
NEW2025.03.4 Tue
『プラカーン』の日本上陸を記念したローンチパーティータイ王国・初のシングルモルトウイスキー 『プラカーン』を、タイ料理とのペアリングで味わう
『PRAKAAN』(プラカーン)タイ王国・初のシングルモルトウイスキー『PRAKAAN』(プラカーン)が、2025年2月19日に日本で発売されたのを記念して、麻布台ヒルズの『SAAWAAN BISTRO』(サーワーン ビストロ)にてローンチパーティーが開催された。色鮮やかな花で彩られた会場は、華やかで温かな雰囲気。酒販店やバーテンダー、メディア関係者など、約50名が集った。タイ王国大使館の関係者も駆けつけた盛大なイベントをレポートする。
業界関係者が注目する『プラカーン』とは?
三陽物産株式会社の代表取締役社長 松尾茂司氏(左)、在東京タイ王国大使館 公使参事官 シリモン・アティペート氏(中央)、タイビバレッジ上席副社長 ソンウィット・スリタム氏(右)
ローンチパーティーの冒頭、『プラカーン』の正規輸入代理店を務める三陽物産株式会社の代表取締役社長、松尾茂司氏からブランドの紹介がなされた。
「『プラカーン』は、タイビバレッジ社が製造する、タイ王国・初のシングルモルトウイスキーです。海外での発売は、日本が初めてとなります。」
“初”づくしのウイスキーと聞き、数多のウイスキーを扱ってきた有識者たちも、期待を膨らませた。
続いて、在東京タイ王国大使館の公使参事官、シリモン・アティペート氏から
「日本とタイ王国は何世紀にもわたり歴史を共有し、お互いを尊敬してきました。現在、日本ではタイ王国とのビジネスが多岐にわたり展開されており、食材やレストランなどが活況です。『プラカーン』という素晴らしいシングルモルトウイスキーを通じ、両国間の交流がより一層盛んになることを望んでいます。」と、『プラカーン』への想いが語られた。
タイビバレッジ上席副社長のソンウィット・スリタム氏からは
「タイ王国では、2024年11月に、タイ王国・初のシングルモルトウイスキーとして『プラカーン』が発売されました。早くも、国民から人気を得ています。また、ワールド・ウイスキー・アワード2025では、『プラカーン セレクトカスク』が、シングルモルトのNo Age Statementのカテゴリーウィナーに輝きました。日本とタイ王国は600年以上の外交関係があります。日本人とタイ人は、味に対する繊細な感覚などが似ていると感じています。日本のマーケットでも、『プラカーン』が歓迎されるのを願っています。」と、先日、発表になったばかりの ワールド・ウイスキー・アワード2025での快挙が知らされ、会場が湧きたった。
スコッチウイスキーの伝統を踏襲した、タイ王国でのウイスキー造りのこだわり
「プラカーン蒸溜所は、タイ王国の中北部の町、カムペーンペットにあります。バンコクより約350km北にあるカムペーンペットはタイで最も古い都市の一つであり、城壁が印象的な町です。この城壁は、何世紀にもわたりタイ王国を守ってきました。私たちのウイスキーも大切なものという意味を込め、タイ語で城壁を意味する『プラカーン』と名付けたのです。」
タイビバレッジ社は、スコットランドにバルブレア蒸溜所、バルメナック蒸溜所、ノックドゥー蒸溜所、プルトニー蒸溜所、スペイバーン蒸溜所を保有している。『プラカーン』の製造のマネージャーは、スコットランドの蒸溜所に製造方法を学びに行き、伝統的な製法を踏襲しながら、カムペーンペットの環境に合わせた工夫をしているという。

カムペーンペットは、澄んだ湧き水が豊富にあり、仕込み水に恵まれた環境だ。大麦麦芽は100%スコットランドから輸入。発酵槽はステンレス製で、平均72時間と長い時間をかけて丁寧に発酵している。4機あるポットスチルはフォーサイス社製。熟成庫はパラタイズ式で、バーボン樽をメインに、シェリー樽も用いている。高温多湿な環境で、エンジェルズシェアは8%ほどだという。
プラカーン蒸溜所は2018年から稼動しており、タイ王国では唯一のウイスキーの蒸溜所だ。タイウイスキーのレギュレーションはないが、『プラカーン』はスコッチウイスキーに敬意をはらい、3年以上の熟成を守っている。
ブランドのローンチに際し、フレーバーの違いを愉しんでもらうために、『プラカーン セレクトカスク』『プラカーン ダブルカスク』『プラカーン ピーテッドモルト』の3種類を展開。全て43%で、ナチュラルカラーで仕上げている。
