多彩なスピリッツを知るニコさんに「LEGENT」の味わいを訊ねた。
「ひと口飲んだ時に、背景にある複雑なストーリーがすぐ読み取れました。香りはスパイスのニュアンスが力強く感じられて、そこにドライフルーツが重なっていて重層的です。味わいは、とてもなめらかでスムーズな飲み心地。ワイン樽やシェリー樽のニュアンスもすぐにわかりました。トラディショナルなアメリカンウイスキーとはやはり一線を隠しています。素晴らしいと思います」
ニコさんは、これまでにない新しい挑戦をしたスピリッツ、あるいは実験的なスピリッツが大好きだと語る。「LEGENT」にはその精神を感じると共に、1本のなかに2つの世界が共存していると感じるという。
「スピリッツのマーケットでは、今日本当にいろいろなプロダクトが登場しています。大変トラディショナルなラムをフランスのコニャック樽を使って熟成させたりね。その意味でもLEGENTはとてもユニークなウイスキーです。何と何を合わせるかというコラボレーションの目線が素晴らしいと思いました。まったく違う2つの世界がここに溶け込んでいます。私にとっては、日本のアーティスティックなものづくりの目線が加味されていることがとても喜ばしいです」
ニコさんが日本のウイスキーに出会ったのは2008年頃のこと。初めて飲んだ時にスコッチウイスキーを飲み慣れていた当時の自分にとっては、「新しさ」を強く感じるものだった。それがきっかけとなり、他の日本のウイスキーも調べて飲み始めたという。
「何につけても、日本は今あるものよりもよくしていこうというクラフトマンシップがとても強い国だと思っています。その精神がウイスキーにも通じていると感じています」

世界各国を訪ねているニコさん。リージェントのユニークさと可能性を語る。
「リージェントはアメリカのバーボンと日本のウイスキーの緻密さが手を取り合っている明らかに新しいものです。バーボンを飲みなれた人の多いアメリカや、ストーリー性に感度の高い飲み手がいるフランスなどでも、コアな方に受け入れられると思います。ウイスキー好きの方が多い中国をはじめ、アジアの国との方たちはとても柔軟ですし、それに大らかに幅広いものを扱うオーストラリアでも受け入れられやすいだろうと想像します」
ロンドンとニューヨークにある自身のバーでも「喜んで扱って、紹介してみたい」とニコさんは意欲的だ。
では、ニコさんが「LEGENT」をカクテルで提供するなら、どんなものが思い浮かべるのだろうか。
「新しいカクテルを考える時は、フレーバーのプロファイルを基本にアイデアを重ねていきます。LEGENTは季節としては、冬に飲むのがいいフレーバーかなと思います。今思い浮かぶのは3種類。エッグノッグ。バーボンのトラディショナルな飲み方に、少し自分流のアレンジを加えたホットカクテル。そして、フルーツをのテイストを加えてちょっとトロピカルカクテル調に仕上げるものです」
「LEGENT」をメインボディに、レアな素材を組み合わせて多層的なレイヤーを生む
「LEGENTはカンパリと合わせても負けないしっかりとしたボディが特徴のプレミアムウイスキーで、カクテルのメインボディに据えています。オーク樽のとても力強い香りがある一方で、ドライフルーツのようなニュアンスもあり、ほかの素材の味わいを引き立たせるまとめ役としてもとっても頼りになる存在です。今回は日本のものを使いたい、そして来日直前に訪れたオーストラリアの素材も使ってみたいと考えていました。ストロベリーガムとは、ユーカリの一種でストロベリーのニュアンスを持っている植物。タスマニアわさびやインジニアスハーブも現地ならではのものです。多彩な味がするレアな素材を合わせて、重層的な味わいがグラデーションのように広がるカクテルをイメージしました。カクテル名は映画「007」のタイトル名みたいですね(笑)」
- 『FROM SYDNEY WITH LOVE』
- 〈材料〉
- つくりやすい分量
・リージェント…1ℓ
(オーストラリアのハーブ「ストロベリーガム」「インジニアスハーブ」をに8分浸けて濾す)
・ベルモット…1ℓ
・カンパリ…1ℓ
・イチゴ(ドライ)…50g
・トマト(ドライ)…50g
・タスマニアわさびの葉
・カカオバター - 〈つくり方〉
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1.すべての材料を合わせ、低温調理器で40度の温度で約2時間加熱する。メッシュなどで濾して器に移し、冷蔵庫へ入れて冷やす。液体から固形物を取り除く。2.1をミキシンググラスに注ぎ、氷(分量外)を加えてステアする。氷を入れたグラスに注ぐ。
シグネチャーカクテル「FROM SYDNEY WITH LOVE(フロムシドニーウィズラブ)」をおつくりいただきました。
フランス・パリ出身。訪問した109カ国のうち54カ国でポップアップストアを開催した、旅するバーデンダー。2005年パリでバーテンダーのキャリアをスタート。2007年オーストラリア・メルボルンに移り、再びパリに拠点を移し、「China Club」「Mama Shelter」バーマネージャーを経て、パリで著名なカクテルバー「Experimental Cocktail Club」「Curio Parlor」に加わる。2010年米国・ニューヨークの「Dram」と「PKNY(旧Painkiller)」のオープニング・チームに加わり、その後「Experimental Group」ヘッド・ミクソロジストとなり、英国・ロンドンとニューヨークに「Experimental Cocktail Club」を相次いでオープンさせる。それぞれ「Cocktail Spirits Awards」2012年の「ヨーロッパ・ベスト・バー」3位、「Tales of Cocktails」「世界ベスト・ニュー・バー2013」のトップ4ファイナリスト、「Drinks International」世界ベスト・カクテル・バー26位にノミネートされる。2015年 ニューヨークに自身初のカクテルバー「Mace」をオープンし、「Drinks International World’s Top 50 Best Bars」で4年連続28位にランクイン。2016年パリ・ギャルリー・ヴィヴィエンヌ内に「Danico」をオープン。2018年米国・マイアミに「ジェームズ・ビアード賞」にノミネートされたシェフ、ブラッド・キルゴア氏と共に、日本の影響を受けたカクテルラウンジ「Kaido」をオープン。2023年ロンドンに「Daroco Soho」とその地下にカクテルバー「Wacky Wombat」をオープン。
インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。
サントリー「LEGENT(リージェント)」オフィシャルサイト
https://www.suntory.co.jp/whisky/legent/