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バーをこよなく愛すバーファンのための WEB マガジン

2022.09.26 Mon

Woodford Reserve Old FashionedOld Fashioned

坪倉 健児さん(Bar Rocking chair)


坪倉 健児さん(Bar Rocking chair)によるウッドフォードリザーブ オリジナル オールドファッションド「Old Fashioned / オールドファッションド」をご紹介します。

Old Fashioned
レシピ
・ウッドフォードリザーブ 60ml
・ブラウンシュガー 2tsp
・アンゴスチュラビターズ 3dash
・アボッツビターズ 3drop
・オレンジスライス 1/2スライス
・オレンジピール
つくり方
シェイカーの中にオレンジスライス、ブラウンシュガー、ビターズを2種類入れ、長めにマドル。それにウッドフォードリザーブを加え、シェイク。丸氷を入れたグラスにストレインしながら注ぎ、オレンジピールを飾る

一口目から美味しいオールドファッションド
坪倉 健児さんインタビュー


スタンダードカクテルという根本は崩さない
オールドファッションドは、とても長い歴史を持つスタンダードカクテルです。今回は、その歴史やカクテルが生まれた背景へのリスペクトから、あまり変わった材料は使わずに、あくまでシンプルでオーソドックスなレシピにすることを心がけました。その上で、骨太でクラシックなカクテルに、2020年代の今の私が奇をてらわずに目指すとすれば、“一口目から美味しいオールドファッションド”であると思い、レシピに反映させています。
一般的には氷が溶けてきた頃合いが良いともされるカクテルですが、オレンジをしっかり効かせつつシェイクで仕上げることで、一口目からベストな状態にし、その状態を長く味わっていただくために、溶けにくい丸氷を使っています。

オレンジの風味を砂糖で引き出す
オレンジは、少し厚めに切ったスライスをブラウンシュガーとビターズと共にシェイカーの中でマドルしているのですが、実はこの工程が重要でして…砂糖が触れている状態でオレンジを潰すと、浸透圧の関係で風味がしっかりと引き出されるんです。果汁だけでなく皮の苦味も入りますし、最終的にシェイクすることで砂糖もよく溶け、一口目からベストな状態を作り出せます。

奥深さをもたらすウッドフォードリザーブ
数あるバーボンの中でも、ウッドフォードリザーブほどバランスが良いものはないと感じています。柔らかくてまろやかなのにも関わらず、味わいのパワーと熟成感もしっかり感じられる…一般的には、熟成年数が短くスピリッツのように使いやすいバーボンがカクテルのベースに好まれますが、ウッドフォードリザーブは、どのカクテルにも安心して使える上に、味わいに奥深さをもたらしてくれます。オールドファッションドのベースという点においては、オレンジとの相性も抜群です。
今回は、そのオレンジの果汁と皮をしっかり活かすことで、やわらかな味わいに強すぎない苦味を与えています。また、果汁が入るためアルコールのアタックも和らぎ、一口目から美味しいと感じていただけると思います。


坪倉 健児(つぼくら けんじ)
大学時代に始めたアルバイトをきっかけにバーの世界へ。東京・霞ヶ関の「BARガスライト」で6年間、地元である京都・木屋町二条の「K6」で4年半の修業を経て、2009年に「Bar Rocking chair」を開業。2015年に「第42回全国バーテンダー技能競技大会」で総合優勝し、その翌年、東京で開催された世界大会「ワールド・カクテル・チャンピオンシップ」にて総合優勝。日本人としては2人目となる「ワールド・バーテンダー・オブ・ザ・イヤー」に輝く。


Bar Rocking chair
京都府京都市下京区御幸町通仏光寺下ル橘町434−2
100年の歴史を持つ町家を改装したバー。店内にはロッキングチェアや暖炉も配備され、ゆったりしながらカクテルを楽しめる。現代的なアプローチで創作するクラシックカクテルや京都の素材を使ったフードも充実。世界中のバーホッパーが訪れる京都を代表する名店の一つ。「The Asia’s 50 Best Bars 2022」で79位にランクイン。



坪倉 健児さん(Bar Rocking chair)の「Old Fashioned / オールドファッションド」メイキング動画をご覧になれます。撮影場所:Bar Rocking chair 

インタビュー・文 小針真悟
酒専門メディア「LiquorPage」運営責任者。記事の執筆のみならず、写真撮影、WEBデザインまで一人でこなす。自身のメディアでの活動だけでなく、ジン関連の書籍やテキーラの専門誌などへの執筆協力、カクテルやイベントの撮影協力のほか、大小様々な酒類イベントの運営に参画した実績も持つ。近年は酒類メーカーのWEBマーケティングにも携わるなど活動の幅を広げている。



   

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