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2021.12.22 Wed

ガイアフロー 静岡蒸溜所
原材料すべて静岡産の「オール静岡ウイスキー」を今年も製造開始

ガイアフローディスティリング株式会社

静岡県でシングルモルトウイスキーを製造販売するガイアフロー株式会社(静岡県静岡市葵区落合555番地/代表 中村⼤航)は、原材料が100%静岡産である「オール静岡産ウイスキー」の製造に、今年度初めて着⼿いたしました。
静岡蒸溜所がこの「オール静岡産ウイスキー」を⼿がけるのは今年で3回⽬となります。

近年、「オクシズ(奥静岡)」という愛称で注⽬を集める静岡市葵区の⼭間部で、地元に根ざしたウイスキーづくりを⾏うガイアフロー株式会社 静岡蒸溜所。
2021年12⽉より、⼤⻨⻨芽、酵⺟、⽔、燃料の全てを静岡県産で揃えた「オール静岡産ウイスキー」の製造が始まりました。今年収穫した⼤⻨では、年内から年明けまでの仕込みを予定しています。

静岡産⼤⻨

現在、世界中でウイスキーが造られていますが、⼤⻨の産地にこだわる蒸留所はわずか。
アルコール収率が⾼い品種を求め、産地にこだわらず価格の安い輸⼊品を使⽤するのが主流ですが、クラフト蒸留所を中⼼に、地元産原料を使おうという動きが起こっています。
静岡蒸溜所は「せっかく静岡でウイスキーを造るなら、原材料をすべて静岡産にして造りたい!」という思いから、これまで⼤⻨栽培の経験がなかった地元農家や組合と協働し、挑戦を始めました。

2018年、蒸溜所近隣の⽟川地区桂⼭および富⼠宮で試験的に栽培・収穫した⼤⻨を使⽤したことを⽪切りに、2019 年から焼津市の3軒の農家と協働し、本格的に栽培を開始。
焼津市での⼤⻨栽培は初めてのため、JA おおいがわ、静岡県経済農業協同組合連合会、静岡県農林技術研究所の協⼒を得て、2020年5 ⽉に初めての収穫を迎えました。
品種は「ニューサチホゴールデン」。国内での品種改良によって誕⽣した⼆条⼤⻨品種です。
秋蒔きの⼤⻨は11 ⽉頃から種を蒔き翌年5 ⽉頃に収穫。今年の収穫は昨年の1.4 倍に増え、静岡蒸溜所の年間⽣産量のおよそ1割をまかなえるほどになりました。

⼤井川農協 焼津営農経済センターのコメント

焼津産⼤⻨の挑戦も3年⽬となりました。⽣産者も毎年課題を⾒つけ品質や収量向上に向け⽇々奮闘しています。この地域は酒⽶「誉富⼠」の産地です。
したがって、⼀つの酒の原料を造ることに⻑けた技術集団です。
⽔稲の⼤きな裏作として、または酒⽶に続いて⼤⻨の⼤きな産地になってもらえるよう期待しています。

 

⽣産者のコメント

最初の⽣産から早3 年、ウイスキーの販売も始まると思うとわくわくします。試飲⽤のサンプルを以前いただきましたが、もったいなくて開けられません。全原料が⾃⼰⽣産!もう⾔うことがないでしょう。

 

静岡蒸溜所では、今後さらに静岡産⼤⻨の使⽤⽐率を⾼められるよう、地元の農業関係者や⽣産者の⽅々と密接に連動して進めてまいります。また⼤⻨栽培にご協⼒いただける県内農家の⽅も募集しています。

静岡産酵⺟

ウイスキーづくりにおいて、これまで酵⺟が注⽬を集めることはあまりありませんでした。
しかし静岡蒸溜所では、通常ウイスキー⽤の輸⼊酵⺟を使⽤する⼀⽅で、県内で開発された酵⺟を併⽤しています。
地元産の独⾃の酵⺟を⽤いるウイスキーの蒸留所は、世界的にも⾮常に珍しいのです。

