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【ブルックラディ&ザ・ボタニスト】現代バーシーンの最高峰「ZEST」によるマスタークラス&ゲストシフト – 開催レポート
レミー コアントロー ジャパン株式会社“量よりも質”という観念を軸に、サステナブルな栽培法を取り入れ、ワイン&スピリッツ業界に革新をもたらすレミー コアントロー ジャパン株式会社(東京都港区/代表取締役 ザビエ・タロ)のメインスポンサーシップのもと、国際的なバーアワードで数々の受賞歴を誇る、韓国・ソウルに拠点を置く世界トップクラスのバー「ZEST(ゼスト)」を招き、マスタークラスとゲストシフトイベントを、パティーナ大阪にて5月13日に開催しました。 当記事では、その内容と当日の様子をレポートします。
2021年にソウルのトレンドの中心地・島山大路(江南区)に誕生した「ZEST」
Zestといえば柑橘の皮を意味するワードですが、実は「Zero-Waste(廃棄ゼロ)」の略称でもあります。
それらのワードにちなみ、サステナビリティを軸に掲げた同店は、瞬く間に世界のバーシーンで存在感を高めていきました。
Asia’s 50 Best Barsにおいて2024〜2025の2年連続で2位に、The World`s 50 Best Bars 2024で9位にランクインするなど、現代のバーシーンの最高峰として名を連ねるようになりました。
そんな同店より、共同創業者であり、アジアのバーシーンの代表的存在でもあるデミ・キム氏と、バーテンダーのイアン・ジャン氏が来阪。
日中に開催されたマスタークラスでは、デミ氏が自ら登壇し、関西のバーテンダーらに向けて独自の哲学やメソッドを解説しました。
マスタークラスの場内の様子
デミ氏はまず、ZESTの紹介動画を見せると、お店のコアバリューは3つあると解説。
1つは「自然」
自然からインスパイアされたバーとして、自然由来の素材をカクテルに多用することや廃棄物を可能な限り少なくすることに加え、店内は石やクレイ、木材などを使い、シンプルかつナチュラルな内装になっています。
また、過剰な演出はせず、必要不可欠ではないガーニッシュは使用せず、可能な限り自然由来の素材を用いるなど、カクテル創作やバーテンディングも自然であることにこだわりがあります。
もう1つが「サステナブル」
ZESTを語る上で欠かせない要素ですが、単なるマーケティング用語ではなく、普段の営業や店内、メニューにしっかりと落とし込まれています。
バックバーにはラベルのついたボトルはなく、並べられているのは自家製ジンのボトルなど数本のみ。シンプルな内装は必要のないものを省いた結果なのだそうです。
カクテルに使用する材料は、味に影響はないが形状などの問題で廃棄されてしまうフルーツなどを活用してフードロス削減に取り組みながら生産者支援に繋げているほか、トニックウォーターなどの炭酸系飲料は全て自家製。ハーブなどの材料は、地元の契約農家のもとに直接取りに行き、蜂蜜においては、“Urban Beekeeping(環境教育なども兼ねた都市養蜂)”で作られたものをジャーに詰め替えながら活用することで、パッケージングを無くし、廃棄物の削減や不要な資源を使わないことに努めています。
また、余った素材などは発酵や蒸溜しながら再活用することで、アップサイクルにも努めているのだそうです。
サステナブルについて語るデミ氏、スタッフのユニフォームも廃棄されてしまうソイプラスチックを再活用したものだという
そして3つ目が「コミュニティ」
実はZESTはローカリティも大切にしており“韓国らしさ”にこだわっています。
お店の使用するスピリッツの半数以上が韓国産。地元の素材を活用することはもちろん、小規模生産者とのコラボレーションにも積極的に取り組み、生産者たちと密接に関わり合いながらコミュニティを築いているといいます。
直接現地に赴いて生産者たちとやりとりすることで、カクテルのアイディアが生まれたり、独自のストーリー性が生まれるという側面もあるそうです。
契約農家や生産者との関係性を重視しながら、どこで育ち、誰が作り、どう循環するか、まで理解した上でカクテルを開発するように心がけています。
また、それらのコミュニティで得られた知見や情報などを同業者たちに積極的にシェアすることで、バーテンダーたちとのコミュニティも構築。そうすることで生産者たちの更なる後押しにもなります。
「自然」「サステナブル」「コミュニティ」。
それぞれの価値観が相互に作用しながら、ZESTの哲学を支えています。
サステナブルへのこだわりは、スタッフたちが働く環境にも如実にあらわれています。
法律を遵守することはもちろん、スタッフたちの休みを重視しながら、疲労がたまらないようにシフトを作成。ZESTには現在20名以上のスタッフが在籍しており、30席のお店としては、やや多いようにも感じられますが、ラボでの仕込み業務などポジションを振り分けながらシフトを組んでいます。
