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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2024.10.15 Tue

NIKKA FRONTIER Collaboration cocktails『ニッカ フロンティア』と親和性の高い素材を合わせ、日本ならではのウイスキーカクテルが結実。

静谷和典(BAR 新宿 ウイスキーサロン)

[PR]ニッカウヰスキー株式会社

2024年で創業90周年を迎えるニッカウヰスキー。この節目となる年の10月1日に、「余市」モルトをキーモルトにしたブレンデッドウイスキー「ニッカ フロンティア」が新発売する。創業者・竹鶴政孝のフロンティアスピリットと同社の革新的な挑戦を表現したウイスキーだ。

ニッカ フロンティアの発売を記念して、新しい分野を切り開いてきたフロンティア精神溢れる5人のバーテンダーにこれまでの挑戦を訊き、「ニッカ フロンティア」にふさわしいハイボールとカクテルを提案してもらう。世界的に活躍するバーテンダーへのスペシャルなインタビューの3人目は、「BAR 新宿 ウイスキーサロン」のオーナーバーテンダー、静谷和典さんだ。

静谷和典さんのフロンティアストーリー

自身のバーはジャパニーズウイスキーの玄関口。ウイスキーカクテルの普及にも努めてファンを増やしてきた

静谷和典さんがオーナーバーテンダーを務める「BAR 新宿 ウイスキーサロン」は、国産ウイスキーの玄関口ともいえるバーだ。ジャパニーズクラフトディスティラリーをテーマに、現在稼働中で熟成3年以上のボトルをリリースする国内全蒸留所のウイスキーを揃える。少量ずつの飲み比べセットも用意している。
新宿という至便な立地、客層の7割がインバウンドという現状は、ジャパニーズウイスキーの魅力を発信するにこれ以上ないほど適している。

「ジャパニーズクラフトディスティラリーを回ってみると、たまたま蔵人が同世代の方が多く、友人のような連帯感が生まれました。このバーが全国47都道府県のウイスキーのアンテナショップ、ひいてはディスティネーションバー(目的地となるバー)のような存在になるよう努めています。ここで出会ったウイスキーのファンになって、しいては蒸留所まで足を運んでもらうことを願っています」

静谷さんは、ウイスキーベースのカクテル「ウイスクテイル~Whisktail~」や国産ハンドメイドグラス「咲グラス ~Saki glass~」を開発。ウイスキーを身近なものにし、カクテルやストレートで楽しむ文化の普及を目指している。

「ウイスキーファンを増やすには、ハイボール一辺倒ではなく、幅広い飲み方の提案が必要です。ウイスキーを愉しむレパートリーを増やすことで間口を広げ、定着させていきたいのです。海外からのお客様は当たり前のようにウイスキーカクテルを注文されます。こういったシーンは国内のお客様にも影響を与えるのでは。日常的にウイスキーカクテルが愉しめて、最終的にはウイスキーをロックやストレートで味わう方が増えるようにつなげていきたいと思っています」

静谷和典さんが感じた「ニッカ フロンティア」

白煙のようなスモーキーさ、加熱したフルーツのニュアンス、ほのかな塩味、香ばしさがバランスよく成立

伝統的なウイスキーの価値観からの変化に挑戦するウイスキー「ニッカ フロンティア」。静谷さんはテイスティングをしてこうコメントする。

「ほどよく燻った感じと、それを覆う柑橘やリンゴのニュアンスがります。たとえるなら、暖炉にマンダリンオレンジやリンゴ、ナシなどを投げ込んだような。アーモンドの皮のようなナッティさもありますね。スモーキーではありますが、アイラウイスキーのようなヨード系ではなく、囲炉裏の中の薪が白い灰をまとってじりじり燃えている熾火のようなスモーキーさです。時間が経つと、マーマレードや黄桃、加熱したパイナップルのようなフルーティ感が出てきました。原酒の一つ『余市』の特徴であるほのかな塩味、香ばしさも感じられ、それらが総じていいバランスでまとまっています。多くの人に受け入れられる味わいだと思います」

