
2016.06.20 Mon
[スペシャル対談]デズモンド・ペイン ×バーテンダー・ 五十嵐 愛デズモンド・ペイン氏が体験する
『ビーフィーター24 お茶カクテル』
サントリーアライド株式会社(撮影場所/BAR TIMES STORE)
いい意味で手をかけなくてもいい」。
ペイン お久しぶりです。世界大会以来ですね。
五十嵐 こちらこそ、またお会いできて嬉しいです。
ペイン 大会では少ししかお話できませんでしたが、愛さんがつくったカクテルは覚えていますよ。
五十嵐 ありがとうございます。30以上もの作品の中から覚えていただくのは大変でした(笑)。
ペイン 飲む方も大変です(笑)。
五十嵐 昨年初めてこの大会にチャレンジしたのですが『ビーフィーター24』の使い勝手の良さに改めて感心しました。重すぎないし、フルーティーさが強調されているので軽やかに飲めます。通常『ビーフィーター24』でジントニックをつくる時は、ボタニカルのひとつでもあるグレープフルーツのピールを使います。それだけでお客様には他のジンとの味の違いを分かっていただけるのです。
ペイン おっしゃる通り、ボタニカルのひとつをカクテルに加えることでぐっと味わいが強調されます。私も気分をリフレッシュしたい時には、『ビーフィーター24』とグレープフルーツジュースを合わせて飲むことがよくあるのですよ。
五十嵐 良い意味で手をかけなくてもいい。ジン自体の味わいで違いを出せるというのは本当に素晴らしいですね。
ペイン ありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです。
五十嵐 実は今回、デズモンドさんに日本のお茶をキーとしたカクテルをおつくりしたいと思っています。
ペイン それは嬉しいですね。お茶も『ビーフィーター24』のボタニカルですからどんなカクテルがいただけるのか楽しみです。




クリーンで甘味のあるマティーニ。
五十嵐 まずは「24グリーンティーマティーニ」です。
ペイン おぉ、まるで翡翠のような美しいカラーですね。少し鼻を近づけただけでお茶の香りが漂います。これは何という種類のお茶なのですか?
五十嵐 ぐり茶といいます。静岡県ではポピュラーなお茶で甘味があるのが特徴です。
ペイン 煎茶よりも渋味があって、うん、確かに甘味がありますね。甘味は他のフレーバーを引き出す役割もあるのですよ。とてもクリーンな味わいでおいしいですね。
五十嵐 ありがとうございます(笑)。
「24 GREEN TEA MARTINI」の香りを堪能するペイン氏。
スパイシーなお茶ジントニック。
五十嵐 続いてはお茶のジントニックです。粉わさびが使われていますが、デズモンドさん、わさびは大丈夫ですか?
ペイン 意外と好きです。あまり多く入っているのはダメですけど(笑)。
五十嵐 よかった! でも山椒が上からかかっているので結構スパイシーな味わいに仕上がっていると思います。
ペイン うん、口に含んだ時にはあまり感じないですが、徐々にいろいろなフレーバーが重なり合っていることを感じます。わさびも多すぎず、少なすぎず、私にはちょうどいいですね。
五十嵐 日本食に合うと思いませんか?
ペイン そうですね。山椒が使われているので、うなぎと合わせたらきっとおいしいと思います(笑)。

全体のバランスをいかに保つかが大切」。
五十嵐 最後は抹茶を使ったデザート感覚の甘いカクテルです。材料を茶碗に入れて茶道具のひとつである茶筅で点てました。すべて常温なので茶筅で点てることで香りが徐々に開いていきます。
ペイン こういった茶碗で味わうのは初めての体験です。うん、とてもスイート、まさにデザートですね。ゼリーにして食べたいくらいです(笑)。でもかすかに塩っぽさが感じられますが。
五十嵐 それは粉わさびだと思います。シュガーシロップが入っているので甘いですが、わさびを入れることで全体を引き締めています。
ペイン 全体的に丸みを帯びた味わいでバランスがとれていますね。とてもおいしいです。
五十嵐 ありがとうございます。
ペイン 今日は改めて『ビーフィーター24』とお茶の親和性の高さを実感できました。お茶というひとつのカテゴリーでも、ぐり茶、煎茶、抹茶と種類を変えることでそれぞれに違う味わいが楽しめるのですね。材料を一部変えただけでその味わいに大きな違いが出るのはジンづくりにもいえることです。カクテルもジンも大切なのはいかに全体のバランスを保つかです。愛さんのおかげで今日はおいしいお茶カクテルを体験することができました。ありがとうございました。




甘味が特徴的な静岡県産「ぐり茶」と組み合わせた24オリジナルマティーニ。
[RECIPE]
◎BEEFEATER 24/60ml
◎ぐり茶 ティーバッグ/1pk
◎レモンピール
[METHOD]
材料をシェークしてグラスに注ぎレモンピールを振りかける。


わさび、山椒の爽やかな香りが緑茶との組み合わせをさらに引き立てる、24ならではのジントニック。
[RECIPE]
◎BEEFEATER 24/30ml
◎煎茶 ティーバッグ/1pk
◎粉わさび/1/2tsp
◎トニックウォーター/60ml
◎ソーダ/30ml
◎山椒/2振り
[METHOD]
炭酸以外の材料をグラスに入れ茶葉を10回程度潰す。トニックウォーターを注いだ後ソニックアップしたら最後に山椒を振りかける。


抹茶の嗜みを24独自のカクテルとして表現。余韻まで愉しめる、華やかで深みのある味わい。
[RECIPE]
◎BEEFEATER 24/30ml
◎抹茶粉/1/2tsp
◎シュガーシロップ/1tsp
◎粉わさび/1/4tsp
◎天然水/90ml
[METHOD]
材料を入れ茶筅で点てる。


ジン製造における世界で最も経験豊かなマスター・ディスティラー(蒸溜責任者)の一人。40年以上ジン作りに携わり、1994年よりビーフィーターのマスター・ディスティラーに就任。ビーフィーターの変わらぬレシピを守り続け、製造に使用するボタニカル(草根木皮)を厳選することに努めている。

2015年ビーフィーターグローバルバーテンダーコンペティション日本大会で優勝、世界大会に日本代表として出場。東京・恵比寿「Bar Trench」のバーテンダーとして活躍後、2016年6月よりシンガポール「DSTLLRY(ディースティラリー)」バーテンダーとして勤務中。
※ 編集上の都合により本記事内の敬称は略させていただきました。