また、インセンティブプログラムも実施しており、スタッフ自身が設定した目標達成度、店舗貢献度、スタッフからの評価、勤務態度の4つを評価軸に、達成度合いによってインセンティブを支給。お店の売上目標達成時にもインセンティブが与えられるのだそうです。
そのほかにも、外国語の習得や、フィットネスジムに通うためのサポートなど勤務外の福利厚生も充実させることで、スタッフの成長をサポート。
勤務環境を充実させることで、スタッフとともにお店も成長し、サステナブルにつながるのだとデミ氏は語ります。
「スタッフがハッピーに働けないとお店はうまく続かない、ともに成長しながら、お店を辞めた後も自信を持ってZESTで働いていたと言ってもらえる環境にしたい」と語るデミ氏
良いバーは店内だけで完結しない、という考えのもと「Beyond Bars(バーの外側へ)」との思想を掲げ、生産者との交流や清掃活動、チャリティイベントや地域コミュニティ形成など、社会活動も積極的に行なっているZEST。
マスタークラスの最後には「Share ideas to grow together.(アイデアを共有し、ともに成長しよう)」というメッセージを紹介。サステナビリティやチームビルディング、ローカリティ、コミュニティ形成といったテーマを通じて、カクテル創作やバーテンディングの枠を超え、バーの社会的な価値を追求する姿勢が示されました。
バーの価値を店内だけに留めることなく、地域や社会へと広げていく——。「Beyond Bars」という理念を象徴する内容で、マスタークラスは締めくくられました。
マスタークラスの最後には参加者を交えて記念撮影
マスタークラスのあとはパティーナ大阪の20階に位置するバー「SONATA BAR & LOUNGE」に会場を移し、デミ氏とイアン氏によるゲストシフトを開催。
ZESTと同様に、あらゆる側面でサステナブルなソリューションを実践し、「B Corp(社会や環境に配慮した企業に与えられる国際認証)」をウイスキー&ジンの蒸溜所として初めて認証を受けた「ブルックラディ蒸溜所」が手がける「ブルックラディ」と「ザ・ボタニスト」を使用したカクテル4種類とノンアルコールカクテル1種類を提供しました。
デミ氏とイアン氏
ZESTでは、カクテルを設計する際、カクテルスタイル(クラシックカクテル由来)、使用する素材(ナチュラル素材)、見た目・プレゼンテーション(ミニマルデザイン)、背景・物語性(サステナビリティ)という4つの軸を組み合わせて構築しています。
今回提供されたカクテルの中でも象徴的だったのが、ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ 10年をベースとしたオールドファッションドのアレンジカクテル「Last Piece」
フードメニューで提供しているバゲットの切れ端やパイナップルの皮など、本来は廃棄される素材を再活用。氷上に添えられたクロワッサンも地元のパティスリーによるもので、自然、サステナビリティ、コミュニティを重視するZESTの哲学を体現したカクテルと言えるでしょう。
【Last Piece】レシピ:ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ 10年、レミーマルタン VSOP、シェリー、パイナップルスキンワイン、バゲットエンド、バーントゴルゴンゾーラ
また、ザ・ボタニストをベースとした「Hwachae(ファチェ)」は、韓国の伝統的なフルーツポンチ的ドリンク「花菜(ファチェ)」を現代的なカクテルへと再構築した一杯。地元農家のフルーツやハーブに加え、“母なる自然の名のもとに”を掲げるサステナブルなシャンパーニュ「テルモン」を使用するなど、ローカリティとサステナビリティの両面を表現したカクテルでした。
【Hwachae】レシピ:ザ・ボタニスト、テルモン レゼルヴ ブリュット、シャインマスカット、クリアスイカジュース、レモングラス、アップルミント
【C’orn Star Martini(写真左)】レシピ:ザ・ボタニスト、焼き芋焼酎、コーン&トマトブライン、パッションフルーツ、チャービル【Biscuit Einspänner(写真右)】レシピ:ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ 10年、ローストトンカビーン、エスプレッソ、イタリアンアマレット、アップサイクルコーヒー、アマーロ、ソルテッドカカオクリーム、ビスケットクランブル
現在のバーシーンを牽引する世界トップクラスのバーによるゲストシフトとあって、会場には関西を中心に多くのバーテンダーや業界関係者が来場。提供された4種類のカクテルは終了時間を待たずに完売するなど、その注目度の高さを示す一夜となりました。
ゲストシフト最中のデミ氏とイアン氏
終了時にはSONATA BAR & LOUNGEのスタッフも交えて記念撮影
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