2019.09.3 Tue
ウッドフォードのなめらかさと、コーヒーの軽やかな苦さウッドフォードリザーブを使った
バーでつくる今注目のコーヒーカクテル
BAR TIMES 編集部
クラフトバーボンとしてのウッドフォードリザーブ。
アメリカンウイスキーの成長を支えているのが、世界的なウイスキーカクテルブームです。「ウイスキーをもっと自由に楽しもう」という流れがアメリカンウイスキー、そしてスーパープレミアムバーボンを広く浸透させました。中でも、ウッドフォードリザーブは、ケンタッキー州最古の蒸溜所の一つである、ウッドフォードリザーブ蒸溜所がつくり出すプレミアムクラフトバーボンです。ポットスチルでの蒸溜や石灰岩のブロックで建てられた独特の貯蔵庫での熟成など、ユニークな製造工程を経て生まれる、並外れてなめらかな味わいが特長です。
今後、新しいブームが巻き起こるであろうコーヒーカクテル。コーヒーに関してはまだまだ勉強中と話す高宮さんも、その奥深さに魅了されたひとり。「豆選びももちろん大事だけど、どう抽出するかが何よりも重要」と言う高宮さんに、バーテンダーの目線でコーヒーカクテルを語っていただきました。
実際にコーヒーカクテルの需要の高まりを感じますか。
「今、すごく来ていると思います。コーヒーの人気は、缶コーヒーに始まりシアトル系やスペシャルティと、これまでいくつものブームがありましたが、今はフォースウェーブとしてコーヒーカクテルに注目が集まっています。海外のバーでは大抵4〜5種類のコーヒーカクテルを用意していますから、この勢いでいくと、来年あたり日本でもすっかり定着するんじゃないでしょうか。」
コーヒーカクテルの魅力はどんな点ですか。
「豆の抽出方法によってつくれるカクテルの幅は無限にあるという点です。例えば、豆10gに対して15倍のお湯で抽出するのが一般的とされていますが、10倍に抑えてもいいと思います。抽出方法で豆量を調整することで、スムースな口当たりであったり、少し重めの味わいであったりと、変化をつけることができます。ですから、コーヒーカクテルで食前酒、食後酒をご提供することもできるんです。」
バーでつくるコーヒーカクテルのポイントはありますか。
「特別な機材は必要ありません。手動ミルやハンドドリップでも十分おいしくつくれます。また、最初のうちは豆も1種類でいいと思います。大切なのは豆をどう抽出するかなんです。すっきりした味わい、しっかりした味わいはすべて抽出方法で調節できますから。」
ベースにウッドフォードリザーブを使う利点は何ですか。
「ウッドフォードリザーブは、ボディがしっかりしていながら、口当たりのやさしさが特徴です。アルコール特有の刺激が少なく、本当にやわらかいですよね。その特徴が、コーヒーカクテルのベースにした際、味わいに厚みを出し、なめらかにしてくれるんです。とは言ってもバーボンですから、豆量を多く抽出した少し濃い目のコーヒーと合わせることで、全体のバランスがとれると思います。」
今回のコーヒーマンハッタンの特徴を教えてください。
「大前提として、本当においしいコーヒーって実は苦くないんです。あの苦味は、ドリップの際、豆が対流することによって生じるもので、本来はクリアな味わいなんです。ただ、クリアなコーヒーにウッドフォードリザーブを合わせても、カクテルとして味がまとまらない。ですから、シェークしてあえて豆を動かし苦味を出して、ウッドフォードリザーブが持っているボディ感と合わせました。そこに、コーヒー本来の酸味に近いヨーグルトのホエーを入れ、すっきりとしたコーヒーマンハッタンに仕上げました。」
ケンタッキーコーヒーとはどのようなカクテルですか。
「アイリッシュコーヒーをアレンジしました。通常ベースに使うアイリッシュウイスキーはライトな味わいのため、コーヒーを全面に押し出したカクテルになりがちで、当店でもエスプレッソで出しています。でも、せっかくのウッドフォードリザーブなので、カカオニブっぽい味わいとか、蜂蜜っぽい味わいを生かすために、エスプレッソのような濃くて苦味の強いコーヒーは使いたくないんです。その代わり、豆の抽出を10倍にすることでコーヒー感をしっかりと出し、互いのバランスをとるようにしました。」
コーヒーマンハッタン[RECIPE]
◎ウッドフォードリザーブ ライ/50ml
◎コーヒー豆/8g
◎ホエー/30ml
◎ハチミツ(ハチミツと水を1対1で割ったもの)/ 10ml
◎マラスキーノチェリー/1個