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2022.04.6 Wed

グレンモーレンジィでつくる2つのホットカクテル
冬季限定「ウィンター」は、
甘くクリーミーなデザートカクテルに。

グレンモーレンジィ ウィンター ×
ホテルメトロポリタン(池袋 )バー「オリエントエクスプレス」佐藤大介

1843年に、スコットランド北部のハイランド地方で生まれたグレンモーレンジィ。伝統的な製法を継承しながら、常に革新的に造られるシングルモルト・スコッチウイスキーだ。スコットランドで最も背の高いポットスチルを用いており、フルーティーでフローラルな風味が特徴。“樽熟成のパイオニア”として最高の樽にこだわり続けている。
花冷えの日が続くいま、3人のバーテンダーに、異なるグレンモーレンジィを使ったホットカクテル2種を提案してもらう。
東京・池袋「ホテルメトロポリタン」のバー「オリエントエクスプレス」の佐藤大介さんによる、冬の限定商品「グレンモーレンジィ ウィンター」、「グレンモーレンジィ キンタ・ルバン 14年 ポートカスク」のホットカクテルを紹介しよう。


フルーツやスパイス、マルサラワインを思わせるアロマの「グレンモーレンジィ ウィンター」

「グレンモーレンジィは、ウイスキー好きなら誰もが知っているブランド力がまず魅力です」。そう太鼓判を押す佐藤さんに、定番「オリジナル」の特徴を訊いた。

「香りは爽やかな柑橘や蜂蜜を感じ、味わいは甘味を感じた後にシナモンや少しビターなニュアンス。それと共に麦芽の風味が。後味はすっきりとしていて飲み飽きません。ロブロイやウイスキーサワーなどに用いれば優しい味わいを表現しやすく、フルーツカクテルにしても香りが立ちます。個人的には蜂蜜入りのエスプレッソマティーニのツイストなどが好きですね。ホットカクテルにしても使いやすい“万能”なシングルモルトウイスキーです」

そして、今回の主役となる2022年1月19日発売の冬の限定商品「グレンモーレンジィ ウィンター」。最高蒸留・製造責任者のビル・ラムズデン博士が、「雪に覆われる冬、暖かい部屋でお気に入りのセーターに包まれる心地良さを表現したい」と創り出したウイスキーだ。

その印象を佐藤さんはこう語る。 

「香りは、強く複雑。フルーツやスパイス、サンダルウッドに加え、やはりマルサラワインを彷彿とさせるナッツのようなアロマもあります。味わいは、ジンジャーやシナモンなど冬に味わいたいスパイスの風味が広がり、余韻も長く感じます。金柑と合わせたフルーツカクテルにしてもよし、ホットカクテルならシンプルに生姜やスパイスを合わせたシロップを入れたお湯割りもお薦めです」

甘味と酸味、塩気、クリーミーさの中にマルサラワイン樽熟成の「ウィンター」の存在感が増す

「ウィンター」のホットカクテルを考案する際、佐藤さんが着想を得たのは、マルサラワインの原産地、イタリア・シチリア島の銘菓「カンノーリ」だった。

「今回のお題はホットカクテル。完成形は、アイリッシュコーヒーのように2層にしたいというイメージがありました。温かくしておいしくするには甘いものが合いそうと思い、後熟させた樽の“マルサラワイン”をキーワードにデザートをいろいろ調べ、カンノーリに想を得ました。甘味と酸味が広がり、かすかな塩気、生クリームやリコッタチーズのクリーミーさに続き、アルコール感が広がります。優しい甘味とクリームの相性がいいデザートカクテルに仕上げました」

マルサラワインを合わせることで、圧倒的なボリューム感が出て、「ウィンター」の存在感も増している。
佐藤さんいわく、「大前提として、カクテルを召し上がっていただき、お気に召したらその後には『ウィンター』をストレートやロックで味わっていただきたいという願いがあります」

抜群のバランスで供されるカクテルに、まんまとその思惑にはまってしまうだろう。

佐藤大介さんの「グレンモーレンジィ ウィンター」 オリジナルカクテル「カンノーリ」

[材料]
・グレンモーレンジィ ウィンター:30ml
・マルサラワイン:10ml
・蜂蜜:20ml
・お湯:60ml
・レモンジュース:1tsp
・生クリーム:40ml
・リコッタチーズ:10g
・岩塩:1pinch
・ベルローズの花びら:3枚
・ピスタチオ(砕いたもの):1tsp

[つくり方]
(下準備)
シェイカーに、生クリーム、リコッタチーズ、岩塩を入れ、ハンドブレンダーで撹拌する。

1.グラスにお湯を注いで温め、湯を捨てる。
2.1のグラスに、グレンモーレンジィ ウィンター、マルサラワイン、蜂蜜、レモンジュースを入れてかき混ぜ、お湯を加えて静かにかき混ぜる。
3.2に、バースプーンを添えながら、生クリーム、リコッタチーズ、岩塩を合わせたものを静かに注ぎフロートする。
4.ピスタチオ、ベルローズの花びらを飾る。


 

佐藤大介(さとう だいすけ)
「ホテルメトロポリタン」のバー「オリエントエクスプレス」マネージャー。2007年に入社し、オールデイダイニング「クロスダイン」ダイニング&バー「オーヴェスト」を経て、2020年からバー「オリエントエクスプレス」へ。2018年開催「第31回HBAクラシック創作カクテルコンペティション チャンピオンシップ」ブラインドテイスティング部門優勝や、「第3回本格焼酎&泡盛カクテルコンペティション」 優勝をはじめ、カクテルコンペティションの優勝・入賞多数。

バー「オリエントエクスプレス」
池袋「ホテルメトロポリタン」内にあるオーセンティックバー。ヨーロッパ大陸を横断する豪華列車「オリエント急行」をモチーフにした重厚感がある。ゆったり配したカウンター席、列車の旅気分を味わえるようなテーブル席があり、どちらも趣きのある造りとなっている。スタンダードカクテルやウイスキーをはじめ、オリジナルカクテルにおいては、焼酎やスペシャルティコーヒーを使うものにも力を入れる。
東京都豊島区西池袋1-6-1 ホテルメトロポリタン2F 
Tel: 03-3980-5533(レストラン予約)


インタビュー・文 沼由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。



   

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