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2020.04.7 Tue

カラハリトリュフを漬け込んだ南アフリカのロンドン ドライジンすっきり系からデザート系まで
オールラウンドに活躍する個性派ジン

取材協力 BAR JUNIPER Trinity

約200種類ものジンを揃えるジン専門バーの店主、高橋理さんは、様々なジンの個性を知り尽くすエキスパート。その高橋さんに、今年ワールドジンアワードを獲得した南アフリカのジン「KWV クラックスランド ドライ・ジン」の魅力を語っていただく他、このジンの個性を生かしたおすすめのカクテルを3つご紹介いただきました。(撮影場所/BAR JUNIPER Trinity)



KWV クラックスランド ドライ・ジンはどのようなジンですか。

「ジンのボタニカルとしてはめずらしいカラハリトリュフを使った南アフリカのジンです。香りをかいでみると、トリュフの香りが奥に隠れているなっていうのが分かります。香りの順番としては、最初にくるのがルイボスというお茶の香りです。ルイボスティーは日本でもポピュラーなので知っている方も多いと思います。アールグレイやダージリンとは違い、もっとあっさりとした、それでいて甘味のある紅茶の香りがします。その後にカルダモンやアーモンド、先ほどのトリュフ。特にアーモンドミルクのような芳ばしくてクリーミーな香りを後半に感じます。香りひとつとっても他のジンとは違い、かなり個性的だと思いますよ。」

「ワールドジンアワード2020」にも選ばれましたが。

「そうですね、南アフリカのジンが選ばれるってすごいことだと思います。先ほども言ったお茶やアーモンドをボタニカルに使用したジンというのは他にもありますが、トリュフのような贅沢品を使うのはこのジンしかないんです。ロンドン ドライジンの定義をかいつまんで言うと、蒸溜機の中に材料を一気に入れて一回の蒸溜で味を決める、蒸溜したらその後加水以外してはいけないんです。もう少しトリュフの味を効かせたいからといって、後からトリュフの蒸溜液を追加したりすればもうそれはロンドンドライじゃなくなってしまいます。誰もボタニカルに使わなかったトリュフをロンドン ドライジンの製法でつくるってすごいチャレンジだと思いますよ。しかも、南アフリカはワインの生産地としても有名なので、ブドウ原酒というのもうなずけます。ブドウやカラハリトリュフ、ルイボスにハニーブッシュなどなどボタニカルの多くに地のものが生かされている点も評価されたのではなかと思いますね。」




高橋 理(たはかし おさむ)
ジンに特化した北新地のバー「BAR JUNIPER(バー ジュニパー)」で店長を務めた後、独立。2019年10月に自身の店「BAR JUNIPER Trinity (バー ジュニパー トリニティー)」をオープン。約200種類のものジンを揃える専門バーとして人気を集めている。
どのようなカクテルに適しているのでしょうか。

「KWV クラックスランド ドライ・ジンは引き出しがいっぱいある。僕はボタニカルって引き出しだと思っているんですよ。カクテルにするにはどのボタニカルを生かしてあげようかって。引き出しが多いので柑橘などのすっきりした素材からクリームなどの芳醇な素材まで、合わせる副材料はかなり幅広いんです。例えば後でご紹介する、ジンソニックのようなカジュアルなスタイルから、マティーニのようなシックなタイプ、女性におすすめのデザートカクテルまでオールラウンドに使えます。お茶やアーモンド、トリュフなどのボタニカルのうち、1つか2つにフィーチャーしてその味わいや香りをより引き出してあげれば、お客様に対してこのジンの特徴を分かりやすくご説明できると思います。他にも相性のいい別の素材を合わせたり、真逆の味わいを持つ素材を合わせて対比効果を出したりと、このジンを生かす方法はいくつもありますから、もっともっと追究していきたいですね。」


Cassata Martini(カッサータ マティーニ)
「シチリアのチーズケーキ、カッサータをイメージしたカクテルです。レアチーズケーキの独特の酸味は、レモンではなくシュラブというフルーツ酢で表現しています。自家製トリュフシロップも合わせているので、ジンの味わいを残しつつトリュフのコクも感じるデザートカクテルです。」


[レシピ]
◎KWV クラックスランド ドライ・ジン/40ml
◎自家製チーズソース/30g
◎自家製フルーツシュラブ/10ml
◎自家製トリュフシロップ/5ml
◎ローストアーモンド/適量
◎オリーブオイル/数滴

[つくり方]
シェーカーにジン、チーズソース、フルーツシュラブ、トリュフシロップを入れ、シェーク。グラスに注ぎローストしたアーモンドとオリーブオイルを添える。




KWV クラックスランド ドライ・ジン マティーニ
「南アフリカ産の「カペリティフ」というキナの入った苦いベルモットを使用しています。35種ものボタニカルからつくられているので、とてもハーバルな味わいのマティーニに仕上がっています。」


[レシピ]
◎KWV クラックスランド ドライ・ジン/50ml
◎南アフリカ産ベルモット/12ml
◎自家製オレンジビターズ(スプレー)/適量
◎レモンピール/1枚

[つくり方]
ミキシンググラスにオレンジビターズをスプレーし、ジンとベルモットを注ぎステア。グラスに注ぎレモンピールを絞る。




KWV クラックスランド ドライ・ジン ジンソニック
「このジンをすっきりと味わうなら、ソニックスタイルがおすすめです。ライムは皮ごとプレスして絞り、オイルの苦味とコクを出します。爽快さの中にほんのりとビターを感じるカジュアルな一杯です。」

[レシピ]
◎KWV クラックスランド ドライ・ジン/40ml
◎ライムジュース/8ml
◎トニックウォーター/50ml
◎ソーダ/30ml

[つくり方]
氷を入れたグラスにジンとライムジュースを注ぎ、ステア。トニックウォーターとソーダを入れる。


KWV クラックスランド ドライ・ジンの詳しい商品情報はこちらをご覧ください。
https://www.bar-times.com/contents/79596/

   

BAR TIMES INFORMATION

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