2022.06.8 Wed
たまさぶろのBAR遊記3年ぶり開催の「アードベッグ・デー」は
原宿でパンクに開催
たまさぶろ BAR評論家、エッセイストMHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社は 6 月 3 日から 5 日の3日間、世界各地でアードベッグ・ファン向けに開催される「アードベッグ・デー」を東京・キュープラザ原宿で開催、新型コロナの影響により近年見送ってきたが、3年ぶり「アードベッグ・デー2022」としてにぎやかに戻って来た。
2022年の同イベントのテーマは「パンク」。アンバサダーのロバート・ストックウェル(ボブ)さんも例によって例の通り、パンキッシュな出で立ちでステージに登場。期待通り、騒がしくオープニング・イベントがスタートすると、湘南乃風 RED RICE さんも登壇。
アードベッグ好きとして知られる RED RICE さんに、ボブさんが「(アードベッグは)どれぐらいお好きですか」と訊ねると、「湘南乃風よりも好きです!」と茶目っ気たっぷりに即答。その後「いやいや、音楽と同じぐらい好きです」とセルフ・フォロー。なにしろ「初めて呑んだ時から好き」という酔心ぶりを語った。
このあとアードベッグ好きなら誰でもご存知の「ボブ・ポーズ」から、「スランジバー」の発声とともに、限定の「アードベッグ・アードコア」がお披露目となり、会場は歓声に包まれた。
オープニングイベントでは、中村獅童さん、佐田真由美さん、尾上右近さん、クリス-ウェブ佳子さんら著名人も訪れ、思い思いにアードベッグを楽しんだ。
中村獅童さんは、「アードベッグは 200 年以上の歴史があると聞きました。歌舞伎も 400 年以上の歴史がありますが、歴史を継承しながらも革新を続けていく、というアードベッグの姿勢にとても共感しました。このようなイベントを行うことで、若い人たちにもアードベッグを楽しんでもらいたいですね」とコメント。
佐田真由美さんは、「アードベッグは香りが変わっているので、刺激が欲しい時だったり、非日常を感じたいときにいつも飲んでいます。次の日、何も予定がないときは、家でゆっくり嗜んでいます」とその嗜好ぶりを語った。
「パンク」がテーマだけに会場では、パンク・ライブ・ペイントも開かれた。イラストスタ ッフとして東京藝術大学の学生がお手本で、ライブペイントの実演を行い、また来場者が自由にペイントすることで、最後にはまったく姿を変えた自己主張の強い“パンク”なアートが生まれた。
新型コロナウイルス蔓延により、東京都知事からも「バーなどで」感染、クラスターが発生していると名指しされた飲料業界も、この春あたりから復活の狼煙が上がっているものの、「東京バーショー」や「ウイスキーライブ」などの大イベントは、まだまだその姿を見せていない。そんな中、祝祭感覚あふれる「アードベッグ・デー」が先陣を切って開かれた。こうした楽しいイベントは、さらにマーケットに戻って来て欲しいものだ。
たまさぶろ BAR評論家、エッセイスト
立教大学文学部英米文学科卒。『週刊宝石』、『FMステーション』など雑誌編集者を経て渡米。ニューヨーク大学にてジャーナリズム、創作を学ぶ。CNN本社勤務。帰国後、月刊『PLAYBOY』、『男の隠れ家』などへBARの記事を寄稿。2010年、東京書籍より『【東京】ゆとりを愉しむ至福のBAR』を上梓し、BAR評論家に。これまでに訪れたバーは日本だけで1500軒超。他に女性バーテンダー讃歌・書籍『麗しきバーテンダーたち』、米同時多発テロ事件以前のニューヨークを題材としたエッセイ『My Lost New York』など。