酵⺟の名前は「NMZ-0688」。沼津⼯業技術⽀援センターで、ウイスキーやビールの⻨芽の発酵⽤に開発されました。
全国新酒鑑評会でも⾼く評価されている、⽇本酒の清酒酵⺟「静岡酵⺟」を開発した同センター。
このような優れた酵⺟開発のノウハウを⽣かし、⻨のための酵⺟を開発していただきました。
⼤⻨のデンプン質をアルコールに変えるという、⾮常に重要な働きをする酵⺟。同じく地元産の杉で造られた発酵槽で活発に働いて、良質な「もろみ」を醸し出しています。

仕込⽔

世界中の数々の名蒸留所は、古くから豊かな⽔源の近くに建てられてきました。⽇本酒と同様「銘酒のあるところ名⽔あり」、清らかで豊富な⽔は酒造りの鍵といえるでしょう。
静岡蒸溜所では、そばを流れる安倍中河内川の伏流⽔を、敷地内の井⼾から汲み上げて使⽤しています。

安倍中河内川は、静岡市の⽣活を⽀える安倍川の⽔系で、良質な⽔質で知られています。
⽔質は中硬⽔で、出来上がるウイスキーは⾹り豊かで上品なウイスキーになると⾔われています。
⼤⻨から⻨汁を造るという仕込みの第⼀段階から、最終的に原酒のアルコール度数を調整する加⽔の⼯程まで。
静岡蒸溜所ではすべてこの良質な静岡の⽔を使⽤しています。

燃料

ウイスキーづくり特有の⼯程である蒸留でも、地元産の原材料が活躍しています。世界唯⼀の薪直⽕蒸留機では、この地で伐採された間伐材を燃料にするために誕⽣しました。
健全な森林を保つために、密集した⽊々を間引きすることで間伐材が⽣まれますが、杉の間伐材はあまり⽤途がありません。
地域の⾃然保護を担う株式会社⽟川きこり社が、⽇々⼭を管理する中で⽣じた間伐材を、蒸溜所の敷地内で薪割り、乾燥させて使⽤しています。
地元の森林の健全な成⻑を促す活動の⼀端を担いながら、世界でたったひとつの蒸留機が、静岡のテロワールを体現する原酒を⽣み出しています。

熟成、ボトリング

蒸留したばかりの無⾊透明な原酒がウイスキーになるまでには、最低3年の熟成期間が必要となります。

オクシズの⼭々に抱かれた貯蔵庫で、清廉な空気のなかで熟成しています。

飲み頃を迎えた原酒は蒸溜所内にて⼿作業でボトリング(瓶詰め)されて完成します。

 

「オール静岡産ウイスキー」は、⻨の種⼦として静岡の⼤地に触れた瞬間から、ウイスキーに⽣まれ変わってお客様の⼿に届くまで、静岡の⾃然に包まれて育ちます。
ガイアフロー株式会社代表取締役の中村⼤航は、今年もすべて原材料を静岡県産で揃えられ、仕込みができることについて、『静岡蒸溜所では、静岡のテロワールを表現した「静岡らしいウイスキー」を⽬指して、試⾏錯誤を重ねています。
農業の⽣産者や⾃治体の機関のみなさまと協⼒して、着実に前進できていることに感謝します。今後も静岡産の原材料での仕込みを増やしていきたいと考えております。』と語っています。
この仕込みの様⼦については、事前予約制の「蒸溜所⾒学ツアー」でどなたでもご覧になることができます。

詳細・お申し込みは弊社ウェブサイトをご確認ください。
https://shizuoka-distillery.jp/tour/


会社概要

ガイアフローディスティリング株式会社(代表取締役 中村⼤航)2014年設⽴。
「静岡らしいウイスキーを造る」という⽬標のもと静岡蒸溜所を創設し、2016年よりシングルモルトウイスキーの⽣産を開始。
2020年に初めて「シングルモルト⽇本ウイスキー 静岡 プロローグK」をリリース。
これに続き、蒸留機の違いによる味わいの違いに着⽬した「プロローグW」、それぞれの原酒をブレンドした「コンタクトS」をリリースしており、いずれも完売。海外でもその味わいは⾼く評価されており、ウイスキーの評価サイトで⾼得点を獲得しています。静岡に根ざしたウイスキーづくり、地域創出を⽬指しています。
コーポレートサイトhttp://www.gaiaflow.co.jp

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