「ニッカ フロンティア」の参考小売価格は1本(500ml)2,000円(税抜)。モルトベースでいて、これまで「余市」「竹鶴」「宮城狭」の限定品でしか採用してこなかったノンチルフィルタード製法を採用している。

「良心的な価格設定ですね。この価格では考えづらいしっかりしたボディ感です。バーでならオールドファッションドをはじめとするウイスキーカクテルでどんどん使いたいですし、自宅なら気兼ねなく晩酌できる上質なハイボールとしてバズりそうです」

静谷さんは、これまでのニッカウヰスキーにはないボトルデザインにも注目。狛犬や兜、市松模様をモチーフに織り込んだエンブレムや、ボトル背後に彫刻されたしめ縄にも着目する。

「ラベルが軽やかで、液色を前面に見せているところに自信が表れていますね。和洋折衷のデザインは国内外問わずに受け入れられると思います」

NIKKA FRONTIER オリジナルカクテル

「ニッカ フロンティア」の味わいを生かした2つのカクテルを考案してもらった。1つは、手軽につくれるアレンジハイボール。もう1つは、静谷さんの世界観を存分に織り込んだカクテルだ。

静谷和典さんの「ニッカ フロンティア」アレンジハイボール

「国内では乾杯の代名詞にまでなっているハイボール。考案したのは、つまみいらずで飲めるハイボール”です。ニッカウヰスキーの余市蒸溜所限定で『シングルモルト余市 ピーティー&ソルティ』というウイスキーを出していたように、『余市』の直火焚きの香ばしさと塩味は親和性が高いと思います。そこで、程よい塩味を感じてもらうため、霧状のミストを振りかけて自然な塩味を添えるようにしました。『ニッカ フロンティア』は、ブレンデッドの中でもモルトの含有量が高く、ボディ感が厚い。度数も高く、骨格がしっかりしています。だから塩味との相性のよさが成り立つのです。さらに、創業者の竹鶴政孝さんの出身地、広島県竹原市はかつて塩田があり製塩の街として栄えました。ニッカウヰスキーのルーツをたどる物語も、このハイボールに掛け合わせています」

ニッカ塩水ハイボール
〈レシピ〉
・ニッカ フロンティア:30ml
・炭酸:適量
・塩水(スプレー):適量
〈つくり方〉
タンブラーグラスに氷を入れ、グラスを手で回して全体を冷やして水を切る。ニッカ フロンティアを入れてスワリングし、炭酸水を氷に当たらないように注ぎ、氷を一度持ち上げてステアする。塩水をスプレーで吹きかける。

静谷和典さんの「ニッカ フロンティア」オリジナルカクテル

「ヨーロッパや海外から見た、日本趣味的なウイスキーカクテルをイメージしました。国産ウイスキー『ニッカ フロンティア』でつくるマンハッタンあるいはロブロイ、マティーニの要素も含んだツイストです。フロンティアの味をしっかり感じさせたいので、副材料の割合は少なめに。和の出汁やフロンティアに感じられるハチミツ、ニッカウヰスキーのルーツを汲むアップルワインといった関連深い素材を加えて日本ならではの味わいに。アップルワインは吹きかけるだけでなく、燃焼させるのは焼きリンゴをイメージしているからです。キーモルトの『余市』の直火焚きの”焦げ感”に合わせました。似た者同士はけんかしない、という僕なりの考えから、スモークナッツを採用。『余市』のスモーキーさをより強調します」

ジャポニスム
〈レシピ〉
・ニッカ フロンティア:20ml
・白出汁ハニー(※1):5dash
・ドライベルモット インフューズド燻製ナッツ(※2):5dash
(ラ カンティニ ヴェルモット ロイヤル ブラン推奨)
・ニッカ アップルワイン(スプレー):8push
・ブラックオリーブ(※1)白出汁ハニー:白出汁と同量のハチミツを混ぜる。
(※2)ドライベルモット インフューズド燻製ナッツ:ドライベルモット5に対し、スモークされたミックスナッツ1を冷蔵庫で1晩漬ける。
〈つくり方〉
①ミキシンググラスに氷を入れ、ニッカ フロンティア、白出汁ハニー、ドライベルモット インフューズド燻製ナッツを加え、ステアする。
②グラスに①を注ぎ、ニッカ アップルワインをスプレーで吹きかけながら火を付け、グラスに蓋をする。ブラックオリーブを添える。※画像グラス『蕾グラス/輪島塗 朱』


