2021.11.22 Mon
枕崎の金七商店とのコラボで実現
鰹節の旨味を凝縮したエンピリカル 『カネシチ』
エンピリカルの創設者であるラース・ウイリアムズとマーク・エミル・ハーマンセンは、革新的なこのスピリッツをジンやウオッカといった既存カテゴリーに当てはめず、「エンピリカル」という独自のカテゴリーをつくりました。ニューヨーク、ロンドン、シンガポールの世界5大BARと称される有名店では、エンピリカルを取り扱うだけでなく、おすすめ商品としてメニューにも掲載しています。それほどエンピリカルのフレーバーは人々を魅了しているのです。一体どのような味わいなのか。
数々の驚くべきフレーバーをリリースしてきた「エンピリカル」ですが、もっともインパクトのあるプロダクトのひとつが「カネシチ」です。「カネシチ」は、「エンピリカル」と鹿児島県枕崎市で鰹節の製造を行う「金七商店」とのコラボレーションで誕生しました。
枕崎市は国内随一の鰹節の産地です。中でも、金七商店の鰹節は“クラシック節”と呼ばれ、カビ付けの工程で倉庫内にモーツァルトのクラシック音楽を流し、カビが鰹節に与える効果の活性化を願い製造した昔ながら(クラシックな製法)の本枯節を手がけていることでも知られています。少しユニークな製法ですが、全国の鰹節品評会で最高値をつけるなど、お墨付きの味わいなのです。
では、なぜ鰹節だったのか。ラースは次のように語ります。
「エンピリカルと金七商店のコラボレーションは、私たちが求めていたものを実証してくれました。それは、世界中の伝統と技術を組み合わせ、美味しさを通じて人々をつなぐことです。発酵というジャンルの一人の生徒として、私はいつも鰹節に畏敬の念を抱いていました。なぜなら、鰹節は日本料理の大きな柱の一つであり、多数の日本料理が作り出される土台となるからです」
また、金七商店の四代目、瀬崎祐介氏についてもこのように述べています。
「金七商店の瀬崎祐介さんは、匠の技に対する献身と完璧さに対する追求、また日本の匠を特徴づける品質、細心の注意と管理、そして絶え間ない革新という点において象徴的な存在です。私は祐介さんから直接、鰹節の厳格な製造プロセスを学んだことを光栄に思います。
カツオの切り方から始まり、丁寧かつ細心な製造方法、4週間かかる燻製用の薪の火の手入れと管理、カビが鰹節を一般的な荒節からエレガントな本枯れ節にゆっくりと変化させる間の万全の注意を払った育成方法。彼ら(カビ)を喜ばせるために鰹節にモーツァルトを聞かせることは、祐介さんの自身の仕事に対する並々ならぬ取り組みとプライドを表す数多くの方法の1つにすぎません」
「今回のコラボレーションでは、微妙なニュアンスのあるスモーキーな旨味の鰹節フレーバーが主役を演じています。削った鰹節を麦麹と麦芽大麦の真空蒸留発酵液に浸して柔らかくし、再蒸留してからコニャックに使われていた樽で2週間寝かせました。その結果、奥ゆかしくて香ばしいスピリッツが誕生しました。鰹節はミネラル感と複雑なドライ感を醸し出し、海の穏やかでデリケートな印象を添えてくれます。
祐介さんの鰹節へのこだわりは、コニャック樽で熟成されたこのスピリッツに体現されています」
■飲み方:オンザロックか、水割りとして楽しむことをおすすめします。もちろん金七商店の鰹節をつまみに。