2019.08.1 Thu
特集企画 カクテル・ルネッサンス第三回 「ピスコサワー 」
取材協力 / 日本ピスコ協会禁酒法時代にまで遡るアメリカのカクテル黄金期。その時代に生まれ、長く忘れ去られていたカクテルに、現代の素材と技術で新しい息吹を吹き込む「カクテル・ルネッサンス」。[The World’s Best-Selling Classic Cocktails 2019]でベスト50に選ばれたクラシックカクテルの中から、毎回一つのカクテルに注目してご紹介します。第三回は[ピスコサワー]。海外ではとてもポピュラーなカクテルですが、日本での認知は残念ながら高いとは言えません。一度飲んでいただければ、ふんわりとして甘酸っぱいピスコサワーのファンになってもらえるはずです。今回は日本ピスコ協会にご協力いただきピスコサワーの魅力をお伝えまします。
Drinks International
The World’s Best-Selling Classic Cocktails 2019
ピスコとは、どんなお酒ですか。
ピスコはペルーの一部で生産される無色透明のぶどうの蒸留酒で、樽熟成する「ブランデー」とは異なり、より爽やかでぶどうの個性や風味を楽しめるお酒です。もともと「ピスコ」とはペルーの原産地呼称なので、シャンパーニュやスコッチなどと同様に、日本ピスコ協会では生産地を限定して定義しています。文献によると、ピスコ地方では17世紀初頭頃からぶどうを蒸留して酒が作られるようになり、この蒸留酒が口当たりまろやかで美味しいということから、すぐにペルー全土や近隣国へ広まったとされています。ピスコとはペルーの先住民の言葉ケチュア語で『小さな鳥』という意味で、現在ピスコ港と呼ばれる地域でインカ時代から造られていた焼き物の土器もピスコと呼ばれていました。時を経てピスコ(土器)造りが盛んだった街や港にも『ピスコ』の名がつき、ピスコ(土器)に貯蔵され、ピスコの港から運びだされたため、いつしかその蒸留酒が『ピスコ』と呼ばれるようになりました。
ピスコサワーの誕生は。
ピスコサワーは、ペルーの最も代表的なカクテルで国民的飲み物です。発祥については諸説ありますが、1920年代、ペルーの首都リマのバー「モリスバー」を営んでいたアメリカ人バーテンダーのビクトル モリスが考案したとする説が有力です。1930年代に米国西海岸へ伝わり、50年代に入ってハリウッド・スターらに愛飲されるようになり、爽やかな酸味と、卵白の柔らかな舌触りが絶妙に調和したピスコサワーは、世界的にもポピュラーなカクテルになりました。ライム(ペルー現地ではキーライム)の酸味とシロップの甘み、そしてピスコのボリューム感、卵白のふわっとした舌触り、これらの絶妙なバランスが美味しいピスコサワーの条件とも言われています。
日本ピスコ協会 推奨レシピ
[材料]
ピスコ….75ml
ライムジュース….30ml
シンプルシロップ….30ml
卵白….Mサイズ1個分
アンゴスチュラ・ビターズ….数滴
材料をシェイカーに入れ、スピンドルミキサーもしくはドライシェイクしてから氷を加えさらにシェイク。グラスに注ぎビターズを数滴垂らす。
設立目的ペルーを代表する蒸留酒「ピスコ」の国内における周知、正しい知識の普及をはかり、酒文化の健全な発展とともに、ピスコを通じた日本とペルー間の文化交流、相互理解を深めることを目的とする。
発足メンバー
仲村渠夏江 (代表) / 川崎 ハルオ / 浜元 リカルド / 谷口 大明 / 仲村渠 ブルーノ / 西村 春子
http://www.japanpiscoassociation.jp/
https://www.facebook.com/japanpisco/
Bar Ishinohana / 渋谷 https://ishinohana.com (03-5485-8405)
Bar Adonis / 渋谷 https://www.bacchus-shibuya.com/ (03-5784-5868)
Music Bar / 代々木 http://www.yoyogi-village.jp/bar (03-6300-0159)
Bar Cacoi / 東銀座 https://ameblo.jp/cacoi/ (03-6264-0590)
Super Nova / 横浜 http://www.barsupernova.com (045-641-8086)