静谷和典さんのオリジナルカクテル動画

静谷和典さんががつくる2つの「ニッカ フロンティア」オリジナルカクテルのメイキング動画をご紹介。

「0から1」の行動力で、新たな領域に踏み出すことを大事にしたい


静谷さんの活躍はジャパニーズウイスキーやウイスキーカクテルの魅力を伝えるだけにとどまらない。たとえば、SNSでカクテルやお酒にまつわる情報発信を行い、フォロワー数はトータル約70万人に(2024年7月時点)。国内のバーテンダーの中では断トツのフォロワー数である。
また、世界的にも珍しいウイスキー専⽤のグラス「咲グラス」を開発し、その流通にも力を入れる。

「コロナ禍で、バーもバーテンダーもこのまま沈没してしまんじゃないかという危機感から、新しい切り口としてSNSに取り組みました。これまでバーテンダーはカウンターの中の黒子的な存在でしたが、コロナ後は自らカウンターの外へ積極的に出て発信するようにしています。ウイスキー専用グラスはこれまで誰もやってこなかったのではないでしょうか。ワインには専用グラスがいろいろ展開されているというのに。ウイスキーの香りや味わいが拾いやすい形状で、つくりや飲み方の違いで使い分けていただくと味わいが格段に変わります」

新しい領域を切り拓き、躍進を続ける静谷さん。日本の本格的なウイスキーづくりのパイオニアであるニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝さんに共感する点があるか訊ねてみた。

「私がバーテンダーの仕事に就いているのも、現在の交友関係も、日本にウイスキーがここまで普及していなければあり得ないこと。ウイスキーづくりはある種のバトンリレーのようなもので、その根幹を築いた竹鶴さんはすごすぎる存在。尊敬しかありません。共感というには恐れ多いですが、僕は『0から1』という言葉が好きです。ウイスキーやバー文化を進化させながら深化して、新たな領域を広げたいと思っています。フロンティア精神をもって、まずはそのための一歩を踏み出すことを心掛けています」

静谷和典(しずや・かずのり)
1985年生まれ、栃木県出身。ディスティネーションバー(目的地となるバー)として、新宿三丁⽬「BAR LIVET」「BAR 新宿 ウイスキーサロン」を展開。ウイスキーベースのカクテルの開発・普及も⽬指す。「CT Spirits Japan カクテルコンペティション2021」にてシングルモルトを使用した“ウイスクテイル”(ウイスキーをベースとしたカクテル)にてカクテル日本チャンピオンに輝く。ウイスキー文化研究所が主宰する知識、鑑定能力を問う資格認定制度の最難関「マスター・オブ・ウイスキー」を取得。「バーテンダーしずたにえん」として、TikTokやYouTube、 SNS でも幅広く活躍。総フォロワー数は約70万人を誇る。
https://www.royalmile.tokyo/
現在はウイスキー専⽤グラスの咲グラスシリーズを展開。咲グラスと輪島塗のコラボレーショングラスもプロデュースし、makuakeにて能登半島地震復興支援プロジェクトを実行中
https://www.makuake.com/project/wajima-nuri_saki-glass

BAR 新宿 ウイスキーサロン
東京都新宿区新宿3-12-1 佐藤ビル3F
Tel:03-3353-5888

インタビュー・文 沼 由美子
ライター、編集者。醸造酒、蒸留酒を共に愛しており、バー巡りがライフワーク。著書に『オンナひとり、ときどきふたり飲み』(交通新聞社)。取材・執筆に『EST! カクテルブック』『読本 本格焼酎。』、編集に『神林先生の浅草案内(未完)』(ともにプレジデント社)などがある。

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