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2016.12.27 Tue
170年以上にわたって世界で愛され続ける本格スコッチデュワーズ
第八回 バーでこそ飲みたいウイスキーBAR TIMES 編集部
こよなくバーを愛するバーファンのみなさまに、バータイムズ編集部がとっておきのウイスキーをご紹介する編集企画『バーでこそ飲みたいウイスキー』。ウイスキーは香りや味わいだけでなく、蒸溜所の風土や歴史、樽や仕込み水へのこだわり、スチルや蒸溜方法の個性、バッティングの技術など、様々なストーリーを知ることでより深く愉しむことができます。ぜひバーでこそ、そんなウイスキーの味わい深い世界をお愉しみください。
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ハイボールの起源が諸説ある中、2代目のトミー・デュワーがハイボールを考案したと言う新聞※がある。
時は1905年のアメリカ・ニューヨーク。デュワーズを世界に広めたトミー・デュワーが友人とスコッチを楽しもう(楽しむ=have a ball)とサロンへ行った。そこで出されたグラスが小さかったので、トミー・デュワーはウェイターに言った。「もっと背の高いグラスにしてくれないか。そうすればもっと楽しめる(high ball)」と。その瞬間スコッチハイボールが誕生した、と記事は伝えている。
※「The evening world., January 06, 1905, Evening Edition,」による。
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1886年のエジンバラ国際博覧会で初めてメダルを受賞して以降、20世紀を通じて受賞歴は500を超えている。※1
また、1893年ヴィクトリア女王より英国王室御用達を賜り、その名誉は現在まで続く。※2
※1 ジョン・デュワー&サンズ社として500以上の賞を受賞。(Bacardi Limited社調べ)
※2 英国王室御用達の認定を受けているスコッチ・ウイスキー蒸留所は、わずか3つのみ。
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2代目トミー・デュワーが世界を旅して回る中、親交の深かった鉄鋼王アンドリュー・カーネギーを通じて、アメリカ大統領ベンジャミン・ハリソンがデュワーズを購入。それが話題となりデュワーズの名は全米に広がった。
画像は、最良のウイスキーをアメリカ大統領の邸宅に送るよう書かれたジョン・デュワー&サンズ社に宛てたアンドリュー・カーネギーの手紙。
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樽熟成させたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした後、そのブレンデッドウイスキーを再びアメリカンオークにて6ヶ月以上熟成させる。その結果、スムースでバランスの良いウイスキーに仕上がる。
初代マスターブレンダーのA.J.キャメロンによって開発され、その後、他社の多くが同じ手法を取り入れるようになった。
デュワーズでは現在、12年以上の商品に採用されている。
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アメリカでスコッチといえば「デュワーズ」と言われるほど、世界有数の代表的なウイスキーブランド。キーモルトにはハイランドのアバフェルディなどを使用し、スタンダード品ながらモルト含有率も高い、ハイクオリティな製品です。
NOSE
フローラルヘザーと蜂蜜。
PALATE
スムースでクリーン、フレッシュバニラ、わずかに洋ナシ、ソフトでフルーティー。
FINISH
ほのかな甘さにスモークさを感じるよいバランス。
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アバフェルディを中心に、40以上のモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしています。さらにブレンドした後に、再び樽に戻し6ヶ月程度熟成させることによって、より上質でスムースな味わいに仕上がります。
NOSE
厚みのある熟したフルーツとクリーミーな麦芽の香り。
非常にフローラルで、トーストした大麦、アーモンド、ほんのりとした蜂蜜の香り。
PALATE
蜂蜜やバターのような芳醇さに加え、わずかにバニラとフレッシュなシトラスが感じられる。クリーンで鮮やかな味わい。
FINISH
樽の影響による溶けたキャラメルのような長くなめらかな余韻。
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上質で洗練された味わいは、伝統的なダブルエイジングプロセスによって創り出されています。個々のキーモルトの個性がバランス良く調和しスムースな味わいを生み出しています。
NOSE
フルーツにヘザーハニーをかけたような香り。
PALATE
マジパンやアーモンド、なめらかなスコッチバターとバニラクリームの味わい。
FINISH
シルクのようななめらかさとリッチな樽香。
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デュワーズブレンドの最高峰の逸品。アバフェルディの貴重な原酒をメインに、スコットランドの異なる地域の上質なモルトとグレーンウイスキーが滑らかな味わいを完成させています。
NOSE
ソフトなベリーフルーツ、バニラファッジ、カカオ
PALATE
リッチなトフィーとかすかなココナッツ、蜂蜜やスコティッシュファッジ。
リッチでクリーミー、バターのようで豊かな味わい。
FINISH
ビロードのような後味、リッチな樽香とキャラメル、複雑でなめらかな余韻が長く続く。