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2018.04.20 Fri

ヘネシー X.O カクテルコンペティション 20172017 チャンピオン 大津 麻紀子氏に聞く
“ヘネシー X.Oの勧めたくなるカクテル”

BAR TIMES 編集部


2017年7月2日(日)、ホテルニューオータニにて「ヘネシー X.O カクテルコンペティション 2017」が行われた。テーマは『「ヘネシー X.O シグネチャーカクテル –思わず勧めたくなるカクテル創り-」。当日、ファイナルステージに立った20名のバーテンダーたちは、それぞれにヘネシー X.Oの持つ味わいを生かしたカクテルを披露した。その中から見事優勝の栄冠を手にしたのが、大津麻紀子氏(BAR SEBEK/福岡)だ。大津氏は、ヘネシー X.Oをベースに“思わず勧めたくなるカクテル”をどう考え形にしたのか、大会を振り返り語ってもらった。


他の入賞者のインタビュー記事はこちらから
Hennessy facebookページ https://www.facebook.com/Hennessy-


大津麻紀子(おおつ まきこ)
姉に連れられて初めて訪れたバーで酒の知識がなく自ら何もオーダーできない悔しさから知識を身につけバーテンダーになることを決意。10年で独立し自身の店を持つ目標を立て、修業を積んだ後に2011年現在の「BAR SEBEK」をオープンさせる。
「優勝したい! 経験を重ねたい!」
一番好きなコニャックで臨んだコンペティション。

コニャックのラグジュアリーブランド『ヘネシー X.O』。初開催であった昨年は、Hennessy X.O 7 CHAPTERS (ヘネシー X.Oが持つ7つの味わい)をテーマにバーテンダーが競い合ったが、今年のテーマは「ヘネシー X.O シグネチャーカクテル」 –思わず勧めたくなるカクテル創り-。シンプルでストレートな題材だけに、頭を悩ませた挑戦者も多かったのではないだろうか。大津氏はこの大会にどのような思いを持って臨んだのだろうか。

「これまでは長年所属団体の大会に出場しており、違う経験を積みたくて同年にロンサカパのカクテルコンペティションに挑戦しました。その時は準優勝に終わったのですがそれがとても悔しくて。次こそはという気持ちと、もっともっとコンペで経験を積みたいという思いから今回の「ヘネシー X.O カクテルコンペティション 2017」にチャレンジしました。出場するからにはもちろん優勝を目指していましたが、それが現実のものになると特別な思いが込み上げてきましたね。元々ヘネシー X.Oをはじめとしたコニャックは一番好きなお酒でしたからなおさら嬉しかったです」。


「お酒への誤解を解くのも私の役目」
強い固定観念を払拭するお客様へのアプローチ。

「今回のコンペのテーマは“思わず勧めたくなるカクテル創り”でした。ヘネシー X.O の味わいを損なわずに先ずは知っていただくことからと思い、デザート感覚でアイスクリームと合わせたり、トニックウォーターで割ったりといろいろな工夫をしてお客様にご提供しました。でも結果的にそれが良かったのかもしれません。普段コニャックを飲まない方に飲むきっかけをつくることができましたから。コニャックは“古くさい”とか“糖質が高そうで体に良くない”とか(笑)、皆さん強い固定観念を持っているので飲む行為にまでなかなか辿り着かない。そんなこと全くないのに……。私にとっても勉強になりましたね。お酒への誤解を解くのも私たちバーテンダーの役目なのに、まだまだ伝えきれていないのだと痛感しました」。

ヘネシー X.Oのバランスを崩さず要素を生かす。
アフタヌーンティーのような香り高い味わい。

「難しいですよね、すでに完成されたものをカクテルにするって、何だか申し訳ない気持ちになります(笑)。それでもテイスティングを繰り返しヘネシー X.Oの持つ要素を分析するところから始めました。どんな香りや味わいが隠されているのか。それぞれの要素を生かすことを第一に考え、あとは肉付けをしていく。私は紅茶を使ったカクテルをよくつくるのですが、紅茶はコニャックとの相性も良くヘネシー X.Oにもアプリコットを思わせる香りがあります。それでアプリコットティーを副材料の中心に置き、ヘネシー X.Oの持つ厚みのある甘さをバナナリキュールで肉付けし、ローズシロップで華やかさをプラスしました。アフタヌーンティーのように香り高い味わいなのでコニャック初心者におすすめです」。


「Tourbillon(トゥールビヨン)〜渦〜 」。ガーニッシュには、瀬戸内のドライレモン、ドライネーブル、柚子ピールパウダー、ライムピールが添えられている。カクテルの中に酸味を加えるのではなく香りで酸味を感じさせる工夫がなされている。


デキャンタに常温のまま材料を入れ、手で回しながら混ぜ合わせる。ヘネシー X.Oの完璧なバランスを崩さない繊細さ。
カクテル名の「渦」からインスピレーション。
デキャンタで回し合わせるデリケートな手法。

「最初からシェークでつくることは考えていなかったので、材料をどう合わせていくか悩みましたが、カクテル名である『Tourbillon(トゥールビヨン)〜渦〜』にちなみ、常温のままデキャンタで回し合わせることを思いつきました。ヘネシー X.Oのコシを崩さないデリケートなこの手法は、空気に触れさせることで味わいがよりやわらかくなり目指す味わいが実現できたと思っています。最後にグラスに大きめの氷をひとつ入れ、その上に柚子ピールパウダーをふりかけます。酸味を直接味わうのではなく、グラスを傾けるたびに柚子が香り、間接的に酸味を感じる。これもヘネシー X.Oの持つ要素を崩さないためのアイデアです。コンペティションが終わった今でも『Tourbillon(トゥールビヨン)〜渦〜』はよくお客様からオーダーいただきます。もしこれまでヘネシー X.Oを飲まれたことがないお客様がいらしたら、思わずお勧めしたくなるカクテルであることは間違いないですね(笑)」。


大津氏のカクテルメイキング動画「Tourbillon(トゥールビヨン)〜渦〜 」をBAR TIMES チャンネルでご覧ください。

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