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NEW2026.03.7 Sat

『バッファロー・トレース』カクテルコンペティションファイナル 開催レポート『バッファロー・トレース』
“未来の定番カクテル”をめぐる熱戦。
上口健斗さんが優勝!

株式会社明治屋

2026年2月19日(木)、株式会社明治屋が取り扱うプレミアム・バーボン・ウイスキー『バッファロー・トレース』のカクテルコンペティションファイナル「BUFFALO TRACE COCKTAIL COMPETITION -NEXT POUR- THE FINAL」が開催された。次世代を担う若手バーテンダーの発掘と活躍の場を創出し、未来の定番シグネチャーカクテルの誕生を目指す。

10名のファイナリストが、『バッファロー・トレース』を使ったオリジナルカクテルを披露。各自のクリエイティビティと技術を注ぎ込んだカクテルで頂点を競い合った様子をレポートする。

“未来の定番カクテル”誕生に挑むファイナルステージ

当コンペティションは、プレミアム・バーボン「バッファロー・トレース」の新しい魅力を引き出すとともに、10年後、20年後も飲み継がれる“未来の定番カクテル”を生む戦いとなる。味わいの完成度や独創性に加え、『バッファロー・トレース』の個性をいかに引き出しているか、ストーリー性やプレゼンテーションまで総合的に評価される。

審査員には、第一線で活躍するバーテンダー4人を迎える。審査委員長に木場進哉さん(夜香木/熊本 オーナーバーテンダー、『バッファロー・トレース』ディスティラリー アンバサダー)、池上祐子さん(リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション/大阪、『バッファロー・トレース』ディスティラリー アンバサダー)、村田和香菜さん(Tokyo Confidential/東京 バーマネージャー)、川久保安寛さん( Punch Room Tokyo・東京エディション銀座/東京 バーディレクター)という面々が、真剣なまなざしで見極める。協賛のクラモト氷業による上質な氷も、各作品の完成度を陰で支える重要な存在だ。

ギャラリーは同フロアの別会場ホールで、大型スクリーンに映し出されるライブ映像を通して競技を観戦。会場全体が一体となって声援を送る。演技を終えたファイナリストのカクテルは、順次、試飲用に提供されるのも醍醐味。来場者は自身の舌でその味を確かめた。競技ステージとホールが一体となり、会場全体がひとつの熱を帯びていく。

バッファロー・トレース
バニラや蜂蜜の香りに加え、オレンジやアンズを思わせるフルーティーなアロマが広がる。長期熟成による芳醇な風味と、まろやかな口当たりが特徴のプレミアム・バーボン・ウイスキーである。
バッファロー・トレース蒸留所は1755年創業であり、現在も稼働を続けるアメリカ最古の蒸留所である。世界で最も多くの受賞メダルを獲得している蒸留所としても知られている。
「伝統を尊重し、変化を受け入れる」という理念のもと、フロンティア精神を重んじながら革新を重ねてきた。その結果、バーボン・ウイスキー人気をけん引する存在として、国内外から高い評価を受けている。

750ml / 参考小売価格 3,980円(税抜)/ 45度

10名のファイナリストのパフォーマンス

伝統と変化を積み重ねてきた『バッファロー・トレース』の思想を汲むカクテルでファイナリストが競い合う

清水砂甫さん(ホテルニューオータニ大阪/大阪)
【カクテル名】Buffurrent(バッファレント)
「世界最古のカクテル」といわれるサゼラックを現代の感性に合わせてまろやかなカクテルに。「今を生きるバッファロー」をテーマに、ヨモギウォーターをフロート、氷を入れるなど、味や飲み方に時代に寄り添うスタイルを取り入れる。

金丸直暉さん(No./東京)
【カクテル名】Alex Trace
「伝統を紡ぐ愛」をテーマに、アレキサンダーのツイストを創作。「愛」にふさわしい華やかなピンク色のカクテルは、ルビーチョコレート、ビーツシロップなど、手に入れやすい既製品でつくる。仕上げにフランボワーズオードヴィーをスプレーする。

阪田遥菜さん(サンクチュアリコート琵琶湖/滋賀)
【カクテル名】Legassic(レガシック)
伝統を受け継ぎながら変化を受け入れる『バッファロー・トレース』のあゆみになぞらえて、サゼラックをツイスト。白味噌、ほうじ茶、山椒を合わせて「醸すコーディアル」をつくり、スターアニスやオレンジピールの香りも乗せて豊かなアロマに。

無量小路美裕さん(Speakeasy Bar羽月II/東京)
【カクテル名】TOKIWA
日本の伝統色「常盤色」に着想。“永久に続く”を意味し、「ever green」とも呼ばれる吉祥色の名に「長く愛される1杯」の願いを重ねた。ウイスキーサワーをツイストし、みりん、和三盆、レモン、ベルガモットを合わせる。幾重に重なるアロマと余韻を描く。

