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NEW1950.04.2 Sun

ウッドフォードリザーブ主催 カクテルコンペティション
「A SPECTACULAR DISCOVERY 2nd JAPAN FINAL」優勝者インタビュー
一年前の自分を超えるために出場し、優勝後はさらにステアを特訓。「上っていける階段はまだまだある」と実感。

山田采弥さん(Mixology Heritage/東京・日比谷)

[PR]ブラウンフォーマンジャパン株式会社

スーパープレミアムバーボン、ウッドフォードリザーブが主催するカクテルコンペティション「A SPECTACULAR DISCOVERY 2nd JAPAN FINAL」が、2025年2月に開催された。大会のテーマは、ウッドフォードリザーブの「ひと口ごとに五感がきらめく200以上の味と香り」の特徴を引き出した“五感で楽しむオールドファッションドカクテル”。
全国各地から100名以上のバーテンダーが参戦し、白熱したプレゼンテーションが繰り広げられるなか、優勝に輝いた山田采弥さん(Mixology Heritage)に、ウッドフォードリザーブの魅力やコンペティションにかけた思い、そしてこれからの目標を訊いた。

去年の自分を超えたい一心で今大会に出場

優勝を果たした山田采弥さんが立つバーは、明治期に造られた煉瓦アーチを活かした約300mの高架下空間「日比谷OKUROJI」にある「Mixology Heritage」だ。クラシックカクテルの新しい定義と形を目指すバーで、日々研鑽を積んでいる。
カクテルの師匠は、同店のマスターバーテンダーであり、グループ店のクラシックカクテル部門統括としてスタッフへの技術指導をしている伊藤学さん。バーテンダーになって3年目、人生初のカクテルコンペティンとなった2024年開催の第1回「A SPECTACULAR DISCOVERY」に参加したのも伊藤さんの勧めからだった。そこで、山田さんは初出場にしてジャパンファイナル準優勝という優秀な成績を収める。


「A SPECTACULAR DISCOVERY 2nd JAPAN FINAL」で優勝を果たした山田采弥(あやね)さん。
編集部 昨年は惜しくも2位、そして今年は見事、頂点に立たれました。優勝への強い気持ちをもって望まれたのですか?

山田 いえいえ。初出場で思いがけない結果を残すことができ、仕事への向き合い方がガラッと変わりました。それまではバーに立つその時々でお客様やお店にとっていい一杯を提供できたらベストだと思っていましたが、一緒に戦った仲間たちとのつながりができて、ここで満足して立ち止まるのはもったいない、とベクトルが自分自身に向いた感じです。絶対に去年の自分を超えたい、と思って、今年も出場しました。

編集部 とても順調に勝ち抜かれた印象です。

山田 ファイナルまではうれしい、楽しい、という気持ちでいっぱいでしがた、ファイナルまで1週間となった頃から急に緊張感が高まってしまって。前日の夜まで、何で私は大会に応募したんだろう……って(笑)。すごく落ち込んでいました。でもいざ、コンペティションが始まって、みんなのプレゼンテーションを見ているうちに、楽しくなってきてしまって。今回「リラックス」をコンセプトにカクテルを創ったので、自分がガチガチに緊張していたらこのよさは伝わらない、この大会を楽しまなくちゃ、と思った瞬間に一気に肩の力が抜けて完全に緊張はどこかに行ってしまいました。

編集部 優勝を実感することはありますか?

山田 名前を覚えていただく機会が多くなりました。来店された同業の方も、名前を呼んで「おめでとうございます」と声をかけてくださったり、これまで見守ってくださったお客様も足を運んでくださったり。大会に一緒に出たメンバーともより親密なつながりができて、バーにカクテルを飲みに来てくれたりと、横のつながりができることもとてもうれしいことです。温かくて素敵な業界だな、と噛みしめています。

編集部 大会の前の一定期間、ファイナリストの方はそれぞれのバーで約2週間にわたって出品カクテルを提供する「カクテルフェア」を催されたのですよね?

