2015.09.25 Fri
ザ・マッカランディレクター
デイビッド・コックス氏に聞くザ・マッカラン レアカスク新発売記念
特別インタビュー[1]
サントリースピリッツ株式会社「ザ・マッカラン レアカスク」とは。
およそ50もの蒸溜所が集中するスコットランド屈指のウイスキー生産地スペイサイド。この地方でつくられるウイスキーは、香りが高く、エレガントでバランスにすぐれた銘酒が揃うことで世界的にも名高い。そのスペイサイドにおいて名門蒸溜所のひとつに数えられるのが、1824年創業のザ・マッカラン蒸溜所だ。約190年という長い歴史を誇り、何世代もかけて完成した手法、職人技から生み出されるウイスキーは、“ザ・アルティメット・ラグジュアリー・スピリッツ(究極のラグジュアリー・スピリット)”と評され、世界中のウイスキーファンを魅了し続けている。
そして、2015年9月1日。ザ・マッカランに新たなラインアップが加わった。それが「ザ・マッカラン レアカスク」だ。厳選された16種類の稀少なシェリー樽原酒を使った贅沢なこのウイスキーには、ザ・マッカランが情熱を注ぐ「樽」と「スピリット」の妙が見事に映し出されている。「ザ・マッカラン レアカスク」にはどのようなこだわりがあるのか、ザ・マッカラン ウイスキーディレクターのデイビッド・コックス氏に話を聞いた。
「マッカランはどちらかというとスパニッシュオーク系のシェリー樽原酒を使うことが多いのですが、この「ザ・マッカラン レアカスク」はアメリカンオークで寝かせたシェリー樽原酒もヴァッティングしています。香りも味わいも、両者のバランスがうまく整っていて、非常にいい仕上がりになったと思います。」
情熱とこだわりと、大きな投資。
ザ・マッカランといえばシェリー樽。その品質管理は徹底しており、自社で管理するスペイン北部の森で樽にするオークの樹を選定し、伐採。製材後1年間天日乾燥を行った後、南部にあるヘレス地方でシェリー樽に製樽する。そしてドライオロロソシェリーを詰めて2年間のシーズニングを行い、初めてザ・マッカランの貯蔵樽が完成するのだ。
「 マッカランでは、“モスト”と呼ばれるワインをつくる時のブドウの搾り汁を入れて軽くシーズニングをした後にドライオロロソでシーズニングをしたカスクと、最初からドライオロロソでシーズニングをしたカスクをつくっています。シェリーはワインですからアルコール度数は15〜17%程度と低いので、カスクに与える影響はやわらかいのです。ですから木そのものの風味を多く残しているといえます。それがスパニッシュオークかアメリカンオークかによっても風味は変わってきますし、ファーストフィル、セカンドフィルという違いもあります。「ザ・マッカラン レアカスク」は、そういった様々な特徴を持ったシェリー樽原酒を厳選しつくられているのです。」
ザ・マッカランの貯蔵庫には25万個ものカスクが眠っている。その中にはバーボンカスクも一部含まれているが、多くはシェリーカスクだ。このシェリーカスク、実は様々な種類のカスクの中でももっとも高価なのだという。
「毎年新しいシェリーカスクがスコットランドに入って来ますが、そのうちの約80%をマッカランが使っています。今年もカスクのためだけに実に2,500万ドル(約30億円)投資しました。巨額な投資ですが、マッカランが持つ優美な香りと味わいを生み出すには、高品質なカスクをつくることが非常に重要な要素なのです。」
The Macallan Director of Fine & Rare whiskies
スコッチ業界で20年以上も在籍し、アジア、北米、中東、インド、南アフリカでの勤務経験を持つ。1970年代には日本在住経験ありで、前回の来日は2008年のバーテンダー向けマッカランセミナー。マッカランの中でも特に高級シリーズ(Fine & Rareシリーズ、Laliqueシリーズ※日本未発売、デキャンタシリーズ)の責任者。世界各国で精力的にセミナー及びメディア対応を実施。7月にも香港で開催されたレアカスクローンチングパーティーでもホストを務めた。
酒齢30年以上の長期熟成原酒を含む、厳選された16種のシェリー樽原酒を使用しました。レーズンやチョコレート、バニラを思わせる香りと、上品で心地よい味わいが特長です。希少な樽原酒を使用していることから「レアカスク」とネーミングしました。
▼容量:700ml ▼アルコール度数:43%
▼希望小売価格(税別):25,000円
※価格は販売店様の自主的な価格設定を拘束するものではありません。