工藤壮真さん(THE LIVELY BAR 東京麻布十番/東京)
【カクテル名】Ambition Beyond
出身地である北海道の開拓精神の父、クラーク博士に着想を得た。クラシックカクテルのマミーテイラーを、本質はそのままにロックスタイルで再構築。さらに手製のメニューを審査員に配布し、提供時にはコースターとして使える仕掛けを用意。

昆野竜弥さん(マンダリン オリエンタル 東京/東京) 
【カクテル名】Stampede
サゼラックへのオマージュとして、凍らせたコーヒーやペイショーズビターズ、若草のようなフレーバーを活かすハニーパイナップルウイスキーをブレンド。『バッファロー・トレース』とフェルネットブランカをフロートし、三層のロックスタイルに仕上げる。

伊藤大輔さん(Bar Amber/東京)
【カクテル名】Peach Hero
プールヴァルディエを大胆にアレンジし、桃太郎を題材に創作。自家製に頼らず、既成素材の“使い方”で新しさを引き出す。ペイショーズビターズを10mlとしっかり用い、アマーロやスイートベルモットと調和させる。きびだんごを添えて物語性を演出。

上口健斗さん(夜香木/熊本)
【カクテル名】Timeless Shift
ペイショーズビターズとアンゴスチュラビターズで、ハーバルな苦味と温かなスパイス感を構築。米焼酎、米麹、バナナを合わせ、ヨーグルトウォッシュ後に低温発酵させた「ファーメンテッド麹リキュール」を自家製。ステアで滑らかにまとめる。

朝日称竣郁さん(BAR gypsy/東京)
【カクテル名】Pioneer Nutrition
『バッファロー・トレース』のバニラ香となめらかさ、ボディ感のある甘味を骨格とする。オレンジマーマレードを加え、豊かな余韻を引き出す。ガーニッシュに栄養価の高いレッドキドニーコーンブラウニーを添え、今日を生きる活力をテーマに表現。

中島悠輔さん(花伝/大阪)
【カクテル名】Trace Sour
ウイスキーサワーをベースに、新しいカクテルに必要な要素を「親しみやすさ」と捉えて再構築。烏龍茶とシナモンのシロップ、レモンジュース、卵白を合わせてシェイクし、アップルスパークリングジュースで満たす。東洋的なレモンティーを思わせる味わいに。

上口健斗さん(夜香木/熊本)が栄冠に輝く!

発酵のニュアンスを取り入れた独創的なアプローチで、『バッファロー・トレース』の新たな可能性を見せた上口さん。自身にとっても、今回がカクテルコンペティションでの初優勝となる。今回、最も苦労した点を訊ねた。

「バッファロー・トレースを生かす味づくりはもちろん大前提ですが、自分の色も出してみたいと考えました。それが『ファーメンテッド麹リキュール』だったわけですが、味わいのバランスを取ることが難しかったですね。ウイスキーの個性と自分の表現、その両方に納得してもらえるバランスにもっていくのが大変でした」

自身では、審査員からどんな点が評価されたと思うのか。

「今回採用した甘酒は日本の伝統的な発酵飲料。バーテンダーの視点で甘酒に少し手を加えることで、これからの時代も生き続け、甘酒という文化がずっと残っていく形にできる可能性を見ていただいたのかもしれません。変化を重ねてきた歴史を持つ『バッファロー・トレース』の姿勢と重なる部分を評価していただけたのではないでしょうか」

競技中のプレゼンテーションも印象的だった。ブランド名の由来である“バッファローの通る道”を表現するため、審査員に数歩、歩み寄ってもらう演出を取り入れた。

「もっと自分らしさを出したほうがいい、と周囲に背中を押されました。真面目になりすぎる性格なので、クスッと笑えるポイントを入れようと」という仲間たちの助言が、舞台での伸びやかな表現につながった。

優勝の喜びを誰に伝えたいかとの問いには、「一人の力では絶対に優勝できなかった」ときっぱり。師匠の木場氏が審査員長を務めたため、公平性を保つべく一切アドバイスを受けず、レシピも見せないまま本番に臨んだという。その代わりに、バーテンダーの先輩や仲間たち、姉妹店のスタッフら多くの人にアドバイスをもらった。

「皆さんが割いてくれた時間がプラスになったと思ってもらえたら、これ以上うれしいことはありません。今年の目標はコンペティションで勝つことでした。それを達成できたのは本当にうれしいですし、残りの期間で何ができるかを考え、また新しいチャレンジをしていきたいと思います」

視線はすでに次の舞台へ。未来の定番を生み出す挑戦は、ここからさらに加速していく。


上口健斗(かみぐち けんと)プロフィール
1997年生まれ。岐阜県出身。高山市内のホテルのレストランでドリンク担当を経て、バーに異動。カクテルにのめり込む。2022年より、「夜香木」へ。素材選び、ストーリーづくりに力を入れ、県産の素材や本格焼酎も積極的に取り入れる。「ディアジオ ワールドクラス 2024 ジャパン ファイナル」ファイナリスト、「ネオクラシックチャレンジ」で部門優勝。

インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』『江戸呑み 江戸の“つまみ”と晩酌のお楽しみ』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

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