山田 考案段階のものなのにお客様にたくさん飲んでいただいて。その反応で改善点が見えたり、自信も湧きました。優勝後も足を運んでいただいたりと、みなさんに支えられてることをすごく感じました。


ファイナル当日は、錚々たる5名の審査員を前に落ち着いたプレゼンテーションを行って頂点に立った山田さん。第2位は東京「Gold Bar at EDITION」の岸田茉利奈さん、第3位は大阪「Zentis Osaka UPSTAIRZ」の加藤晋吾さんが選ばれ、惜しみない拍手が送られた。

優勝カクテルは香水にインスピレーションを得て味と香りを構成。「Less is More」(少ない方が豊かである)の発想でシンプルを追求

編集部 今回の大会のテーマは、ウッドフォードリザーブの「ひと口ごとに五感がきらめく200以上の味と香り」の特徴を引き出した“五感で楽しむオールドファッションドカクテル”でした。どう感じましたか?

山田 ウッドフォードリザーブד五感で楽しむオールドファッションド”と訊いて、可能性が無限大にあると思いました。そこで、「Less is More」(少ない方が豊かである)ではないですが、なるべくシンプルにきれいなカクテルにしよう、と思ったのが最初の印象です。シンプルな素材で、200 種類以上の香りと味わいのどの部分に焦点を絞ってどれだけ引き出せるのかが勝負だと思いました。

編集部 可能性が無限大というのは、ウッドフォードリザーブのどんな特徴から感じられたのでしょう?

山田 あらゆる素材を受け止める深さがあって、これほど素材によって表情が変わるバーボンウイスキーはなかなかないと思います。ウイスキーらしい樽のどっしりした力強さがある一方で、エレガントで華やか。果実味もあって柔らかさもある。男女問わず、日常的に愉しんでいただけます。海外のお客様にウッドフォードリザーブのカクテルをお勧めすると、『どうしてそんなに好きなの?』と聞かれます(笑)。その時は『こんなにエレガントで素敵なウイスキーは他にありませんから』とお答えしています。

編集部 優勝カクテル「Break Time Fashioned(ブレイク タイム ファッションド)」のコンセプトは?

山田 敷居が高さを感じさせず、現代のライフスタイルにも寄り添うスタイルのオールドファッションドをコンセプトに「リラックスして味わえる一杯」をサブテーマに据えました。緊張して味わうより、リラックスしてカクテルに向き合う時の方が香りや味わい、カクテルを取り巻く空気感や時間の流れなどいろんな感覚に響くものです。カクテルにはオレンジ、蜂蜜、コーヒーといった誰もが知っているなじみがあるものだけで構成して、親近感やカクテルのオーダーのしやすさを重視しました。

編集部 どんなところからインスピレーションを得たのでしょう?

山田 いつもカクテルを創る時は、香水からインスピレーション受けることが多く、トップノート、ミドル、ラストと順を追って出てくる香りと味わいの構成を大事に考えています。「Break Time Fashioned」はトップにオレンジの軽い香りと中深煎りのハーバルなコーヒー、ミドルにカシスの甘酸っぱさと蜂蜜の甘さ、そしてラストにウッドフォードリザーブの華やかさと厚み、その余韻がぐっと伸びていくことをイメージしています。


山田さんオリジナルのオールドファッションド「Break Time Fashioned(ブレイク タイム ファッションド)」。オレンジやコーヒー、カシス、ウッドフォードリザーブの深い余韻と順を追ってその香りと味わいが広がる。ガーニッシュのオランジェットをかじって味わうと、いっそう深く変化のある味わいが広がる。

優勝カクテル:Break Time Fashioned(ブレイク タイム ファッションド)

◎材料
・ウッドフォードリザーブ-45ml
・自家製オレンジハニーシロップ-2.5ml(※1)
・カシスリキュール-5ml
・自家製コーヒーコーディアル-7.5ml (※2)
・ ビターズ オレンジハウスブレンド-2dash(※3)
・オランジェット-2本(ガーニッシュ)
(※1)オレンジの花の蜂蜜と湯を2:1の割合で合わせる。
(※2)ハンドドリップのコーヒー、グラニュー糖、クエン酸を100:50:1の割合で合わせる。
(※3)ビターズに、自家製オレンジビターズを混ぜたもの。

◎つくり方
1.ミキシンググラスにすべての材料を入れ、氷を入れてステアする
2.氷を入れたロックグラスに1を注ぎ、オランジェットを飾る

山田采弥さんの『Break Time Fashioned』メイキング動画をご覧ください

優勝後、お客様をがっかりさせてはいけないとステアの技術をみっちり鍛えなおした


「ステアの速さは、ずっと一定でも抑揚がありすぎるのもだめ。加水率一定にするために安定させながら徐々にスピードを上げた後にゆっくり落としていくのが理想的。グラスに注ぐときに、高い位置からでも液体がぽたぽた途切れずに一本の線のようにつながっていれば、カクテルの材料と加水がうまくなじんで一体化している証です」
編集部 優勝後はなにか変化がありましたか?