タイ料理とのペアリングで、『プラカーン』の可能性を感じる
ペアリングを愉しんだ。温かい気候の国で造られているからか、ロックで冷やして飲んでもおいしい。
いよいよ、お待ちかねのテイスティング。
「フラッグシップの『プラカーン セレクトカスク』は、ライムのような柑橘の香りが印象的です。バーボン樽で熟成しているので、バニラやナッツのような甘さもあります。熟成環境の影響か、トロピカルフルーツのような余韻も感じますね」とポール・ワラテップ氏。
ストレートでフレーバーを確かめた後は、『サーワーン ビストロ』の料理とのペアリングで愉しんでいく。『サーワーン ビストロ』は、ミシュランガイド タイで一つ星を獲得したバンコクの『サーワーン』のカジュアルラインで、伝統をモダンに昇華したイノベーティブなタイ料理を味わえる。
『プラカーン セレクトカスク』には『旬鮮魚とシトラスのセビーチェ』を。ハーブやスパイスに頼りすぎず繊細に仕立てられたセビーチェで、『プラカーン セレクトカスク』の柔らかいフレーバーとのマリアージュが心地よい。
続いて、『プラカーン ダブルカスク』。ポール・ワラテップ氏は「バーボン樽で熟成したのちに、シェリー樽で熟成をほどこし、ベリー系のフレーバーをまとわせました。パッションフルーツ、ソフトハニー、ダークチョコ…非常に複雑なウイスキーです。フルボディで飲みごたえがあります」という。合わせるのは『豚トロ肉のグリルタンドリーソース』。とろみのあるテクスチャーのウイスキーが、グリルの香ばしさをしっかりと受け止めてくれる。
『プラカーン ピーテッドモルト』は、ハイランド産のピートで45ppmまで燻した大麦麦芽を用いている。ppm値は高いが、ウイスキー自体にパイナップルのフルーティーさやバニラの甘みがあり、ピートフレーバーは柔らかく感じる。ペアリングは『真鯛のグリルと素麺のターメリックソース』。魚介ソースとココナッツミルクで仕上げたソースと、ピートのフレーバーが共鳴しあい、新しい味覚体験をもたらしてくれる。
『和牛のグリルマッサマンソース』には、『プラカーン セレクトカスク』をアペロールとレモングラスでタイ風にアレンジしたオリジナルカクテルと合わせて。レモングラスとの相性は抜群で、カクテルの可能性を見出すバーテンダーの姿が目立った。
三陽物産株式会社のブランドマーケティング部部長の白石賢一氏の「プラカーン蒸溜所に行ってみて、雄大な自然だけでなく、そこで働く職人たちの情熱に感動しました。是非、タイウイスキーという新しいカテゴリーを盛り上げていきたい」という挨拶で、ローンチパーティーは締めくくられた。
スコッチウイスキーの伝統を踏襲しながらも、タイ王国の風土に育まれた温かみのある『プラカーン』のシングルモルトウイスキー。伝統をモダンに昇華したタイ料理との相性は抜群で、ウイスキーを飲むシーンを新たに創造してくれる予感がした。
プラカーン ラインナップ
■商品スペック
・アルコール度数/43%
・容量/700ml
・8,500円(税別)
プラカーン蒸溜所のハウススタイル。
バーボンカスクで熟成されたこのウイスキーは、
トロピカルフルーツ、ハチミツ、バニラ、そしてほのかなレモンピールが織りなす
豊かで滑らかな味わいが特徴です。
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■商品スペック
・アルコール度数/43%
・容量/700ml
・10,000円(税別)
バーボンカスクとシェリーカスクの2種類の樽で熟成されたこのウイスキーは、
スパイスやレーズン、チョコレートの幾重にも重なる完璧なバランスで
フルボディの個性と長く続く複雑さを表現しています。
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■商品スペック
・アルコール度数/43%
・容量/700ml
・9,000円(税別)
個性的なスモーキーフレーバーを持つこのウイスキーは、
深く力強いスモーキーさに、バニラやハチミツが重なり、
甘く長く続く余韻が楽しめる逸品です。
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