山田 かなりみっちり、マスターバーテンダーの伊藤から技術指導を受けました。

編集部 ええ⁉優勝したのに?

山田 優勝後は同業の方やお客様が来てくださるだろうと、それをがっかりさせてはいけないとコンペ前から今に至るまでかなりみっちりと(笑)。優勝したカクテルがステアのものだったので、とくにステアを鍛えなおしています。優勝=合格じゃないところがうちの会社「spirits-sharing」のおもしろいところというか(笑)。あなたのカクテルがおいしくないとチャンピオンとして恥ずかしいから、きちんとバーテンダーとしての技術も知識もクリエイティビティも、どんどん力を上げていきなさいという方針です。

編集部 いい会社ですね(笑)

山田 大会後、社長の南雲(主于三)に会った時も、「優勝よかったね!次はアジア大会ですね!このままの勢いで行きましょう!」と口早に言われて、「あなたには次の舞台が用意されているから、そっちに向かうんだよ」と発破をかけられた感じです。と。優勝後、ここで終わっちゃいけないし、満足しちゃいけない。まだまだ登っていける階段はたくさんあるなと強く感じています。

編集部 これからの目標はありますか?

山田 わたしたちが提供しているのは、単にカクテルだけではなく、カクテルを愉しむ時間やサービス、空間とカクテルを取り巻くすべてです。いらした皆様にバーの空間全体を愛していただけるようなもてなしができるバーテンダーになれたらいいなと思ってます。


山田采弥(やまだ あやね)
2000年生まれ、神奈川県出身。高校時代からフランス料理店でアルバイトをし、飲食業に携わる。コロナ禍で大学を中退し、バーテンダーとしてのキャリアをスタート。ウイスキー専門バーや都内の会員制施設でバーテンダーの経験を積み、2022年にSpirits & Sharingに入社。東京・虎ノ門「memento mori」に配属後、系列の東京・銀座「Mixology Salon」で勤務した後、東京・日比谷「Mixology Heritage」に。同店マスターの伊藤学さんのもとでクラシックカクテルを学ぶ。


Mixology Heritage(ミクソロジー ヘリテージ)
東京都千代田区内幸町1-7-1 日比谷OKUROJI G31
Tel:03-6205-7177


ウッドフォードリザーブ特設コンテンツ
https://bar-times.com/woodford-reserve/

世界のトップバーに愛されるウッドフォードリザーブ
世界売上No.1のスーパープレミアムアメリカンウイスキー(IWSR 2023)であり、世界のトップバーテンダーが選ぶカクテルベースウィスキーランキング No.1 に選ばれたウッドフォードリザーブ。オールドファッションドのベースに使われるバーボンとして、高く評価されています。アメリカ・ケンタッキー州最古の蒸溜所の一つであるウッドフォードリザーブ蒸溜所。伝統の製法を守り続けるマスターディスティラーが創り出す、このスーパープレミアムバーボンは、毎年アメリカで開催される「ケンタッキーダービー」の公式バーボンにも認定されています。バーボンでは珍しい伝統的なポットスチルでの3回蒸溜や、自社製オーク樽での熟成など、こだわりの製法から生まれる並外れたなめらかな味わいと「200以上の味と香り」の完璧なバランスが特長です。

ブラウンフォーマン社について
ブラウンフォーマン社は「市場においてこれ以上のものは存在しない」という創業当時からの約束を守り、150年以上にわたってプレミアムなスピリッツブランドを築き上げてきました。当社のプレミアム・ブランド・ポートフォリオには、ジャックダニエル、ウッドフォードリザーブ、グレンドロナック、ベンリアック、グレングラッサ、エラドゥーラ、エルヒマドール、シャンボール、ジンマーレ、ディプロマティコなどがあります。また、ブラウンフォーマンは、世界170カ国以上で事業を展開しています。


インタビュー・文 沼由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』『江戸呑み 江戸の“つまみ”と晩酌のお楽しみ』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

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